平凡な人生を愛する高校生・加藤凡(ぼん)は登校途中に猫たちに襲われていた妖精エックスを助けお礼に「能力 主人公補正」を与えられる。能力者の容姿や才能、環境を物語の主人公らしく面白おかしく改変していくこの力のせいで加藤は顔が変わってちょっとイケメンになる。勉強が苦手になった代わりに運動が出来るようになり女子にちやほやされる自分に戸惑う。おまけに改変を知らない両親に受け入れられず不審者扱いされ家に入れてもらえない。クラスメートの女の子に公園で拾われたてほっとするもヤンキーが絡んでくる。「加藤くん空手やってたでしょ」そんな覚えは全くない。しかし彼はヤンキーどもをあっさり撃退してしまう。「能力 主人公補正イイネ」妖精エックスが耳元でささやく。
[ナナとカオル]の甘詰留太、不倫を描く!ブラック企業で疲弊した果てに専業「主夫」として過ごす陽人(あきと)は、何か満たされぬ悶々とした日々を過ごしていた。そんな折、意外すぎる落とし物から思いも寄らぬ再会を果たし…!? 幕を開ける「主夫」と「主婦」の禁断の関係──[ナナとカオル]の著者が、圧倒的筆致で“不倫”を描く──!! 道ならぬインモラル恋物語。
島耕作、初めての昇進!主任となり初めてできた部下のなかに、ハツシバアメリカからやってきた問題児がいた。初芝のロゴデザインを手掛けた世界的デザイナーの息子、亀渕雄太郎だ。社長や専務とも親しく、アメリカ式を押し通そうとする彼に、島は頭を悩ます――。サラリーマン社会の悪習や不条理な要求と闘いながら、島は着実に出世の道を歩む!!
主任になり、初めて名刺に肩書きがついた島耕作シリーズ、主任編。 『ヤング島耕作』からタイトルが変わっただけの、引き続きの続編です。 タイトルが『主任島耕作』ではないのは、作中設定によると"主任"は以降の役職と比較すると重みがなく、問題がなければ誰でもなれることからだと思います。 とはいえ、"主任"というポジションに配置され、初めて明確に部下を持った上司となった島耕作の苦悩の日々が綴られるものとなっています。 部下というほど年が離れているわけではない後輩社員と共に、上司の命令の元、業務を遂行していく姿が語られます。 その時々の判断があっているのか悩みながら、時に叱責されながら、また時には上司の行動に感銘を受けながら、社会人として会社人として成長する内容です。 同シリーズの他作品もそうですが、サラリーマンが仕事を追われる毎日が描かれており、リタイアするまで終了しない、終わらない社畜の日常が描かれているため、ある意味では日常系と言えなくもないです。 ただ、仕事とセックスの比重がすこぶる高く"日常系"と呼ぶにはゆるさがまったく感じられないので、こんな世間の荒波に揉まれる日常系は癒やしにならないですね。 本作では結婚のエピソードや、妻の懐妊など、プライベートでの事件も多く登場するのが特徴だと思います。 仕事に追われ、大事なイベントもすっぽかしてしまい、おおっぴらではないものの社内の女性とヤッちゃう島耕作を仕事だからと許容する妻「怜子」は、実は結構聡明で寛容な女性だったんだなと思いました。 課長島耕作スタート時点で夫婦仲は冷え切っていたので、新婚時代は何か新鮮な感じがしました。 また、主任編序盤で、「亀渕雄太郎」という社員が島耕作の下につくのですが、彼のエピソードはネット上でやや有名と思います。 アメリカ経験が長いため、和を重んじず、実績や後ろ盾があるが個人主義な仕事をする彼と島耕作の口論シーンは、現在も物議を醸すものとなっています。 時代背景もあって島耕作の主張は旧態依然な感じもしますが、亀渕のやり方が正しいとも言い切れず、ある程度経験をした社会人に読んでほしい話だと思いました。 あと、終盤のホラー回が普通に怖かったですね。 凄くインパクトがあって不意を突かれました、夜一人で読んでいてゾッとしました。 ラストはお決まりの昇進です。 次回はまたタイトルが代わって、『係長島耕作』に続きます。
by うにたべたい (528)異世界に飛ばされかれこれ六年。現在のチカは、強面イケメンで有名な青年騎士ダグラスの“愛玩奴隷”という立場にいる。本来なら夜のご奉仕などもアリアリなのだが、このご主人さま、ワケあって“不能”なため未だチカは“処女”である。実は、ダグラスの下半身を残念なことにしてしまった要因はチカにあった。まだ“少年奴隷”だったころ、捕虜であったダグラスについ強烈な“体験”を刻み込んでしまったのだ……。申し訳ない気持ちは感じつつもこのまま処女ライフを謳歌したいチカは、自分の正体がばれないよう祈る日々。しかしダグラスは、いつしか少年とチカの影を重ね合わせるようになり、チカも自分を丸ごと包み込んでくれるご主人さまの優しさに心が揺れていく。誰が見ても相思相愛なのに互いの誤解がさらに曲解を呼び、周りの人をやきもきさせつつ、もどかしいほど進まない二人の関係。果たして“ご主人さま”は復活し、ハッピーエンドは訪れるのか?