日を追うごとに読み返し率 高し。初めの頃は下ネタに抵抗があったりしましたが、読み進めるにつれ徐々に面白くなってきました。 また仕事などに疲れたとき読みたくなり癒され、日々の暮らしを見つめ返したいとき、一息つきたいとき、人生を振り返りたいとき、進路やキャリアに悩んでいるときなど、優しく寄り添ってくれます。 ------------ 2013年から連載を開始され休載が殆どなく、なんと週1ペースで安定して更新を続けて下さる吉田先生。内容の面白さも同様で とても安心感があり癒されます。 相変わらず下ネタはありますが(笑) 狙ったような気をてらったギャグではない何気ない日常の面白さを感じさせてくれます。よつばとや堀宮好きには おすすめです。 またじっくり読むというより、流し読みでも気軽に楽しめます。on 2021.08.10
by シン (1347)3年前の8月31日。 突如 『侵略者』の巨大な『母艦』が東京へ舞い降り、 この世界は終わりを迎えるかにみえた―― その後、絶望は日常へと溶け込んでゆき、 大きな円盤が空に浮かぶ世界は 今日も変わらず廻り続ける。 小山門出(こやまかどで)、 中川凰蘭(なかがわおうらん)、 2人の女子高生は 終わりを迎えなかった世界で 青春時代を通行中! 『ソラニン』『おやすみプンプン』の 浅野いにお最新作! 2人の少女のデストピア青春日常譜、開幕。
「もとのままのもんは骨と目ん玉と髪と耳とアソコぐらいなもんでね あとは全部つくりもんなのさ」。大掛かりな全身の整形手術とメンテナンスにより、完璧な美しさを持つモデルの「りりこ」。女優や歌手としても活躍し人気の絶頂を迎えるが、体は次々に異常を訴え始める。それにつれてりりこの心の闇も濃く、深くなり、彼女の人生はやがて手もつけられなくなるほどに壊れてゆく。 <p> りりこをスカウトして、美しく変貌させたモデル事務所の社長。ひどい仕打ちをされても、りりこから離れられないマネージャーとその恋人。生まれながらに美しいがゆえに、美に執着しない15歳の新人モデル。最後まで、りりこを美しく仕上げることに全力を注ぐメーク担当者。ある事件を追いかけるうちにりりこに出会い、シンパシーを感じ始める検事。りりこをとりまく人々も絶妙に配置され、この物語を重層的で刺激的なものにしている。 <p> 醜かった主人公が美しく生まれ変わり、成功をおさめる。たくさんの物語で描かれてきた、わかりやすくてドラマチックなその過程は、本書ではほんの少し触れられているにすぎない。はじめからりりこは美しく成功の真っ只中にいて、彼女の向う先は破滅でしかないという不穏な空気が、物語の最初から濃厚に漂う。その破滅の過程を、著者は、息苦しくなるほど丹念に描いていく。最終章で描かれる、りりこの決着のつけ方は壮絶であるが、そこに含まれる不思議な「明るさ」のようなものが、読者の心をとらえて放さない。(門倉紫麻)