自身のスキル「影が薄い」を駆使し、歴代最悪と呼ばれた魔王を一人で暗殺したロラン。富も名誉も固辞した彼が唯一望んだものは、一人の人間としての普通の生活だった。普通に生きるために冒険者ギルドに就職したロランだったが、暗殺者の常識=世間の非常識ということになかなか慣れず、何かとお騒がせしてしまう。しかし一生懸命に働く彼のもとには、いつしか人が集まっていき――。人知れず世界を救った風変わりな“評判の職員”が、陰ながらあなたの冒険者ライフをサポートします!
『フルーツバスケット』の高屋奈月がフルバの前に描いていた作品。 近未来SFファンタジーで、大きな戦争により廃退した地球が舞台です。 主人公は孤児院育ちの名字のない少女「寿」。 彼女は盗賊なのですが、一方で、荒みきった世界において諦めを宿さない真っ直ぐな瞳を持つ少女です。 彼女にベタぼれをしている「擂文・シラギ」がもうひとりの主人公で、元々は寿を追い詰める側のエリート軍人でしたが、軍を脱退し寿と旅に出ることを決めます。 その世界には人々の願いを叶える"翼"というものがあり、それを見つけ出すのが、二人の旅の目的です。 行く先々でいろんな人と出会い、擂文の過去や翼の正体が明かされてゆく展開です。 ほんわかした女子高生が主人公のフルバと違い、アクションシーンが多いです。 まだ初期ということもあってか、線が細くテンポよく進むフルバと違って、本作はちょっと読みにくさを感じました。 乱闘や爆破により建物が崩れ、混乱の中で重要な話が明かされることが多いのですが、誰がどうなったかがわかりづらく、結局どう進んだのかが読み取りにくいところがあります。 旅先でトラブルが発生し、解決をみて次の場所へ移動するため、数話ほどで話の区切りがあるのですが、各話結構話がややこしく、正直わからないまま次へ進んでしまったところもあります。 キャラクターの書き分けもいまいちなので、恋愛モノのノリで次々読みすすめるとあっという間にわからなくなります。 アクション多めですが、じっくり少しずつ読む必要があります。 ただ、個人的には、本作のメインは寿と擂文がなんだかんだラブラブするところだと思っているので、そういう意味ではとても楽しめました。 また、特に終盤はフルバの高屋奈月らしい、独りよがりな愛により大きな愛で包み込むようなメッセージ性が伝わってきて、高屋奈月ワールドが好みの人にはおすすめできる作品です。
by うにたべたい (528)魔物を従える“帝印”のせいで不遇な死を迎えた皇帝・ルディス。死んだはずの彼は千年後の未来に転生していた。前世では自由がなかったルディスは、今度こそ自由に生きようと、世界中を旅できる冒険者になるが……!? 表向きは普通の冒険者、裏では魔物を従える最強の冒険者! 仲間たちと一緒におくる、異世界「魔物」ファンタジー開幕!
あなたの右腕になれるなら、どんな命令も従います…!! 異動先の上司は社長に「八面六臂(はちめんろっぴ)の頼れる男」と言わしめた人。7か国語を操り7人分の仕事をクールにスマートにこなす。でも8つ目の顔は会社の人間は誰も知らない。その上司の大事な右腕として昼は仕事のサポートを命じられ、そして夜には知られざる彼の8つ目の顔が現れて…!? 「さあ、俺と君がケダモノになる時間だ」「まずは君を覚醒させてあげる」仕事と生活を充実させるのがワークライフバランス。でも私の上司が大事にしてるのはワークセックスバランス!! 仕事とセックスの充実――…!? その上司に誘惑されて、私の仕事と恋はどうなっちゃうの…? ※この作品は雑誌「恋愛LoveMAX」「恋愛チェリーピンク」に掲載されたものを再編集したものです。デジタル配信版の雑誌「恋愛LoveMAX」「恋愛チェリーピンク」をお求めになった方は、コンテンツ内容が重複する場合がございますので、ご注意ください。