筑摩書房

前巻後半で纏っていた哀愁は影を潜め、ヤクザ、青春、SFなど多岐にわたるジャンルを収録。全て面白いことは言うまでもなく、ただもう一味欲しい気持ちも。「下町の唄」がお気に入り。

俺もバイクで旅行とかして見たいな

これ読んだらとりあえず漫画の見方変わるだろ

初期作品群の中でも如実に作風が変化していて面白い。その辺の掘り下げが解説でされてるのも有難い。

前半のミステリ調の作品は好みに合っていたし、悲哀、哀愁漂う後半の作品群も良かった。

夢の一節のような思考のちらばりのようなものを漫画にした印象を受けた。私たちが思考している時実際に私たちが行なっているのはアイディアが閃くのを待っているか、独り言を言っている時であり、その過程で様々な考えが浮かんでは消え、浮かんでは消えを繰り返す。このような思考のちらばりのような漫画だと読んでいて思った。登場人物たちの行動は自由で行き当たりばったり、だけどふいに見せる表情は人間臭い。このアンバランスさが魅力。