ハロー!ぼくりんたろう、よろしくね。ご主人さまのひな子ちゃんには、ぼくだけが知っているとーんでもないヒミツがあるんだぜ!――ニコちゃんバッジを指ではじくと女の子の“ひな子”から男の子の“ノバ”に大変身!?しかも飼い犬のりんたろうと会話までできるようになっちゃって…ひな子ちゃんはルンルン、りんたろうはク~ラクラ!超・個性的なオバアちゃんとのバトルに、のんびりやのガキ大将・庄司くんとの恋と、ひな子ちゃんの周りは今日も大・パニック★連載当時のカラーページを141ページすべて復刻した完全版で、登場!!竹宮先生Withわんにゃんの生活が覗き見できる!?『私設七里ヶ浜動物園』も収録した、キュートな1冊の登場です♪収録作品:りんたろうパニック!/私設七里ヶ浜動物園
あの珠玉の名作漫画『綿の国星』の著者による夏目漱石風、猫漫画エッセイ。といっても、猫の視線でヒトの日常を語るのではなく、ヒトである大島弓子の目線でグーグーという名の猫と暮らす自らの日常を淡々と描いている。 <p> 『綿の国星』では、夢と現実を自在に行き来する「チビ猫」に誘われて、読者はいつでもページを開くだけで内なるその惑星にするりとワープできた。しかし、今回は著者はもちろん読者も、そして猫も人間世界にワープなどしない。 <p> グーグーとのペットショップでの出会いから2番目の猫のビーを拾ういきさつなどが、あくまでも冷静に客観的に語られる。猫への過剰な感情移入もなければ、ファンタジックなデフォルメも皆目ない。その意味では物足りなさを感じる大島弓子ファンも少なくないかもしれない。しかし、新しい猫たちとの距離を平静に保つことで、かけがえのない「サバ」(大人になった「チビ猫」)の死による喪失感を癒している著者の心情を痛いほど感じることができる。(土肥 菜)