作品数:49

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503

3.0

30ー80巻ですが、好きです。

こちら葛飾区亀有公園前派出所

レビュー(444)件

完結・全200巻

3.5

何巻から読んでもそこそこ面白い

こちら葛飾区亀有公園前派出所

レビュー(444)件

完結・全200巻

4.4

5巻まで読みました

親方日の丸の特務機関:国家特別工作機関の超A級スーパーエージェント、繰巣陣はソ連での工作活動中、交通事故で命を落としてしまう。
20億円もの国家予算をかけて作り上げた繰巣陣を失う事による責任問題を逃れるため、上層部はたまたま同時期に亡くなった女子テニスプレイヤーの体に脳だけを移植させる。
繰巣は女性の体と、ついでに改造されて手に入れた様々な能力で、事件に挑んでいく、という話。

秋本治氏こち亀連載時に、月刊少年ジャンプでたまに掲載していた作品で、1話完結です。
巻が進んでも男性の戻る話が進むとか、実はバックに黒幕がいて正体が少しずつ分かるとか、そういう進展はありません。
また、この手の漫画には意外な気がするのですが、献体の女性の素性に関しての話はほぼないです。
元プロテニスプレイヤーという話なので、それなりに世界に顔が知れていてもいい気がするのですが、そのうちやるのかしらん。

女性の肉体で生きながらえたが、女遊びができないことから元の男性に戻りたがっている繰巣と、一方で、女性の体のほうが成績が高く、また再手術の予算が取れないことより、男の体に戻したくない上層部のドタバタから始まって、なんだかんだ不承不承任務に赴き、クリスちゃんの活躍で勧善懲悪とするのがテンプレートになっています。

長らく続編は描かれませんでしたが、2017年頭頃に10年ぶりに続編が掲載され続刊が出ました。
延頸鶴望の末という感じではあるのですが、その際に既刊の5冊も含めて新版として新刊を含めた6冊が発売され、既存の5冊は旧版という扱いになっています。
新版は中を見ていないのですが、1から5巻は体裁だけが変わって、本編の書き直しなどは行われていない様子。
ただ、新版の表紙は全て、2017年時点の秋本治の絵柄となっており、好みの問題でしょうけど、新版の表紙は一周回って古臭い感じがしてしまい、一昔前の絵柄のほうが私的には気に入っています。

Mr.Clice / ミスター クリス

レビュー(8)件

既刊5巻

3.9

1巻まで読みました

秋本治の短編集。1996年初版発行。
タイミングとしては、こち亀100巻の発売一月前となりますが、収録作は新旧入り乱れており、古いものでは1978年の作品が収録されているので、ページによって絵柄がぜんぜん違うようになっています。
秋本治の1978年から1994年までの絵柄、及びネタの変遷を一冊で楽しめる短編集ともいえると思います。

収録作は以下の4作。
ただし、花田留吉七転八倒は4作の短編シリーズ、鷹が飛ぶは前後編となっています。

・花田留吉七転八倒
短編集「こちら人情民生課」収録の同タイトル作品と同じ主人公による中短編。
一話完結の短編作品4作収録されています。
基本的には強面のヤクザが、何かしらに感化されて、気質の仕事につき、なんだかんだでヤクザに戻るという「こちら人情民生課」と同じフォーマットとなっています(1作を除く)。
だいぶ今の絵柄に近づいた頃の作品で、ネタもこち亀ライクで普通におもしろいです。

・鷹が飛ぶ
前後編になっています。
巨大な複合企業の総帥が死に、遺産がすべて、野生児のような生活をおくる鷹士のもとに転がり込む。
突然巨大企業の新会長の座についた鷹士が、会社を引き継いで成長する話。
本作も最近の絵柄ですが、直前までなぜ自分が?となっていたのに、数ページ後には特に説明もなく、「一生をかけられる夢がこの仕事」と言っており、唐突かつ不自然さが感じられる点がマイナスです。
ただ、話の作りは秋本治らしい破天荒なものになっていて、爽快感のある内容になっています。

・ひまつぶし探偵団
本作で絵柄がガラッと変わります。
とある貧乏な探偵事務所に人探しの依頼が入る。成功報酬はなんと1000万円。
仕事がなさすぎて散り散りになっていた探偵団は、一致団結して尋ね人を探すという話。
強盗犯が顔も隠さずに街を普通に歩いているなど読んでて妙に感じることろはあるのですが、そこはギャグ漫画ということで、気にしない方向けの作品だと思います。
街中で銃撃戦をする、目的のため消火活動中の消防車を強奪するなど、古い作品ですが安定したストーリー展開となっています。

・クリスマス・キャンドル
バイク好きの青年とお嬢様のクリスマスの夜の話。
他の作品とは違い、人情に訴えるものや破天荒なギャグマンガではなく、若者通しの淡い恋物語を扱った秋本治には珍しい作品です。
下町を舞台として、丁寧な情景描写がされており、恋愛を題材にして萌えに走らず、とはいえ女の子は可愛く描かれている、今の作家には描くのが難しい内容になっています。
隠れた名作と言える作品だと思います。

花田留吉七転八倒

レビュー(1)件

既刊1巻

4.0

1巻まで読みました

秋本治の短編集。
5編の短編が収録されていますが、どの作品も完成度が高くリリーダビリティーに優れています。

収録作は以下の5作。

・こちら人情民生課
強面のヤクザが労働に憧れて、役所の民生課に就職する話。
対応は無茶苦茶だけど、名物職員としてやっていけそうなところを乱暴者が現れて、懲らしめたところで正体がバレるという、お約束な展開です。
お約束展開が水戸黄門的にハマっていて、爽快感のある作品だと思います。

