「獣に“待て"をさせたんだ。もうご褒美の時間だろう?」真面目で純真なシスター・エルナはある日、教会で吸血鬼・リヒターに襲われる。──痛いはずなのに…!!── 牙から流れ込む誘淫毒の甘い疼きに抗うが、その様を愉しむリヒターに気に入られてしまい!?聖女と夜の獣、堕ちるのはどちらが先か──。妖艶なる吸血鬼ロマンス、開幕!
どうしたのオジさん、震えてるよ――。金、女、臓器…、欲望蠢く裏レート雀荘を荒らし回る男がいるという。その男、いまだ少年にして、冷徹なる思考、冷艶なる打牌、裏世界からは<氷のK>と呼ばれているが、自宅には少女を飼っていると噂される…。不確実(スリル)を楽しんでこそギャンブル!裏レート麻雀闘牌録!
非情で冷徹な打ち筋から"氷のK"と呼ばれ恐れられている、高校生の代打ち雀士「榊原圭」を主人公にした麻雀漫画。 掲載誌はヤングチャンピオンで、麻雀漫画雑誌ではないですが、どういった局面で何をツモし、どう考え何を切ったかといった牌の流れの描かれる本格的な麻雀漫画となっています。 2006年に連載開始以来、タイトルを変えながら2021年11月現在も連載が続いている長期連載作品で、サブキャラクターによるスピンオフ作品も多く出版されており、何度か実写化もされています。 やや地味な印象はありますが、ファンの多い作品だと思います。 非凡な記憶力と洞察力を持つ高校生が、事情によりヤクザの代打ちとして前線で戦うことになる経緯と、数々の難敵を相手取って生き残る様が描かれます。 序盤は一応、現役高校生ということで、高校生活が垣間見えるシーンもありますが、すぐに超高レート麻雀や命をやり取りする舞台に場面がシフトし、以降は、基本的にインターバルなしで麻雀勝負が連続します。 主人公の圭は、一般的高校生男子な見た目と服装をしていて、"氷のK"という二つ名の割には特に序盤は表情を硬くする場面も多いです。 そのため、ヤクザだらけの鉄火場には不釣り合いな少年雀士が、力の限りガンバル話みたいな感じを受けましたが、ページを開くと、指が飛び、腹を切り、麻雀の結果次第では、麻雀好きなだけの子供が家族もろとも焼き殺されるなど、想像の何十倍もバイオレンスな内容です。 少年誌っぽいタッチの絵柄ですが、かなり極限の場面でしかも時には失敗する場面が描かれるので、何も知らずに読むと驚くと思います。 ルールは麻雀ですが、基本的にイカサマが行われます。 また、とても一般人は身につけることができないような特技で牌を透かし見るような人物が多数登場するため、麻雀の指南マンガとしては読めないです。 圭を始め比較的まともに麻雀をするキャラもいるのですが、定石通りではない高度な読みと運否天賦を支配するような打牌をするため、オカルト色の強い麻雀漫画かもしれないです。 極限状態での麻雀勝負と、牌が進む度に振れる運命の針の行方にハラハラできる、良作だと思います。
by うにたべたい (528)「あなたのエサになりたい…!」男装女子×溺愛ヴァンパイアの、ちょっぴりキケンな同居生活。きっと、もっと、ほしくなる……遠山えま、快心のトキメキBL=ブラッディ・ラブ! 親を亡くし親戚にも見放された男装女子の美人(みと)。ある日、“女”であることを隠したまま、助けてくれた吸血鬼・ルカのエサになることを条件に、男子校の寮で同居することに! 美人の血を甘く美味しくするために“女”と知らずに溺愛し始めるルカ。美人はルカのクラスメイトとして男子校にも転入したけど、“女”ってバレないか毎日ドキドキで…! 男装女子×溺愛ヴァンパイアのキケンな同居生活、始まります!!
