高橋しんさんの作品の書影

高橋しん

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作品数:15

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プロフィール

高橋 しん(たかはし しん、本名:高橋 真(たかはし しん)、男性、1967年9月8日 - )は、日本の漫画家。北海道士別市出身。北海道士別高等学校、山梨学院大学法学部法学科卒業。

高橋しんの作品

一覧
『最終兵器彼女』の書影

最終兵器彼女

3.77

13349

発刊: 2000.4.1 ~

通常版・他1作品

すれ違うシュウジとちせ。かけ違う心のボタン。迫り来る戦火。故郷の街と戦場に別れ、2人の“恋”は、まどい、ゆれ、そしてまた結びつく!?

『いいひと。』の書影

いいひと。

3.35

2428

発刊: ~

通常版・他1作品

▼第1話/START!▼第2話/TWO HEARTS▼第3話/終わりの季節▼第4話/with▼第5話/幸せになりたい▼第6話/曇りのち晴れ▼第7話/笑顔の行方▼第8話/ありがとう▼第9話/KIDS BLUE▼第10話/PRIDE▼第11話/Maybe Tomorrow●主な登場人物/北野雄二(札幌の大学から、就職のために上京。周りの人の幸せが自分の幸せと言い切る“いいひと”なのだが…)、桜妙子(雄二の高校時代からの恋人。北海道にいるため雄二とは遠距離恋愛)、二階堂千絵(東大卒のキャリアウーマンだが、会社や仕事に不満の毎日)●あらすじ/北野雄二はスポーツメーカー「ライテックス」に就職するのが夢だった。“いいひと”すぎる雄二は、困っている人をみると親切にせずにはいられない性格。北海道から就職試験のために何度も上京するのだが、その度にハプニングに巻きこまれ、遅刻を重ねてしまう(第1~3話)。▼やっと就職できた夢の会社なのに新入社員研修でまたもや遅刻の雄二(第4話)。▼研修地先に向かうバスもなくなり、走って現地へ向かう途中、副社長の車に便乗できたのだが(第8話)、▼研修地先では苛酷な試練が待ち受けていた(第9話)。▼おまけに会社の主任である千絵との仲を疑われるはめに(第11話)。●本巻の特徴/この第1巻では、雄二がなぜライテックスに入社したかったのか(第1話)、また入社するまでの経緯などが紹介される(第1~4話)。

『髪を切りに来ました。』の書影

髪を切りに来ました。

3.39

1729

発刊: 2020.2.4 ~

既刊4巻

舞台は沖縄の離島。ここで美容師の睦と小学生の一星父子が慣れないふたり暮らしに挑戦です!緩やかな空気と島の人、美味しい食べ物を通じて、それぞれが成長していきます。毎日一生懸命で、疲れたあなたの心に効くあったかい物語!

『花と奥たん』の書影

花と奥たん

3.54

1606

発刊: 2009.3.4 ~

完結・全5巻

「最終兵器彼女」の大ヒット以来、ファン待望の久々のスピリッツ復帰作。巨大な花のほとりで夫を待ちながらひたすらエコライフを送る奥たんの日常は、ほんわかしつつ、意外にきびしい!

『かなたかける』の書影

かなたかける

3.34

1273

発刊: 2016.2.3 ~

完結・全10巻

箱根駅伝出場の高橋しんの描く駅伝と青春! 東京から箱根の町に転校してきた「かなた」は、走る事が好きな女の子。そんなかなたが気になる「はると」は、走るのなんか何が面白いのかわからないという男の子。二人を中心に、少年少女は駅伝大会へと挑戦することに…! 青春を駆け抜ける、駅伝グラフィティー。

『きみのカケラ』の書影

きみのカケラ

3.24

957

発刊: 2003.0.6 ~

既刊9巻

昔の人は「世界はくり返す」そう信じていたのだという。 草や花が毎年 新しく芽吹くように。 夜から朝になるように。 文明が廃れては 生まれるように。 だが、もう「世界」は くり返すことはない。 このちっぽけな世界は 大人になる前に終わってしまう。 そんな時代に 少年と少女は、生まれた。