・日本一の世直し男
テキ屋の2人組が、日本の行く末を案じて自衛隊に入り、日本の改革を目指すという話。
こちらも無茶苦茶やってクビになるという、いい意味でお約束展開となっています。
銃器や戦車の描写が秀逸です。そちらがメインではないので、銃や戦車の解説は入らないのですが、取材の元に根拠のあるモデルが描かれているんだろうなぁという気がします。

・こちら交機の本田 赤のZ追跡中!よろしく!
こち亀に出てくる、バイクに乗ると性格が変わる白バイ隊員の本田が主役のスピンオフ短編。両さんは出てこないです。
ギャグといえばギャグですが、展開はシリアスで、白バイ隊員による逮捕劇となっています。
ひき逃げを隠蔽するため平気で人をコンクリートで固めようとするヤクザの親分が、漫画好きでおちゃめという設定が、秋本治らしいといえばそうなのですが、もうちょっと極悪だと良いのにと思いました。

・ライブ
田舎から歌手を目指して上京した青年と、同じ郷里から上京し活躍中のボクサーが偶然出会い、挫折しながらも励まし合って戦い続ける話。
終わった後の話は読者の想像に任せる形になっていますが、成功することを暗示させる終わらせ方となっているところが良いと思います。
努力は実る、その頑張りは誰かが見てくれるという希望を持たせられるいい作品だと感じました。

・デスマッチ
感動作です。本書収録作中では一番好きな作品です。
捕まえても何度も逃走する犯人と、それを追い続ける老刑事の話。
その日も護送中に取り逃がしてしまい、取っ組み合いをしながら2人は滝から落ちてしまう。そして、気がつけばある田舎の村にいた。
犯人の男は、刑事の気を失っているのをいいことに逃げ出そうとするが、村人に刑事と間違われてしまう。
よくある展開といえばそうなのですが、そのお約束がとても効果的に効いている作品だと思います。
事情を知ったあとでラストを見送る地元駐在の敬礼がすごく印象的です。

こちら人情民生課

レビュー(2)件

既刊1巻

3.3

1巻まで読みました

秋本治のギャグ短編集。
3作収録されており、ジャンルはやや違いますがすべてギャグです。
名作というほど名作というわけではないかと、アイデアは良く、破天荒ながらオチがしっかりしており、最初から最後まで無駄や中だるみを感じさせないので、3作とも飽きずに読めます。

・新元禄太平記
元禄時代の江戸を舞台とした時代漫画です。
タイトルに元禄太平記とついてますが、忠臣蔵はあまり関係ない内容になっています。
(吉良上野介による浅野内匠頭の刃傷事件は、本作の発端となる堀田正俊刺殺事件より17年ほどあとの話ですが、どちらも綱吉の時代であり、事件がつながっていないわけではない)
腕の立つ浪人と発明好きの変わり者、友人の番人と番人の摺師の妹が、鼠小僧よろしく場内に忍び込み、不穏な金を忍び取るという話。
オートマグナムやマクドナルドらしき看板が作中に登場するので、時代考証はそれほど本気ではない様子です。
また、金の出処もぼかされており、設定の甘さが感じられました。

・酷道4000キロ
免許ももっていない若者が金に目がくらみ怪しい荷物の運び屋を引き受ける。
運転手をその場その場でスカウトしながら、納沙布岬から佐多岬までの4000キロの距離を移動するという話です。
終盤で逃走中の銀行強盗にジャックされ、さらにヤクザふたりにジャックされ、ゲバ隊に捕まって積荷を壊されてキレた主人公がマシンガンをぶっ放すというとんでもないラストになっています。
こち亀の秋本治らしい作品でした。

・柴又厳戒令
幼稚園からの幼馴染の大学生が東京の独立戦争にまきこまれるという話。
東京を制圧するほどの軍事力を保持する勢力のバックボーンが書かれていなかったり、SFとしては端折りすぎな気がします。
ただ、日本に軍事協力をしているアメリカと勝手に代理戦争を始めるためソ連が即日ミグを飛ばすなど、こちらも秋本治らしいメチャクチャな作品でした。

新元禄太平記

レビュー(2)件

既刊1巻

4.2

1巻まで読みました

秋本治氏お得意の、下町の大工を舞台とした人情漫画です。
短編集ではなく、表題の「東京深川三代目」の5話分(プラスおまけ)が乗っており、本巻1冊で完結となっています。
さらに秋本治作品には珍しいことに、ラストはドタバタで落とさず、きれいな形で終了させている作品となっています。

東京都深川区にある大工の3代目として生まれた立花静は、女子高生であるにも関わらず、下町の荒っぽい大工衆をまとめ上げるほどの器があり、段取りがよく、また、大工としての腕前も超一流の腕を持ち合わせている。
現役の棟梁である祖父・立花徳兵、気弱な父・立花墨つぼと共に、様々な事件をその気風の良さで解決していくというストーリー。

1話1話が象徴的で、読んでいい気分になれる作品です。
また、秋本治作品らしく、しっかりとした調査の上で描かれています。
現場のことももちろん、道具やしきたりについても違和感一つ感じさせず、また桐箪笥や石油ストーブ、ブラウン管のテレビなどの小物一つとっても、下町の一家らしいフォルムが守られており、このような作品は今後現れることがないのかもと思われるくらいうまい作品です。

個人的に、これまで読んだこち亀以外の秋本治作品の中で2番好きな作品です。
ちなみに1番好きなのはMr.Cliceですが、長らく休載中なので、早く再開し、こちらもきれいに終わらせてほしいと願っています。

東京深川三代目

レビュー(4)件

既刊1巻

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