サバイバル麻雀が終了し日本に生じた“力の空白地帯”。一方、数々の死闘を乗り越えKは平穏な生活を手に入れていた。だが、闇からの呼び声は少年に再び覚醒を促す…!! 伝説、再起動!! “氷のK”最後の戦いが始まる。
「凍牌」シリーズ3作目。 最終章という位置づけですが、2021年11月現在、続編"コールドガール"が連載中です。 2作目まで同様、裏の麻雀で勝ち続ける「榊原圭(氷のK)」が主人公のギャンブル漫画です。 前作ラストで高津組組長「高津則之」を殺し、Kは自由を手に入れ、日常を過ごしていたのですが、高津組に乞われ、麻雀勝負の場に駆り出されます。 せっかく自由を手にしたのですが、結局前作と変わらず闇世界の麻雀勝負を続ける展開ですね。 ただ、闇世界の麻雀といっても、基本的には公式の麻雀大会・第28回竜凰位戦が舞台になっていて、命のやり取りの無い、比較的健全な麻雀大会で勝負となります。 なお、健全なのは準備された舞台だけで、あいかわらず拷問、殺人、強姦、人命のかかった麻雀勝負が繰り広げる展開となります。 目的は『土曜会の記録』という大手ゼネコンの癒着の記録で、それを持つ白翁を倒すため、圭は竜凰位戦にエントリーします。 本作では、スピンオフ作品『アイ〜もう一つの凍牌〜』や『牌王血戦ライオン』の登場人物やエピソードも多数登場します。 そもそも白翁自体が『牌王血戦ライオン』で先に登場したキャラクターとなるため、スピンオフを先に読んでおいたほうが楽しめると思います。 ちなみに私はスピンオフは未読ですが、だからといって話がわからなくなるようなことはなかったです。 麻雀自体に特殊ルール等はないですが、イカサマや異能と言える力を持って勝利する展開は前作以上にあると感じました。 運と読み合いが基本の麻雀ですが、役満を当然のようにテンパるため麻雀マンガとして読むのはおすすめできないです。 続編が連載されていますが、最後は一つの区切れはついたように思いました。 続編の主人公は圭ではないようなのですが、今後どのように関わるか、恐らく悪魔のような敵として現れるのだろうなと思うと楽しみです。
by うにたべたい (528)謎の『名簿』を賭け、羽鳥と対局することになったK。しかし、羽鳥5万点、K3万点の持ち点で、点棒の代わりに1人6千点×5人の命という絶対的に不利なルールであった!!大人気麻雀バトル・コミック新シリーズ!!
「凍牌」シリーズ2作目。 舞台は変わりますが、基本的にタイトルだけ変えた続編です。 前作ラストで竜凰位戦で優勝し、名簿を手に入れた"氷のK"こと「榊原圭」だが、「アミナ」がさらわれてしまい、取り返すために政治家の御曹司「羽鳥」と勝負をするシーンから始まります。 両親と幼なじみ「桂木優」を人質に取られ、負けると首を吊らされて殺されるという麻雀対決を開始します。 内容は4部構成になっていて、各エピソード共、こういった、負けると絶望に叩き落される闘牌の模様が描かれます。 「普通主人公はなんだかんだ負けないだろう」 と思っていたら、当然のように負けるときは負け、家族だろうと、メインキャラ級のキャラクターだろうと、即殺すので驚きです。 主人公もいつかガチで死んで、勝負で負けて死んだから連載はここで終了という風に普通になりそうな雰囲気があります。 そのため、臨場感が感じられ、先の気になる作りになっていると思いました。 前回同様、勝負内容は特殊性のない一般的な麻雀で、自摸り、検討し、打牌する流れが描かれます。 河や状況からの読み合いがあり、普通の麻雀ではまずありえないですが、ノーテンリーチや戦略的なチョンボも行われます。 そのため、読む上では麻雀のルールは知っていることが前提となります。 ただ、終盤はオカルトめいて来て、役満が飛び交い始めます。 