新元禄太平記

秋本治

3.27

454

発刊:1980.11.15 〜

既刊1巻

『新元禄太平記(1)』巻の書影
うにたべたいさんが読んでいます

この漫画のレビュー

5.0
4.0
3.0
2.0
1.0
3.27

2件の評価

3.3

1巻まで読みました

秋本治のギャグ短編集。
3作収録されており、ジャンルはやや違いますがすべてギャグです。
名作というほど名作というわけではないかと、アイデアは良く、破天荒ながらオチがしっかりしており、最初から最後まで無駄や中だるみを感じさせないので、3作とも飽きずに読めます。

・新元禄太平記
元禄時代の江戸を舞台とした時代漫画です。
タイトルに元禄太平記とついてますが、忠臣蔵はあまり関係ない内容になっています。
(吉良上野介による浅野内匠頭の刃傷事件は、本作の発端となる堀田正俊刺殺事件より17年ほどあとの話ですが、どちらも綱吉の時代であり、事件がつながっていないわけではない)
腕の立つ浪人と発明好きの変わり者、友人の番人と番人の摺師の妹が、鼠小僧よろしく場内に忍び込み、不穏な金を忍び取るという話。
オートマグナムやマクドナルドらしき看板が作中に登場するので、時代考証はそれほど本気ではない様子です。
また、金の出処もぼかされており、設定の甘さが感じられました。

・酷道4000キロ
免許ももっていない若者が金に目がくらみ怪しい荷物の運び屋を引き受ける。
運転手をその場その場でスカウトしながら、納沙布岬から佐多岬までの4000キロの距離を移動するという話です。
終盤で逃走中の銀行強盗にジャックされ、さらにヤクザふたりにジャックされ、ゲバ隊に捕まって積荷を壊されてキレた主人公がマシンガンをぶっ放すというとんでもないラストになっています。
こち亀の秋本治らしい作品でした。

・柴又厳戒令
幼稚園からの幼馴染の大学生が東京の独立戦争にまきこまれるという話。
東京を制圧するほどの軍事力を保持する勢力のバックボーンが書かれていなかったり、SFとしては端折りすぎな気がします。
ただ、日本に軍事協力をしているアメリカと勝手に代理戦争を始めるためソ連が即日ミグを飛ばすなど、こちらも秋本治らしいメチャクチャな作品でした。

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