~2001年から今年にかけてビッグコミックスピリッツ・サンデーGXで発表された「最終兵器彼女」読切番外編が、いよいよ単行本化…!! カバーイラストは作者描き下ろしの「最終兵器前のちせ」。学校指定ジャージと制服で友達とおしゃべりしている、そんな素朴であどけないちせちゃんが目印です。 また特別に四コマ誌「まんがくらぶ」に連載された「私たちは~~散歩する」より、「あの二人」に似た二人が登場する「episode#4: The couple of love beginners.」をフルカラー化して収録。 今回、単行本化にあたり、「世界の果てには君と二人で。あの光が消えるまでに願いを。せめて僕らが生き延びるために。この星で。」「スター☆チャイルド」をカラー演出を含め大幅に贈ページ&リファインしました。 さらに、イラスト集「LOVE~~ SONG 2002」未収録の「最終兵器彼女」イラストレーションを集めた、豪華ギャラリーページを8p収録! 掲載時読まれていた方も未読の方も楽しめる作りになっています!!~

時は昭和中期。田舎から、東京郊外の本屋の旦那様の所に嫁いできた“奥さん"。 しかし旦那さんはすぐに亡くなり、奥さんは本屋を一人で切り盛りすることに。 商店街の人々をまきこみながら、独自の書店商売を繰り広げる奥さんの「恋物語」。

終戦から10云年後、東京にある一軒の小さな本屋さんのはなし。 主人公はその本屋さんに、半ば口減らしのような形で田舎から嫁いできた、何も知らない奥さんです。 ただし、物語スタート時点ですでに旦那さんは他界しており、未亡人となっています。 辛うじて読み書きはできるが、仕入れや販売は疎か、米の炊き方も知らない奥さんはお向かいの八百屋の長男に本を読み、自分で生きるための努力をしろと叱られます。 何も知らない奥さんは本を読み、様々なことを学んで、死んでしまった旦那さんに近づくため"本屋"となる決心をするというお話。 高橋しんさんは"最終兵器彼女"以降、世界系SF作品が中心だったのですが、本作は終戦後の東京という舞台で、潰れかけた本屋が息を吹き返すという話なので、氏の作品としては珍しいといえます。 氏のデビュー作の"いいひと"に近いものを感じました。 普通に考えてありえない手法で成功を得るのも"いいひと"の高橋しんらしいです。 ただ、本作は一冊で完結しており(関連の短編集がありますが)、駆け足な内容になっているため、成功もトントン拍子で、色々唐突な印象を受けました。 できれば同じ内容を4,5冊かけてじっくり読みたかったかなと思います。 特にどんでん返しや伏線はないのですが、ほっこりと感動できる名作です。

by うにたべたい (387)
『雪にツバサ』の書影

雪にツバサ

3.12

668

発刊: 2011.11.2 ~

既刊8巻

不良なのにイジメられっこ、実は「超能力者(エスパー)」の翼。 口のきけない雪の「うた」が聴こえるのは、彼にだけ。 寂れた温泉街で、ふたりの物語が重なり始める‥‥。 遥か冷たい空で生まれ、ただ降りつもり、融けていくしかない、雪に。翼がなければ、翔ぶこともなかったろう。傷つくこともなかったろう。イジメられっこの中学生エスパー・翼と、口のきけない女子高生・雪。雪吹きすさぶ温泉郷に舞い降りた、小さな小さな奇跡―――。高橋しん7年ぶりの週刊連載作、超待望の単行本化!!

『雪にツバサ・春』の書影

雪にツバサ・春

3.00

638

発刊: 2014.4.5 ~

既刊8巻

不良なのにイジメられっこ、実は「超能力者(エスパー)」の翼。 口のきけない雪の「うた」が聴こえるのは、彼にだけ。 寂れた温泉街で、ふたりの物語が重なり始める‥‥。 あの冬、北国の寂れた温泉街で出会った、「人を助けたい」と願う口のきけない女子高生とそれを放っておけない不良の超能力少年。春を迎えた二人が立ち向かうのは、子供たちの切ない願い事や、謎の多い誘拐事件!!"超能力"の真相を知った雪と、高校生になったツバサの新しい季節が今、始まるーー。

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作品レビュー

一覧

3.9

2007年12月から不定期連載し、2019年9月発売の第5巻で完結しました。
私は未だに電子書籍が認められなくて、書籍の購入は紙媒体のみを選択しているのですが、本作は電子版のみがカラーで紙の本は白黒版となっているようです。
カラーだと情報量が増えて読むのかしんどくなるので、写真集などでもない限りは白黒の方が好みなのですが、電子版も紙も値段は一緒でカラーにあわせているため一冊が割高です。
また、2巻までは一冊のページ数が多く、ボリューム感があるのですが、3巻以降は厚みが普通のマンガサイズのため、お得感が低いです。
私は気にせず購入しましたが、これから購入する方はご留意を。

