「禍野」より出でて人に仇なす異世界の化け物ケガレ。中学生の少年・焔魔堂ろくろは、ケガレを祓い清める最強の陰陽師をかつて目指していたが、ある事件を機に陰陽師になることを拒んでいた。そんな彼の前に運命の少女・化野紅緒が空から突然降ってきて…!?
星の神のごとき深き青――瑠璃色の瞳を持つ少女ニナは、その美しき瞳ゆえに、フォルトナ国第二王子、アズール・セス・フォルトナに見出される。三ヶ月後に、大国ガルガダの王位継承権を持つ第一王子のもとに嫁ぐはずだった姫巫女アリシャの身代わりとして。姫として作法を学び、美しく着飾り、大国を欺くことを求められたニナは、運命に翻弄されながら、一生に一度の恋に出会う。王宮恋愛ファンタジーの幕開け!
1983年から週刊少年ジャンプ連載していた犬が主役の少年マンガ。 連載期間はおよそ4年で、全18巻ほどですが、続編やスピンオフ作品が多く出ていて、現在も関連作品が連載中です。 また、アニメも人気があり、週刊少年ジャンプの一時代を支えた一作と言って差し支えないと思います。 東北辺りの山麓がモデルと思われる二子峠が舞台です。 スキー場のある雪山に住む少年「大輔」が序盤の主人公。 村民に"竹田のじっさま"と呼ばれる巨漢のマタギ「竹田五兵衛」は、愛犬「リキ」と共に、その地に出るヒグマほどの体躯がある凶暴な大熊「赤カブト」打倒に燃えていました。 観光客の大学生を食い殺した赤カブトを追って、竹田五兵衛はリキと共に赤カブトを追い詰めるが、戦いの末致命傷を負い、リキと共に雪山に閉じ込められる。 時を同じくして、大輔の家ではリキの子供が生まれる。 その中には良質な熊犬とされている虎毛の秋田犬が誕生していた、という展開です。 序盤は、人里に降りた熊の恐ろしさと、それと戦うマタギと熊犬の戦いが描かれますが、数話ほどで犬がメインのストーリーにシフトします。 犬同士が犬語で会話する描写が行われ、赤カブト打倒のために集まった犬の軍団・奥羽軍の一員として、リキの子「銀」が駆け回る展開となり、以降は人間がほとんど登場しなくなります。 全国を行脚し、日本中の男といえる犬をスカウトして赤カブトを退治する桃太郎のようなストーリーですね。 ただ、途中から必殺技や忍びの技を使うなど、登場人物が犬のバトル漫画となっていきます。 序盤の『熊嵐』のような感じは中盤以降はなくなり、雰囲気が結構変わります。 個人的には序盤の雰囲気のほうが好みだったので、バトルにシフトしたのは残念な感じがしました。 また、赤カブト編が終わり、銀の必殺技"絶・天狼抜刀牙"の秘密を持った犬たち「天狼星八犬士」が登場する八犬士編が開始され、登場キャラクターは犬ですが、完全に男たちの熱いバトル漫画となります。 犬ではありますが、101匹のワンちゃん達が大行進するような内容ではなく、回転しながら喉笛に食らいつき血しぶきを上げてぶつかり合う作品となるので、個人的には少し驚きました。 登場キャラのメインが犬のため、一部の特徴的なキャラを除いて見分けがつきにくいのも難点です。 また、結構話も複雑で読みづらさを感じる場面があります。 ただ、各犬にエピソードがあり、キャラクターは特徴的で、良作だったと思います。 あとどの犬も、シリアスなシーンであっても口の横をぺろりと舐める仕草をしていることがあり、犬っぽい可愛い感じがお気に入りです。
by うにたべたい (528)舞台は埼玉県の、とある芸術大学。 主人公は、デザイン学科2年の吉持 星(よしもち・せい)。 デザインの才能はピカイチ、だけど潔癖症で人嫌い。 もうひとりは、美術学科2年の園部明里(そのべ・あかり)。 芸術的才能はないが、コミュ力と上昇志向の塊。 明里は吉持の才能を目の当たりにし、それに乗っかろうと企むが……。
芸大に通う女子大生の話なんだけど、美術的センスとか、美的感覚の視点だけではなく、デザインの腕や技術、速さなど職業としての視点からもデザイナーとしての才能を描いており、心に突き刺さる話やセリフが多く素晴らしい作品 全体的にコミカルで読みやすくもあり、美大生・大学生の特有のノリも読んでいて楽しいものになっている 加えて、作中作品の出来も秀逸で、というより作品内でしっかりと説得力のあるものが作品として出てくるのでその点も好印象 3巻という少ない巻数だけど無駄なエピソードが一切なく、天才と凡才の切ない関係が綺麗にまとめられており、個人的に結末とエピローグは名作と呼べるレベルだと思います。 でもこのキャラクター達も好きだったのでもう少し続きもしくは他のエピソードも読んで見たかった、、
by サ (580)従兄弟で親代わりの奏と2人で暮らす椎名サクヤ。辛いときや哀しいときはいつも星を見上げ励まされてきた。そんなサクヤの誕生日に突然現れた不思議な少年チヒロ。優しい言葉を残し去っていった彼は一体、誰――!? はぐれ星たちの片恋ダイアリー、待望の第1巻!
『フルーツバスケット』の高屋奈月作品。 ファンタジーではなく、一般的な高校生男女の物語となっています。 主人公は、星空鑑賞同好会に所属している「椎名サクヤ」。 星を眺めるのが好きで、星々は歌っていることを感じ取ることができる女子高生です。 彼女は、従兄である「宮古奏」と同居していますが、奏は定職についておらず、サクヤのアルバイト代で生活をしています。 サクヤの誕生日の日に、サクヤが自宅に帰宅すると、奏は知らない青年と一緒にサクヤを祝ってくれました。 彼の名前は「葵千広」というが、奏も彼の正体を知らず、奏の勘違いから一緒にいたことが後に発覚すします。 千広が気になっていたサクヤは、同じ高校に千広がいたことに気づきます。 だが、星について語るサクヤに、千広は「嫌い」だと言い放つ。 その一言でサクヤは、千広が好きだったということに気づき、以降、基本的にはサクヤと千広が中心で物語が展開します。 フルバも家庭環境が複雑だったり、主人公の透からして最愛の母を亡くして、家がない状態でストーリー開始でしたが、本作はそれ以上に凄惨な生い立ち、家庭環境が描かれます。 虐待やいじめ、いじめの報復、果ては自殺を決意するような展開があるため、心にトラウマがある方は注意が必要な作品だと思います。 また、キャラの描き分けがいまいちで、時々誰が誰だかわからなくなることがありました。 女性キャラは少ないのでまだいいのですが、千広と奏、同級生「村上優里」の兄・優人、サクヤの担任の「久谷静」あたりが結構混ざります。 さらにストーリーが進むにつれてタッチが結構変わってきて、序盤は結構丸くて可愛らしい感じだったのですが、後半は主人公で女の子のはずのサクヤもシーンによっては同じ顔みたいになってくるのが残念でした。 ただ、全体的にはまとまっていて読みやすく、テンポの良い作品だと思います。 大変な過去を持って今ここでであった二人が、それでも曲がらないで、精一杯やった上で結末に至るまでのドラマは秀逸です。 ラストは賛否がでそうですが、最終回ちょい前の展開にがっかりしつつも、個人的にはそうであって欲しかった終わり方になっていて、とてもよかったと思いました。
by うにたべたい (528)