京都でテーラーを営む曽根俊也。ある日、彼は父の遺品の中から黒革の手帳、そしてカセットテープを発見する。手帳は英文でびっしりと埋め尽くされており、さらに「ギンガ」「萬堂」という製菓メーカーの情報が。そしてカセットテープには幼い子供の声が入っていた・・・。その声は、31年前に起こり未解決のまま迷宮入りした、【ギンガ・萬堂事件】で脅迫に使われた録音テープの音声と全く同じだった。――「これは僕の声だ」。 そこから俊也の苦悩が始まる。それと同じ頃、大日新聞大阪本社の新聞記者・阿久津英士は年末の特集記事で【ギンガ・萬堂事件】を扱うことに。英国に犯人らしき重要人物がいたとの情報を受け渡英するが・・・。31年前、実際に起きたあの未解決事件に迫るミステリー大作!!
バースィの花と共に思い出も焼け朽ちてしまえばよかったのに――紅蓮の炎に包まれる王宮にただ一人残った王女ライラは、反乱軍の将であり亡国の王子カリーファと対峙する。双子の妹マレイカの身代わりとして、幼いころから密かに想っていたカリーファの刃にかかってライラは死ぬつもりだった。しかし、捕虜だったころ徹底的に彼を虐げたマレイカに恨みを持つカリーファは別人と気づかぬままライラに呪詛を施し、薄暗い地下室で凌辱し続けるのだが――。復讐に滾る亡国の王子×呪詛を受けた王女、凄惨な過去に歪まされた純愛の行方は?宇奈月香原作のソーニャ文庫『断罪の微笑』がコミック化!!※電子単話配信1~6話、書き下ろし小説&描き下ろし漫画『暁月夜』収録。【目次】第1話第2話第3話第4話第5話第6話書き下ろし小説&描き下ろし漫画 暁月夜あとがき