ストーリーは最終兵器彼女以降の高橋しんお得意の、いわゆるポストアポカリプスです。
ただし、物語の中心は奥たんの日常と、その日に旦那たんために作る料理にスポットが当たっています。
世界の情勢や滅びに至るまでの経緯については断片的に伝えられるのみとなっており、各話の最後には、ペットのミニウサギの「Pたん」が適当な感じで紹介する、話中に登場した料理のレシピが掲載されています。

ある日突然都心に巨大な花が出現し、東京は唐突に死んでしまう。
北海道から横浜の外れに嫁いできた、新婚の奥たんは、出勤したまま帰ってこない旦那たんを待ちながら、今日もおいしいご飯を作り続けるという少し悲しい物語で、世間的には日常が一転し、粛々と滅びの運命を辿っている雰囲気が感じられます。
ただ、奥たんは体は小さいのにかなり肝っ玉が据わっており、怯えたり、旦那たんを心配して悲しみにくれるような描写は無く、人々が汚染されているのではと警戒して口にしようとしない巨大化した野菜なども平気でおいしく料理します。
伝え聞く限りはかなりヤバい状況らしいのですが、悲壮感はなく、むしろ非常にホンワカした作風です。
その辺、高橋しんらしいと思いました。

3巻から5巻は一ヶ月おきに発売されましたが、1巻から2巻は約4年、2巻から3巻は6年以上空けて発売されていて、2巻までと3巻以降で奥たんの顔が変わってしまったのが少し残念です。
ただ、一貫して作品の雰囲気やバックエンドにあるらしい物語は変わっておらず、それほど違和感なく読めました。

花と奥たん

レビュー(11)件

完結・全5巻

4.3

1巻まで読みました

“いいひと。”のスピンオフ短編集。
“いいひと。”ファンにはおすすめの一冊。それ以外の方には需要ないと思いますが。
収録作は6編で、その半分、内3篇はみっちゃんが主人公。表紙も成長したみっちゃんです。
その他3篇は主人公が異なりますが、なんでこのキャラを登用した?みたいなマニアックな人選はなく、本編の準主役といえる方々が主人公となっています。
個人的に好きな副社長や、Aqua Air開発の変態の人(名前忘れた)のスピンオフ短編とか読みたいと思うのですが、無難なキャラがメインとなっています。

各作品の感想は以下の通り。

・さよなら、パパ。14歳~旅立ち~
北野雄二がお世話になった下宿先の子供、みっちゃんこと城山みち子が主役のスピンオフ作品。
本作と次の“卒業”は前後編となっています。
本編最終回後から年月が経過し、14歳となったみっちゃんが、北野雄二を訪ねて単身札幌までトリップする話。
大きくなったとはいえ、中学生が一人で行けるほど北海道は近くなく、道中ろくでもない男に騙されて一緒に旅をすることになる。
その間ひどい目に逢いながらも、少し、大人に近づくという話、要約すると危ない雰囲気がしますが、そういう話ではないので、残念ながら。
少し切ない経験を経たみっちゃんの旅は後半に続く。

・さよなら、パパ。14歳~卒業~
後半。札幌に到着したみっちゃんが、北野雄二のお店に変装をして訪れるが、という話。
みっちゃんと妙子のオトボケな会話を楽しむ話、と見せかけて、実は、という内容でした。妙子さんはすごいなぁ。
本作を持ってみっちゃんは憧れの存在である北野雄二にお別れを告げて、また少し成長するのでした。
なお、本作品集において北野雄二は登場しません。
そこは寂しいような気もしますが、北野雄二は出てくると何もかもを大岡越前の如くまるっと解決してしまうので、スピンオフ短編としては出ないほうが正解なのかもしれません。

・見合いでごはん
二階堂さんが主役。
城山部長の頼みでお見合いをすることになった二階堂さんが、部長のメンツを保ちつつもうまく断ろうと画策する話。
本編のキャラ通りの二階堂さんで、不器用の果にひどい別れ方をするも、なんとなくいい雰囲気で終わるストーリーとなっています。
ファンとしては、富士野大の岩館くんとはどうしちゃったの?と気になってしまうところですが、彼とは本編時以上の絡みはなかったようで、回想としてすら登場しないために少し切ないような気分になってしまいました。

