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志名坂高次
3.34
914
新刊通知
発刊:2011.10.20 〜
完結・全16巻
17件の評価
うにたべたい
4.2
「凍牌」シリーズ2作目。舞台は変わりますが、基本的にタイトルだけ変えた続編です。前作ラストで竜凰位戦で優勝し、名簿を手に入れた"氷のK"こと「榊原圭」だが、「アミナ」がさらわれてしまい、取り返すために政治家の御曹司「羽鳥」と勝負をするシーンから始まります。両親と幼なじみ「桂木優」を人質に取られ、負けると首を吊らされて殺されるという麻雀対決を開始します。内容は4部構成になっていて、各エピソード共、こういった、負けると絶望に叩き落される闘牌の模様が描かれます。「普通主人公はなんだかんだ負けないだろう」 と思っていたら、当然のように負けるときは負け、家族だろうと、メインキャラ級のキャラクターだろうと、即殺すので驚きです。主人公もいつかガチで死んで、勝負で負けて死んだから連載はここで終了という風に普通になりそうな雰囲気があります。そのため、臨場感が感じられ、先の気になる作りになっていると思いました。前回同様、勝負内容は特殊性のない一般的な麻雀で、自摸り、検討し、打牌する流れが描かれます。河や状況からの読み合いがあり、普通の麻雀ではまずありえないですが、ノーテンリーチや戦略的なチョンボも行われます。そのため、読む上では麻雀のルールは知っていることが前提となります。ただ、終盤はオカルトめいて来て、役満が飛び交い始めます。また、次自摸で当たり牌を引くことが、流れ的に自明なので、泣いて順番を変えてそれを阻止するようなことが行われるので、本作で麻雀を覚えることはできないと思います。ラストは、弾丸が一発だけ込められたリボルバー式の拳銃をシャッフルし、最下位はこめかみにあてて引き金を引く、"ロシアンルーレット麻雀"というクレイジーな大会が行われます。それにより序盤から登場していた、ある重要人物が死んで幕引きになります。普通に考えて、"彼"が死んだなら話は終了な気がするのですが、次回"ミナゴロシ篇"に続くので、引き続き読もうと思います。
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