また、次自摸で当たり牌を引くことが、流れ的に自明なので、泣いて順番を変えてそれを阻止するようなことが行われるので、本作で麻雀を覚えることはできないと思います。 ラストは、弾丸が一発だけ込められたリボルバー式の拳銃をシャッフルし、最下位はこめかみにあてて引き金を引く、"ロシアンルーレット麻雀"というクレイジーな大会が行われます。 それにより序盤から登場していた、ある重要人物が死んで幕引きになります。 普通に考えて、"彼"が死んだなら話は終了な気がするのですが、次回"ミナゴロシ篇"に続くので、引き続き読もうと思います。
by うにたべたい (528)誠実だけが取り柄の地味な子爵令嬢コニーと、10年前に処刑された希代の悪女スカーレット・カスティエル。出会うはずのない二人がとある夜会で遭遇した時、スカーレットの処刑に関する、現在まで続く物語が動き出す。利害関係から始まった二人の関係は、やがて大切な絆で結ばれた真の相棒へと成長し、過去から続く巨大な陰謀と対峙していく…。貴族社会の闇から生まれる愛憎劇、群像劇のヒューマンドラマに、クライムサスペンスやミステリーの要素も加わり、更にはほのかな恋愛と盛り沢山! 読みだしたら止まらない「小説家になろう」発の「魔性の物語」を、桃山ひなせが渾身のクオリティでコミカライズ! ※「小説家になろう」は株式会社ヒナプロジェクトの登録商標です。※こちらの商品には、巻末にデジタル版限定特典イラストが収録されています。※
武田俊は学校でいじめにあっていた。しかし、同じ学年の愛と出逢い、高校生代打ち集団「ZOO」に入団。危険牌察知能力の高さから、“兎”というコードネームをもらい、秘めていた才能を徐々に開花させていく…!!
近代麻雀オリジナルで21年間に渡り長期連載していた麻雀漫画。 他の麻雀漫画同様、特に中盤以降はトンデモ理論の能力バトルとなっています。 一応、配牌から自摸、捨牌が表示されていて、牌の流れが追える描き方になっていますが、少しでも麻雀に心得があれば全く理解できない打牌をしているため、本作で麻雀を学ぶことはできないと思います。 そもそも麻雀というゲームについての解説は作中無いため、前提として読む前に麻雀のルールを知っている必要があります。 いじめられっ子の主人公「武田俊」が、その持ち前の危険を察知し回避する能力を見出され、山城組傘下の代打ち集団「ZOO」に引き入れられるというストーリー。 ZOOのメンバーは高校生が中心となっていて、動物から取られたコードネームがつけられています。 他家の当たり牌を察知する主人公は「兎」を与えられ、他のキャラも、容姿や能力から取られた動物名のコードネーム(ユキヒョウ、シャモア、キツネなど)を持ちます。 大抵の麻雀漫画ではキャラを使い捨てる印象が強いのですが、ZOOのメンバーはそこそこ多く、ZOO同士で打つこともあり、また各キャラ個性的なため、読んでいて楽しかったです。 絵はきれいで読みやすく、自摸も追いやすいので、他人の麻雀を見るのが好きな人にもおすすめです。 ただ、終盤は完全にニュータイプ同士の戦いになっていて、自摸はもちろんのこと、牌山さえ透けて見えるような連中だらけ、ルール自体は一般的な麻雀ルールなのですが麻雀で空中戦が発動するので、展開についていけなくなります。 また、麻雀中は各キャラそれがマナーのように黙って打つのですが、その代わりテレパシーで会話をします。 麻雀を極めるとそんなこともできるんですね。 また、終盤は麻雀の傍らでバトルマンガが始まります。 殺し屋集団vsZOO。まぁ打ってないキャラは退屈なのでしょうけど、別卓で麻雀すればいいのに殺し合いを始めるのでビックリでした。 人によると思いますが、個人的には序盤で普通に麻雀打ってたあたりの方が良かったと思いました。
by うにたべたい (528)