・フレデリック
本編連載時にも散々話題になった、稲葉くんの謎の本の話。
本誌を手にとった人の多くは、本作が読みたくで本書を買ったと言っても過言ではないのではないでしょうか。
スれててエロい稲葉くんの高校生時代の話となっています。
ただ、話自体は抽象的すぎてよくわからなかったというのが正直なところです。
結局の所、本編でなぜあんなに怒ったのかもわからず終いでした。

・小雪ちゃんとあそぼう!
タイトル通り、小雪ちゃんの話。
相変わらず就職浪人中でライテックスでアルバイト扱いで働いている小雪ちゃんがある日合コンに行くことになり、それを聞きつけたLCチームのメンバーが合コンに闖入する。
一番いいひと本編っぽい、ご都合主義でハッピーエンドな話でした。本短編集内では一番好きな話です。

・さよなら、パパ。
再びみっちゃんが主役の話。ただし、本編終了からそれほど年月の経っていない、6歳のみっちゃんが主人公。
6歳の女の子が、単身札幌まで北野雄二に会いに行き、紆余曲折の末ゆーじのお店に着いて、そして。
本書一作目で14歳のみっちゃんを先に読んでいるため、その顛末を知っているので、本作はより切なく感じます。

“いいひと。”を読んだ上でないと楽しめない作品集ですが、全作品名作です。
感動したい人、面白い漫画が読みたい人には私的には“いいひと。”とあわせておすすめします。
久しぶりに押入れから引っ張り出してページを捲りましたが、年を経てもやっぱりいい作品集だと思いました。

さよなら、パパ。

レビュー(1)件

既刊1巻

4.3

7巻まで読みました

高橋しん氏の「いいひと」の次の連載作品。
「いいひと」は、型破りな方法で事態を解決し結果皆を幸せにする、スポーツメーカーに務めるサラリーマンにスポットを当てた大人をターゲットとした作品で、その流れからほんわかした日常的な作品をイメージして本作を手に取ったのですが、初々しい高校生カップルの話が始まったや否やで爆弾が投下され、戦闘用に改造された彼女が彼氏の前に現れるという、冗談のような、幻夢のような光景にあっけを取られました。あれ?これって高橋しんだよね?みたいな。
ただ、それは結果としていい意味で期待を裏切られたと感じています。

平和な日々が続いていくと信じていた北海道のある町に突然ミサイルが降ってくるという、パニックムービーのような始まり方をするのですが、唐突なのは始まりだけで、以降、世界が穏やかに破滅してゆきます。
話のイメージは、ネビル・シュートの"渚にて"を読んだことがあればわかりやすいと思います。
その世界は、少しずつ終わりに近づいていて、どう足掻こうが為す術はない。ただ異なっているのは、本作では大勢の人はそれを知らされておらず、ただ懸命に今を生き続けていることです。世界があと2,3日で終わりを迎えることが決まっていたとしても。
人類の終わりを知った上で死ぬのと、何も知らされずに日常の中で死ぬのと、どっちの方が良いのでしょうか。

兵器である彼女は人を殺すのですが、その敵が何者か、そして彼女が何者によって、いかなる技術を用いて超兵器となったのか、また戦争となった原因などについては作中で明示されません。なぜ世界が終わるかについても。
作中、敵兵は英語やフランス語を話すのですが、戦争部分は言ってしまえばエッセンスで、主題は最終兵器になってしまった彼女、ちせと、クチの悪い彼氏、シュウジの二人の物語となっています。
ただ、飛行能力や体内からミサイル射出、敵索機能や睨むだけで壁に大穴を開ける力など、ちせは明らかに作中でもオーバーテクノロジーと呼べる力を備えており、その上で人としての姿形、機能を維持しているというのは、奇跡というにはご都合主義すぎるかなと感じました。

最終兵器のちせとは違い、シュウジについては普通の男の子として描かれています。
色々知ってしまい、悩み、戦い、受け入れならざるものを受け入れ、出し様のない答えを出しながら、最後まで彼氏であろうとするシュウジと、最終兵器の彼女の物語は、なるべくしてなったラストを迎えます。
ラストは虚無感がすごいです。
おすすめの作品ですが、本作は噛み締めて読むことが大事だと思います。
何度も読み返してようやく味がわかる作品だと思うので、全7巻と巻数がそれほど多くなく、文字数も多く、コマ割的に読みづらく感じる場面もありますが、さらっと流すのではなく、コーヒーなどをお供にじっくり読むことをおすすめします。

