ドメスティックな彼女

あくまで個人の感想ですが、

マンガでここまで感動したのは初めてです!設定やキャラ同士の関係性ツッコミどころを指摘するコメントも見ましたが、
純粋な恋愛感情でストーリーがすすんで行く上で

やってることは不道徳だが純粋過ぎてギャップが際立ったと思います。

そして、イチオシな点は純粋過ぎて、根がいいキャラ達が報われないことに苦悩しながら成長していく姿を応援したくなるところです。

人生イベントをいくつか乗り越えてから見ると涙が止まりませんでした。

ちなみに社会問題を取り入れた表現、題材も多かったので一定の観点から見ると教育に良いのではないかと思います。性的場面は多いのですが欲望が掻き立てられるというよりかは、必死に相手を慕う気持ちを感じました。

義兄妹という半タブーを抱えての三角関係模様がとても面白い。
主人公は清すぎずクズすぎずの丁度いい塩梅で共感を持てるし、
登場人物達の、恋愛だけでない波乱に満ちた半生物語としても引き込まれた。

ただ最後だけ、子供が出来て、白黒ついたところで終わった方が良かったのでは…と思ってしまう。
ダブルヒロインものとして見たときに、片方とは子供、片方とは夫婦というのが、ある意味「丸い」終わり方というのも理解できるが、
妊娠以降の悪役登場から完結までが駆け足すぎて、どうにも唐突さと作為を感じる。

…まあ、特にヒロインのどちらを推していた訳でもないのでこう感じるだけで、
ヒナ推しの人はこの結末でよかったと思うのかもしれないけど。
妊娠を機に、片方は妻として、片方は血よりも深いつながりの出来た義姉として、それぞれ関係が続くほうが
綺麗な終わり方だったんじゃないかな〜と。
その後の展開における主人公たちの選択が、色々と踏み込んでいるこの作品の中で最も常識からは外れたものだったからこそ、
やるならもっと話数を割いて丁寧に描いて欲しかった。