恋というには強(したた)かで打算というにはあまりに脆い……。浅野いにおが描く、身勝手で切実な十四歳の青春。海の近くの小さな町に暮らす平凡な中学生・小梅。小梅に思いを寄せる、内向的な同級生・磯辺。思いよりも先に身体を重ねてしまった二人。秘密の時間を過ごせば過ごすほど、心の距離は遠ざかっていく――。
情景が美しい。セリフの掛け合いが素晴らしい。言葉がグサグサ心に刺さる。思春期の子供とも大人ともいい難い人間たちの葛藤が胸を締め付ける。自分も若い時は抱えていた出口のないフワフワした暗闇。今思えば何故あんなに悩み苦しんでいたのか… 主人公の2人に起こる事の順序が違えば、タイミングが合えばこの話はどこにでもある純愛ラブストーリーになっていたのか…イヤ、その幻想は大人になった私の願望でしかないな。でもどんな恋だってお互いの血となり肉となり根付いていくんだ。人生なるようにしかならい、思い描いた道と違ってもどんな風に歩んだとしても大丈夫と思える作品だった。 それにしても少年少女が時々見せる大人の表情がドキッとするくらい魅力的で驚く。
by シュン (784)3.64
5553
発刊: 2007.12.18 ~
既刊1巻
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aブラッドハーレーの馬車 (Fx COMICS) [コミック] 沙村 広明 (著)
驚愕!戦慄!興奮!工場の煙に覆われた蛍光町の片隅にある、「光クラブ」と名づけられた少年たちの秘密基地。その場所で、ある崇高なる目的のために作られた「機械(マシン)」が目を覚ました。鳴り響く笛の音、狂気をはらんだ叫び声…。熱狂する彼らの目的は!?「機械(マシン)」の正体とは―!?80年代、伝説の劇団「東京グランギニョル」の舞台を、鬼才古屋兎丸がマンガ化した衝撃作、ついに単行本化!
ものすごく共感できる、老若男女におすすめの傑作です!四十代女性が直面する体調の変化や人間関係のあれこれに、笑ったり涙したりしつつ うなずきすぎて、私は首が太くなりました……!――三浦しをん、絶賛!!歳をとるのは怖いですか?~切実に生きる女子たちの心に寄り添い、そっと背中を押してくれる本。~20代ほどがむしゃらじゃない。30代ほどノリノリじゃない。40代で直面する、心と身体の変わり目。立ちはだかる40代の壁。突然の病気、更年期障害、取れない疲労、働き方の変化、お金の不安、これからの人生プラン……私のあしたはどうなるの!?本奈多子(ほんな・さわこ)、42歳、独身。映画宣伝会社に勤め、ハードワークをこなす日々。ある夜突然、心臓の動悸が止まらず、体が冷たくなって……。もしかして私、更年期障害かもしれない!?苛々したり、涙腺がゆるんだり、おばさんと言われて悲しくなったり。心身の変化に戸惑いながら、迷いながら、私たちは、あしたを生きる。
3.52
4823
発刊: 2012.12.07 ~
既刊1巻
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a“普通になれなくてごめんなさい”ヒリヒリ青春漫画のマエストロが贈る、もどかしくて、でもそれだけじゃない、疾走焦燥ガールズ・ストーリー。“自分の名前が言えない”大島志乃。そんな彼女にも、高校に入って初めての友達が出来た。ぎこちなさ100%コミュニケーションが始まる──。いつも後から遅れて浮かぶ、ぴったりな言葉。さて、青春は不器用なヤツにも光り輝く……のか?
関根圭一郎、三十路。仕事が出来て男にも女にもモテるイケメンエリートだが、「鈍感・受け身・器用貧乏」の三重苦がたたって、どこかピントのずれた人生を送ってきた。一念発起した関根君が向かったのは、小さな手芸用品店。編み目を数えるうちに思い出すのは、過去の忌まわしい記憶と、数音先輩の細い細い身体の感触……!?そして出会った手芸屋の孫娘・サラ。ついに関根くんの恋が始まる……かも。
3.59
2999
発刊: 2006.05.18 ~
既刊1巻
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a元気娘ニコレッタが出逢ったのは、従業員は老眼鏡紳士のみ(女性客に大人気)という少し不思議なお店で…!?優しいクラウディオ、小言の多いルチアーノ、モグほっぺのジジ、豪気なテオ……この連中、素敵すぎます!「紳士萌え」という新たなジャンルを打ち出したオノ・ナツメの極上単行本。☆描きおろし短編「休日の昼食」15p収録!
