ヨネダコウ

短編集なので気軽に読める。
特に「リプライ」が好き。
二人の人柄やほどよい距離感が好きで、お互いノンケで初めての同性への恋だからどうすればいいのか、気持ちの持っていきどころに戸惑って苦悩する様子が良かった。
出来ればその後が見たい。

ノンケに恋してしまった出口さんの描写がたまらん。
そこらへんの少女マンガより数倍キュンキュンする。

雪の中二人抱き合うシーンはとてもキレイだった。

記録

BLへの偏見を覆させられた。
映画を観てるようで、じっとりした空気感とかすごく良い。

切ないハッピーエンド3作品。『リプライ』では男性を好きになった男と友情と恋愛の男2人の目線で入れ替わって話が進むので、より心打たれます。

一筋縄じゃいかないBLランキング作ったら間違いなく上位にくるレベルで中々くっついてくれない。もどかしいけど先が気になるし、がんばって追いかけようと思える面白さがある。ファンタジーBLとは一線を画す形でところどころに丁度いいリアルが散りばめられてる。個人的にはこれはバドエン（いろんな意味で）もありなのかなとある程度覚悟はしながら新刊を待ちわびてます。

特定の相手を作らない遊び人ゲイの主人公がノンケに恋してからのモダモダが〜も〜堪りません！
2人で楽しく飲んだ後、ひとりになった時に涙…飲み友達の顔して側に居ること3年の片思い。もうね…読んでるこっちが心臓痛くて泣きそー。

仕事出来てコミュ力抜群の先輩社員(ノンケ)x仕事出来るけどコミュ障の新入社員(ゲイ)。過去に傷持つ2人が少しずつ距離を縮めていく過程が美しいBL。
所詮ノンケは一時的に男と寝てもじきに女に戻る…とゲイが悩んで踏み込めない。
大人BLはこの葛藤が美しいといいますか。この作家さんの場合、特に切ない顔が美しくて…良いです。

真誠会若頭、矢代と部下の百目鬼(どうめき)との恋愛を縦糸、ヤクザ社会の謀略と抗争を横糸に織りなす群像劇。

軽薄な矢代と寡黙な百目鬼、一見正反対に見える2人だが、父親の性的虐待が原因で、矢代はドMで淫乱、百目鬼は性的不能になってしまう。
力と暴力の世界で自分の性的嗜好を隠さない矢代は、揶揄と畏怖の対象であり異質な存在。しかし百目鬼は矢代に心酔し、忠実に付き従う。
立場上、百目鬼を必要以上に近づけようとしない矢代だが、内心惹かれていく自分に、次第に混乱し動揺を隠せなくなっていく。
そんな中、抗争の中で矢代が命を狙われるようになり2人の関係にも変化が生じていく…。