パラレル同窓会

藤子・F・不二雄

3.62

894

発刊:1995.07.01 〜

既刊1巻

『パラレル同窓会(1)』巻の書影
こーのしんさん、他2人が読んでいます

この漫画のレビュー

5.0
4.0
3.0
2.0
1.0
3.62

28件の評価

4.0

1巻まで読みました

藤子・F・不二雄の異色SF短編集4巻。
収録作品中、ヨドバ氏の話の占める割合が多く、1,2巻に比べると投げっぱなしにならない、きちんと締めくくられれている話が大半となっています。
言い換えると後味の悪い作品が少なく、1,2巻よりもブラックさがマイルドになったと感じました。

以下、本巻収録作のうち、個人的に好きな作品についてレビューします。

・親子とりかえばや
頭が固く封建的な考えの父と、奔放な甚六息子という相容れない二人が、ある朝入れ替わってしまう話。
SFというよりも、普通の漫画として楽しく読める作品です。

・懐古の客
ヨドバ氏シリーズのエピソード0。
ヨドバ氏はなぜ現代に取り残される羽目になったのか、身寄りなく放り出されることになったのか、その起点の物語です。
無邪気に過去を楽しんでいるヨドバ氏の不遇を思うと、ただただ可愛そうになります。

・ある日……
ある町の映画サークルの上演会の話。
おじさん3人と若者1人が、自主制作の映像作品を一人ずつ発表するだけで、プッツリと終わる作品です。
本作だけは本短編集中異色と言える作品で、漫画の話ではないそのある日は今、訪れるともわからない、予防できない恐怖に対する警鐘を鳴らす内容になっています。

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