日本昔ばなしは異常犯罪の記録だ―。子どもから大人までよく知られた童話・民話には恐ろしい真実があった。続発する異常事件、事件解決のカギは昔ばなしの中にあり…。亡き父親の復讐を誓う新米刑事と昔ばなしに博識な変人教授の異色タッグが、現代社会に姿を隠し凄惨な事件を巻き起こす「人ならざる者―Wicked―」に挑む。ドラマ化された「4分間のマリーゴールド」(小学館刊)の希代のストーリーテラーが贈る新境地。
「あの商店街の、本屋の、小さな奥さんのお話。」の番外編です。 設定は変わらず、一話完結の短編が4作入っています。 本編側で結構、時代設定がおかしなことになっていましたが、本作は完全に近代である描写が目立ちます。 もはや、戦後日本ではないパラレルワールドとして読んだほうがいいかと。 時代考証についてはもう少し、リアルに描いてほしかったかなと思います。 内容、雰囲気は前作踏襲、というかいつもの高橋しん先生の感じです。 本作で特にストーリーに進展があるわけでもなく、展開があるわけでも伏線回収があるわけでもありません。 本編側の内容が気に入った人に向けてどうぞという内容です。 肩肘張らずになんとなく本を楽しみたい方におすすめです。
by うにたべたい (528)