『この体に墨を入れるのだと思うと――…高揚感が襲ってくる』駆け出しのタトゥーアーティスト・夕路の元に舞い込んだ一件の依頼。それは、美術界の巨匠・泰泉の名画をミチルの体に彫るというもの。泰泉が囲い育てた専属モデルのミチルは、顔、体、その存在自体がまるで芸術品のように美しかった。美人ゆえの傲慢さを身に纏ったミチルだが、浮世離れした環境で育った彼は純真無垢で、少年のような愛らしい一面も持ち合わせていた。ミチルの白く艶めかしい体に墨を入れる瞬間、夕路は自分の中で沸き起こる欲望の気配を感じた。“外もナカも、彼に俺を刻み付けることができたら――…”慈愛溢れる肉食系彫り師×巨匠に飼われる無垢な美青年モデルの歪な箱庭で育まれる美しい愛。◆収録内容◆「うつくしい体」全6話単行本収録描き下ろし8P+設定資料4P電子限定描き下ろし(おまけ漫画1P)
仮面ライダーの制作秘話が描かれたドキュメンタリー漫画。全1巻、4話収録されています。 タイトルこそ「仮面ライダーをつくった男たち」となっていますが、最初の一話は初代プロデューサー平山亨の話で、残りの2話から4話目までは大野剣友会にスポットをあてた話になっています。 個人的には、原作者の石ノ森章太郎はもちろん、衣装さんや構成作家、俳優さん、あるいは有名ファンなど、他の「仮面ライダーをつくった男たち」について深く掘り下げられていないのが少し残念と感じました。 不定期でいいからもっと続いてほしいなと思います。 作画は仮面ライダーSPIRITSでお馴染みの村枝賢一氏。本作のようなテーマでファンが安心して任せられる数少ない漫画家だと思います。 仮面ライダーにかける熱い情熱が、そして命さえもかけて仮面ライダーに全力を尽くす彼らの迫力がビシビシと伝わってくる作品になっています。 なお、村枝賢一作品らしく、登場人物が10倍増しでイケメンになっています。石ノ森章太郎先生かっけえぇぇ。 役者さんも少し登場するのですが、SPIRITSと同じ作画ではなく役者としての顔を描いていただけています。 村雨良ではなく、菅田俊が登場したシーンでなぜか感動しました。ただ菅田俊は本人の方がイケメンと思います。 ストーリーは、実質、平山亨と大野剣友会の2本立てとはいえ、ファンにはたまらない内容になっています。 バラック同然の細山スタジオ、マスクマンKの企画書、仮面ライダーの前進クロスファイヤー、そこからドクロのヒーローへ差し替えを提案するが却下をくらい飛蝗をモチーフとしたヒーローが登場するなど、ライダーは知っているが裏話はよく知らないという方にも、知識としてすでに持っている人にもおすすめです。 大野剣友会の面々に関しては、私自身、本編でのクレジットから彼らの名前くらいしか知らなかったのですが、その素顔(美化はされているのでしょうけど)が描かれており、大変興味深かったです。 巻末には大野幸太郎、平山亨、内田有作などの寄稿文が載っており、こちらもライダーファンは必見です。 かっこよくて感動できて最高でした!
by うにたべたい (528)