最終兵器彼女

レビュー(237)件

完結・全7巻

3.7

1巻まで読みました

高橋しん作品。一冊で完結。
マーク・トゥエインのトムソーヤが原作とクレジットされてますが、ほとんど原型はないですね。
元ネタを知っていればにやりとする場面が多々ある程度のため、原作は読んだことがなくても楽しめますが、一応、知っておいたほうがおすすめです。

母の死の知らせを聞いて田舎に帰ってきた美大生(ほとんど行っていない)の女性、ハルと、親戚のおばさんの元に預けられている中学生の少年、タロが、ひょんなことから真夜中の墓地で殺人を目撃してしまう。
二人は、これを二人だけの秘密にして、血の署名をつけた宣誓書を交わす。
また、タロと同級生の女の子、ハナとの恋物語があったり、子どもたちだけで海をゴムボートで渡り海賊ごっこをしたり、時たまフラッシュバックする殺人の光景が頭をよぎりながらも、冒険の日々を送る。
舞台は現代日本ですが、大まかな筋、ラストもトムソーヤのそれに倣ったものになっていて、その置換が大変上手いと感じました。
トム・ソーヤがタロで、ハックルベリーがハル、ポジションです。
(トムがタロになったのは、一般的な男の子の名前を日本風にした結果かな)

ハルの行動が無責任すぎる(殺人を通報しない、親に無断で子供だけで無人島に寝泊まりしているのを傍観する など)点と、犯罪者側の描写が少なすぎてハルやタロの不安にリアリティーが感じられない点がマイナスですが、高橋しんらしく、意地悪な継母も優しい人で、嫌味ったらしい田舎の人々も人情に溢れた優しい人々に描かれており、心温まるいい作品だと思いました。

ちょっと厚い1冊ですが、おすすめです。

トムソーヤ

レビュー(5)件

既刊1巻

4.6

1巻まで読みました

高橋しんの初期の短編をセルフリメイクした短編集。
いいひとより前に描いた作品をいいひと連載後に描き直したもののため、最終兵器彼女やきみのカケラのようなSF色はなく、会社や学校で起きる一般的の人々のちょっとした恋愛ドラマが描かれた作品集となっています(内、1作だけは恋愛要素もなし)。

収録作品それぞれの感想は以下の5編。

・世界で一番近い島
端的にいうと、会社の受付嬢が趣味のジョギングをするだけの話です。
面白いです。文章化が難しいのですが、ただのOL、ジョギング、ひとり語りでもドラマがあり、そして感動があるんだなぁという感じ。
掲題の世界で一番近い島にもジョギングシューズで行きます。読んでいて、走りたくなる作品です。

・TWO HEARTS
新人教育を任された事務職OLと、新入社員の話。
話の中では女性事務員は雑務だけやらせればいいが罷り通っていて、すごく時代錯誤な話だと感じました。
私が努めている会社はこんな風潮は無いのですが、外資だから?一般的な企業では現代でもこんなものなのでしょうか?
話はすごく好きなのですが、舞台となっている会社の雰囲気が原始時代なのが気になりました。

・ANCHOR
高校駅伝の、タイトル通りアンカーの話です。
6位入賞を狙っていた高校駅伝のチームが、5区でトップに立ち、小心者のアンカーが渡されるタスキの重さに苦しむ話。
走り出すまでの葛藤という、元箱根の走者だった作者だからこそ描けるテーマだと思いました。

・歩いていこう。
事業団のランナーとその恋人の看護婦の女の子の話。
本短編集内では後期の作品で、いいひとの直前であるためか、二人のために全体を巻き込んだ感じのオチがとてもいいひとライクです。

・好きになるひと
個人的には5編の中で一番お気に入り。
あこがれの先輩に近づくために入った陸上部で落ちこぼれながら、先輩を応援する女の子の話。
ノートの落書きのようなスタイルになっていて、コマ割りがほとんど無く、ノートを模したページに線画でお話が描かれています。
作者の紹介文にもあるのですが、絵本のように読めます。
読み返したとき、学生の頃、本作に憧れて、授業中にノートにマンガを描いていたのを思い出しました。

好きになるひと 高橋しん初期短編集完全版

レビュー(2)件

既刊1巻

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