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泉朝樹
3.79
20737
新刊通知
発刊:2019.04.22 〜
既刊11巻
362件の評価
とってぃ
5.0
見えるようになってしまった化物を全力でシカトするというありそうでなかった設定と化物の怖さと女子高生の可愛さを描き分けられる画力の高さによって素晴らしい作品なっていると思います。
きゃないん
このレビューにはネタバレを含みます。
【見える子ちゃん】何が怖いってまず自分だけが見えてしまうこと。自分の頭がおかしいんじゃないかって思うよね?世界から自分だけが爪弾きにされた気持ちにもなるかもしれないし、そもそも生理的に無理。造形から有り様から本当に怖いのよ。加えて余りにも見えすぎてしまうが故に時に化物と人の判別が難しいこともあり、更には見えないフリをするがために化物や憑いているモノの性質が全く分からないこと。見えているのに分からない。それが本当に恐ろしい。これは見えるヒロインみこが化物と向き合い対峙しあまつさえ成仏させてしまうような物語ではなく、あくまで見えるだけの普通の女子高生が恐怖におののきながらもひたすらに化物の存在をシカトしやり過ごすだけの物語。だったのよ。少なくとも2巻までは。何が面白いって例えば化物をいかにシカトしてやり過ごすかとか女子高生が考えられる範囲でお払い的なことを試みるとか、勿論その辺はこの作品の肝でもあるので有り体に言ってもすっごく面白いんだけど、三者三様の見える子見えない子が揃ってからが本番というか、本当に加速度的に面白さを増していくのよ。見える子見えない子の対比、そのおかしみだったり悲喜劇だったり、そこに中途半端に見える子が加わることによる誤解やすれ違い、危険性の増幅だったり、友情だったり。善が臨時教諭として赴任して来た辺りを潮目に物語に大きなうねりというか潮流のようなものが生まれ、ただ見えるだけであったみこに化物と向き合う意志、覚悟のようなものが芽生え始める。ここまででも背筋がゾクゾクするほど面白かったのに、ここから更に面白くなっていく予感がプンプン漂ってきちょりますよ。示唆深い話やホロリとさせられる話もあったり、本当に懐の深い作品です。今が読み頃。ぜひ一読あれ!
スケアクロウ
ホラーなのに、バケモノをシカトし続けるヒロインが主人公の物語です。バケモノに怯えながらも全力でシカトし続けるヒロインのみこは、とても不憫カワイイです。今まで読んだことないホラー漫画だったので、斬新で面白いです。
がんも
4.0
幽霊が見えるようになった女の子の「全力ガン無視ホラーコメディー」ですある日突然幽霊が見えるようになった主人公、みこの日常を描いたホラー系コメディーです。みこは幽霊が見えますが除霊とかはできないので、幽霊に見えていることが気づかれないよう全力でシカトし続けます。みこの友達で幽霊引き寄せ体質のハナや、ちょっとだけ幽霊が見えるユリアといっしょに、たまに危険な目に巻き込まれながらも平穏な日常を目指すみこの奮闘ぶりが描かれます。この作品は、日常の中で突然出てくる幽霊に怯えながらも見えないふりを貫くみこの健気な頑張りが見所です。おどろおどろしくて恐ろしい姿で突然現れる幽霊に対し、泣きそうになりながらも一生懸命見えないふりをするみこを応援したくなってきます。出てくる幽霊も全部が恐ろしいものではなく、ちょっとウルっと来る感動的なお話もあります。また、時には幽霊を通し、人の隠された面が見えてくることも…。みこを取り巻く環境も少しずつ変化し、物語も気になる展開になってきます。みこの奮闘ぶりと、恐ろしくもちょっと不思議な幽霊の世界を見てみたい方は、ぜひ読んでみてください!!
秦俊
4.2
いわゆる「怖い話」とは一味違う作品になっているのが、この作品の大きな特徴だろう。まず、主人公・四谷みこが「急に霊的なものが見えるようになってしまった」設定は類を見ない独特なものである。見えてしまったものに対して恐怖こそするものの、悲鳴をあげることなどのリアクションを取るのではなく、無視をして霊に見えてることを気付かれないようにしている。そのため、通常のホラー作品とは違い、突然霊が見えるようになった人の日常を覗き見るような感覚になるのだ。泉先生の高い画力もあり、霊的なもののデザインは非常に恐くなっている。しかしその恐さに対して、無視をし続けるために演技をするみこやその周りのキャラの対応がコメディに描かれており、恐怖よりも面白さが勝ってしまうのである。基本は1話完結だが、ストーリー性が強い話もある。今後、どのような物語が展開されていくのか楽しみになる作品である。
デイ
超面白い!さすが泉先生!!!第23話、遠野善の一連のエピソートの結末、特に好きなんです。複雑なキャラの描きがすーごい!最終的に、いいやつなのか悪いやつなのかどうでもいいでしょう。大切なことは、彼が魅力的なやつぞ。
プロメテウス
全力で無視するはなかなか面白いwホラー系ではあるけど面白く読める。
つった
4.9
みこちゃんのカワイさと個性的な化け物達を、絶妙なバランスで際立たせた今まで読んだことのないジャンルの作品でした。時々、人情味のある話が差し込まれたりするのも良かったです。3巻では帯に描かれた先生が非常に怖かったんですが、中を読んでみて「そうきたかーっ」てホロリとしました。
そもそも
4.5
みこちゃんの見ている霊たちのビジュアルが本当に恐い!なのにちょっと笑える部分もあるのが上手いです!ホラーとギャグは紙一重と言いますが、絶妙なさじ加減の作品ですね!
閑古
人は素の表情が一番可愛い。人の素が1番出るのは恐怖に直面した時。よって、その人の可愛さが一番輝くのは怖がってる表情。という私の脳内定理を見事に証明してくれた作品です。みこ、ユリア、ハナそれぞれ見た目も立場も違う3人が全く異なる怖がり方をしてくれてとても可愛い。そもそもこの3人は化物が見える度合いが「全く見えない」「少し見える」「良く見える」とそれぞれ異なるのですがそんな彼女等が離れたり寄り添ったりして生きていく姿はとても尊いです。人は同じものが見えていても分かり合えない生物だというのに。化物の殺伐とした風貌がこの子達の可愛さをより引き立てていると思います。可愛さと殺伐、この振れ幅の大きさは大変な魅力です。また「恐怖」を上手に描く人はその全く逆の「感動」も上手に描ける人が多いという実感があり(スティーブンキングとか貴志祐介とか)これも振れ幅の1つだと思うのですが3巻の善先生のエピソードでは予想外の展開も相まって泣いてしまいました。3巻帯の「化物フルシカトコメディ」という表現にあるようにこの作品は純粋なホラーを志向したものではなく笑いや(恐怖以外の)泣きの要素も多分に含まれているのでホラーを求める人以外にもオススメです。見た目でホラー漫画と敬遠してる人にも読んで欲しい。
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