プリンターから生まれた新種の生物と同居はじめました。いつかどこかの未来で、生体プリンターから出力されたすこしふしぎ(SF)な生物と暮らすショートコミック。【目次】第1話第2話第3話第4話第5話第6話第7話第8話第9話第10話第11話第12話第13話第14話第15話第16話おまけ1おまけ2電子限定特典
2巻既読。 ユルい日常の外側に見え隠れするハードな世界観。 おまけが本編(?) 近未来の日本、柴犬を作るつもりがなぜかモチモチの謎の生き物を生み出してしまった主人公の佐藤。 モチモチの謎の生き物は生物的に「プリンタニア・ニッポン」と名付けられ、佐藤は「すあま」と命名しペットとして飼い始めます。 いきなり日本の近未来っぽい世界が提示され、その背景の説明はひとつもないので、世界設定は佐藤の暮らしぶりや置かれている状況から推測するしかありません。 察するに暮らしのほとんどをコンピュータに管理された閉鎖世界、ディストピアでしょうか。 そんな作品にありがちなダークな描写は一切なく、ただひたすら佐藤とすあまのほのぼのした暮らしが描かれます。 『ゆけ すあま』は可愛くて和みました。うちにもプリンタニア・ニッポンほしいです。
by せーふぁ (1046)人の心が分らないクズ青年と人の心を知りたいアンドロイドが人を識る物語。 他人に合わせることができず 誰とも関わらず一人の生活を送っていた 上小杉惣介。 そんな彼の下に アンドロイドの少女が届けられる。 「私は人とは何かを知りたいのです」 「そんなもの俺にわかるわけがない」 突然始まる同居生活! 果たして上小杉に平穏は訪れるのか!
人間×アンドロイドの次第に心をかわしていくありがちなSFヒューマンドラマ。 ではあるんですが、主人公の人間側に「他人の感情を汲み取る」一般的な能力に欠陥がある点に特徴があります。 主人公は過去その感覚の欠如により家族を壊した経験があり、人間対アンドロイドの問題だけに終始しているわけではない点も本作の特徴です。 アンドロイドのロボ子が「人間らしさ」を学習するためにチャレンジしていく姿勢、そしてその対比として自己嫌悪に陥る主人公の描写。また主人公の妹との確執のエピソードなど、読み応えがありました。全3巻ですが、もっと読みたいくらいでした。 なにより、伊咲ウタ先生の繊細なイラストが美しいです!『現代魔女図鑑』で惚れ込んだ絵柄です。 横顔の美しさ、まつ毛の綺麗さ、男女ともに髪の風に吹かれた時の散り具合などなど本当に美しいです。 また各話のタイトルがユニークだったり、某死のノートや「勘のいいガキは…」のパロディなど小ネタもあり笑える部分もありました。 おすすめです。
by せーふぁ (1046)