この漫画のレビュー

5.0
4.0
3.0
2.0
1.0
3.70

242件の評価

3.8

21巻まで読みました

時は西暦300X年、世界はマルハーゲ帝国に支配されていた。
マルハーゲ帝国の皇帝「ツル・ツルリーナ4世」は、毛狩り隊を結成し、罪の無い人々の毛をぶち抜いて丸坊主にするという残虐の限りを尽くしていた。
そんな中、髪の毛の自由と平和を守るため、鼻毛真拳の使い手「ボボボーボ・ボーボボ」が立ち上がり、ツル・ツルリーナ4世を倒して真の平和を目指すというバトル兼ギャグ漫画。

固有名詞や行動内容がいちいち突っ込みどころを与えますが、非常に鉄火で厳しい世界観の作品です。
マルハーゲ帝国は世界に多数の基地を抱え、各ブロックに隊長がいます。
最強の戦士ボーボボは鼻毛真拳を駆使して基地を壊滅に追い込み、世界平和のためツル・ツルリーナ4世へ挑むというのが、大まかな展開となります。

ただ、はっきり言って、途中でストーリーとかどうでも良くなります。
ボーボボ一行は各ブロックの隊長や毛刈り四天王と呼ばれる敵幹部、サイバー帝国の帝王などと戦うのですが、基本的にまともに戦うことはないです。
次々敵が立ちはだかり、ボーボボは鼻毛を操り立ち向かうのですが、例えば、敵が鼻毛を掴んで引き抜くとその先には"2等"と書いてあり、敵は見事2等のゲームソフト『燃えろボーボボ伝説(ジャンル:恋愛シュミレーション)』をゲットします。
実はそれは嘘で2等は実は『ボーボボ人形』だったという、いつになったらバトルに戻るのかわからない関係ない展開が次から次へと続きます。
最終的には黄金聖闘士よろしく技名を叫び、敵が吹っ飛んで倒したりするのですが、時にはその茶番めいた展開がそのまま本筋になるというハチャメチャっぷりで、ストーリーを追うのは途中で無駄に思えてしまいます。
作者が"ハジケ"と呼ぶこの一連の行動がボボボーボ・ボーボボのボボボーボ・ボーボボたる中核で、戦いは戦いにならず、結局のところ誰となぜ戦っていたのかはどうでも良くなります。
連載時は大人気作品で、大勢が読んでいましたが、ストーリーをちゃんと知っている方は非常に稀と思います。
ですが、それが持ち味と感じてしまう、ストーリーマンガなのにストーリーもへったくれもないという、とんでもない作品です。

絵は話が進むにしたがって構図などはうまくなりますが、一貫してキレイではないです。
たくわんやはんぺん、紡錘形型の魚雷等に顔をつけて細い手足をつけたようなキャラがメインで活躍します。
絵は微妙でコマがごちゃごちゃしており、しかもストーリーマンガなのにストーリーはどうでもいいという、ぶっちゃけ褒めるところが見当たらないような作品ですが、ギャグは勢いがあって100%くだらないのにおもしろいです。
下ネタ、暴力ネタ、不条理ネタのオンパレードなのですが、どのページを開いても金太郎飴のように突っ込みどころしか見当たらないボケの連続で、休憩ポイントの無いマシンガンのようにボケがきます。
「わけがわからない」、「くだらない」と言いながらも、つい吹き出してしまうギャグマンガですね。

なお、ラストは、いわゆる"俺たちの戦いはこれからだエンド"となり、キレイに完結しません。
続きはそのままタイトルを変えた『真説・ボボボーボ・ボーボボ』に続きますが、何が残ってなんで戦っていたのか、最後まで読んでもピンとこなかったというのが正直なところです。
ただおもしろかったのは間違いないので、真説もそのうち読んでみたいと思います。

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