坂井和奏は、江の島の土産物屋で父親とともに暮らす高校3年生。ある事情により、声楽科から普通科に転科、普通に大学受験を目指していた。だが、クラスメイトの来夏、紗羽たちと巡り合うことで、一度は諦めた音楽の道に、再びかかわることになるが…。「歌うこと」をきっかけに繋がる3人の女の子の青春ストーリー、第1巻。
P.A.WORKSのオリジナルアニメ・TARI TARIのコミカライズ。 作画は後に"ハッピーシュガーライフ"を描くの鍵空とみやき氏です。 ストーリーは基本的にアニメ準拠ですが、巻数が全2巻と非常に短く、最後まで描かれません。 かなり端折られていて、紗羽の将来に関する両親との確執は描かれず、ヤンとの文通シーンも無し、文化祭まで話が行かないので、最後の校長の見せ場も無く、来夏と教頭が和解して終了となります。 アニメがすごく良かったので読んでみましたが、そういう意味ではちょっと期待から外れた内容でした。 アニメ版では、各キャラで苦しみやもやもやを抱えているけどそれで悩んだり、ケンカしたりして、少しづつ前に進む展開が良かったのですが、マンガ版だと完全に来夏、和奏がメインで、シンプルすぎる内容だったように思います。 絵や構成は良かったのですが、アニメ視聴済みで読むと、もう後、5,6巻分は必要だったんじゃないかなと思いました。 なお、ストーリーはアニメ準拠ですが、和奏や教頭がより性格悪く感じました。 特に教頭は完全に問題教師で、サディスティックに来夏を虐め、陥れる様は悪党以外の何物でもなく、やりすぎ感がありました。 最後は勧善懲悪ということで、失脚して首を切られるか逮捕されるかして欲しいくらいです。 "ハッピーシュガーライフ"を描く片鱗が見え隠れしていましたね。 "ハッピーシュガーライフ"とアニメのTARI TARI両方を知った上だったので、別の意味で楽しめましたが、そうでない場合はだいぶ印象が違って見えるのではと思います。
by うにたべたい (528)欲しいオトコできた! 見るからにワガママで気まぐれでギャンブルばかり。 ときどき目が合うけれど、いつだってオンナに囲まれてるヒト……。チナが恋した相手は手ごわそうなアソビ人。 名前も知らない彼の気を引きたくてキスを仕掛けたら、もっとエッチなキスでお返しされちゃって…… くちびるからはじまった刺激的な恋のゆくえは……?
違う世界に連れていってくれる名作。何度も読み返したくなる。 恋や愛について、一切の妥協なく描かれている。 ストーリー・セリフ・キャラクター・世界観のボリューム感とリアリティが他の恋愛作品と一線を画してる。ドラマや映画を観てるような構成力の強さも凄い!絵もキレイで、色々なこだわりが伝わるので何度読み返しても楽しい。 そして何より、登場人物それぞれの魅力がもう最高に良い意味で筆舌に尽くし難い。チナちゃんというヒロインがとにかくパワフルで可愛らしくて、「イイオンナ」すぎて何度惚れてしまったことか…ヒナセとの関係性はもちろん、他の男性陣との危うかったりそうでもなかったりな関係性もかなり美味しい。 特に丹吾くんの青さというか、思春期らしさというか…あそこまで繊細にキャラクターが描写しきれている恋愛漫画は中々ない気がする。人物同士の関係性がかなり丁寧に描かれているが故に人物像が際立って見える。 物語も相当作り込まれているので、漫画に描かれていない彼らの日常が容易に想像することができて楽しい。 この漫画がきっかけでジャズを聴くようにった。
by りっちゃん (448)