甲子園からの帰路、命を失った常夏太一。未練を残したまま死んでしまった太一が、行き帰り元の世界に戻るためには、野球で全てを決める異世界で弱小国家の人々を救う必要があった。異種族の身体能力を相手に、最新の理論に裏打ちされた技術で勝負を挑む――!
光岐は、製薬会社勤務のごく普通の会社員。三十路になってついた役職のため、仕事がさらに忙しくなり寝不足な毎日を送っている。ある朝、女子高生に助けを求められ、その手をとった光岐は、気づくと教会のような場所に。妙な格好の男に剣を突き付けられるが、聞いたことのない言葉を話すその男は、自らの指を切り、その血を光岐に与える。すると男の言葉が理解できるように。女子高生・まりあは、この世界にもたらされた聖魔力の持ち主“御遣い様”で、光岐は巻き込まれてしまっただけの完全なるお荷物状態。そして血を与えてくれた男・第二騎士団副団長ヴォルクは、何かと光岐の世話を焼いてくる。そんな中、手に擦り傷ができた光岐は、治癒術を施され、昏倒。ベッドで気付くと隣には大きな狼がいて……?