凍牌

志名坂高次

3.31

1253

発刊:2006.12.20 〜

完結・全12巻

うにたべたいさんが読んでいます

この漫画のレビュー

5.0
4.0
3.0
2.0
1.0
3.31

23件の評価

4.1

12巻まで読みました

非情で冷徹な打ち筋から"氷のK"と呼ばれ恐れられている、高校生の代打ち雀士「榊原圭」を主人公にした麻雀漫画。
掲載誌はヤングチャンピオンで、麻雀漫画雑誌ではないですが、どういった局面で何をツモし、どう考え何を切ったかといった牌の流れの描かれる本格的な麻雀漫画となっています。
2006年に連載開始以来、タイトルを変えながら2021年11月現在も連載が続いている長期連載作品で、サブキャラクターによるスピンオフ作品も多く出版されており、何度か実写化もされています。
やや地味な印象はありますが、ファンの多い作品だと思います。

非凡な記憶力と洞察力を持つ高校生が、事情によりヤクザの代打ちとして前線で戦うことになる経緯と、数々の難敵を相手取って生き残る様が描かれます。
序盤は一応、現役高校生ということで、高校生活が垣間見えるシーンもありますが、すぐに超高レート麻雀や命をやり取りする舞台に場面がシフトし、以降は、基本的にインターバルなしで麻雀勝負が連続します。
主人公の圭は、一般的高校生男子な見た目と服装をしていて、"氷のK"という二つ名の割には特に序盤は表情を硬くする場面も多いです。
そのため、ヤクザだらけの鉄火場には不釣り合いな少年雀士が、力の限りガンバル話みたいな感じを受けましたが、ページを開くと、指が飛び、腹を切り、麻雀の結果次第では、麻雀好きなだけの子供が家族もろとも焼き殺されるなど、想像の何十倍もバイオレンスな内容です。
少年誌っぽいタッチの絵柄ですが、かなり極限の場面でしかも時には失敗する場面が描かれるので、何も知らずに読むと驚くと思います。

ルールは麻雀ですが、基本的にイカサマが行われます。
また、とても一般人は身につけることができないような特技で牌を透かし見るような人物が多数登場するため、麻雀の指南マンガとしては読めないです。
圭を始め比較的まともに麻雀をするキャラもいるのですが、定石通りではない高度な読みと運否天賦を支配するような打牌をするため、オカルト色の強い麻雀漫画かもしれないです。
極限状態での麻雀勝負と、牌が進む度に振れる運命の針の行方にハラハラできる、良作だと思います。

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