◆1933年、ソビエト連邦カレリア自治共和国。とある別荘(ダーチャ)の管理人であるイリヤ・エヴゲーニヴィチ・ブイコフは、車椅子の少女・ビエールカと物言わぬ従者・シシェノークに出会い、奇妙な賭を申し込まれる。なぜ彼らはこの地を訪れたのか、どこからやってきたのか。そして互いだけを頼りに生きる二人が背負う、密かな宿命とは――。 とある名家にまつわる、喪失と奪還の物語。
高校生の柄本正文は母親のサホと二人暮らし。美しい母親に対して屈折した愛情を抱いていた。その想いはやがて、ある事件を引き起こしてしまう――。『R-中学生』のゴトウユキコが圧倒的な深度で描く、母と息子の性と愛。昭和の日本映画みたいでせつなくてエロくてよいです。僕には描けません。――山本直樹(漫画家)
「もし私の好きな人が女の子だったらどうする?」鎌倉のお嬢様学校&進学女子高を舞台に紡がれる、胸キュン“ガール・ミーツ・ガール”ストーリー
3.58
2486
発刊: 2018.07.19 ~
既刊1巻
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a大反響連載、ついに単行本化!「私は、好きになった先輩の○○○を手に入れた」ここは、日常のちょっと隣にある世界。片想いにときめいた思春期の女の子が取る行動には古来いろいろあるけれど、この世界では……。からだとこころのちがいって? 奥ゆかしさと大胆さが同居する、異才・阿部洋一ワールドの真骨頂。誰でも知りたがっているくせに、ちょっと聞きにくい○○○についてのファンタジー。*単行本描き下ろしエピソード(6ページ)を収録!*電子書籍限定描き下ろしイラスト1ページ収録!(紙版の初版限定封入特典ペーパーと異なるイラストとなります)*抽選で100名様に当たる「特製マスキングテープ」へのご応募は、単行本(紙版)ご購入者のみとなります。ご注意ください。
◆女の子はワンダーランド 新星・ウラモトユウコの才能がきらめく、 すけべでロマンティックなオムニバス作品集! ◆気になるあの娘のパーツから生まれる物語。 ――色とりどりの読書体験をあなたに。 【桶屋さんのデコルテ】ぺちゃぱい女子大生の不幸な一日 【エレガのほくろ】セクシー美女が仕掛けた不思議な罠 【姉の薬指】姉の婚約者と弟のほろ苦い友情 【母のまつげ】モテモテな父とカタブツのな母の恋のはじまり 【幽霊の二の腕】銭湯で出会った冷たい腕の正体 【キミの脚】この靴に似合う理想的な脚を探して 【彼女のかたち】花屋さんとお客さんの胸キュンラブ and more! ! ! !
3.11
2124
発刊: 2014.11.20 ~
完結・全1巻
新刊通知
a伝説の奇才・蜈蚣Melibe(むかでめりべ)が長き沈黙を破る、異形のエロティック・メルヘン。ヒトを遺伝子改造して創られた人工生物=“有機人形(オルガドール)”が存在する未来、慰安用から軍事用まであらゆる日常で利用された彼らが奏でる異端の叙事詩。これは21世紀の『家畜人ヤプー』か、はたまた『ブレードランナー』か…?押見修造も激賞!V「蜈蚣Melibe漫画は、思春期の抑圧された僕を解放してくれた。全部やっちゃってもいいんだよ、と。それはとても優しい救いだった。再びこの世界に浸れることが幸せです」*WEBマガジン「ぽこぽこ」で連載された話題作!
老眼鏡紳士がおもてなしする、至福のリストランテへようこそ――。大好評『リストランテ・パラディーゾ』の外伝的シリーズ、待望の第1巻!老紳士たちが織り成す、優しく心に染み入る、ハートフルストーリー。イタリア、ローマ市街にあるリストランテ「カゼッタ・デッロルソ」は、マダムの趣味で、従業員はすべて老眼鏡紳士というちょっと風変わりなお店。老紳士たちのおもてなしが人気をを集め、日々女性たちのハートを虜にしています。このお店で働くのは、優しくて気弱なカメリエーレ長のクラウディオ、小言が多くめったに笑顔を見せないルチアーノ、陽気なムードメーカーのヴィート、もぐホッペが愛らしいソムリエのジジ、男らしく豪気なシェフのテオ……。魅力と色気あふれるリストランテの住人たちと、そこで出会う客たちとの人間模様。優しくて切なくてあたたかい、絆の物語です。
マリリン・モンローになりたかった少年Jの物語・ギムナジウム編。父と母を失い、寄宿舎学校で新たな日々を歩み始めたJだったが、運命の人・ポールとの出逢いが彼の人生を変えてゆく…。真実の愛と自分の姿を求め、彷徨う魂の物語。新鋭の描くBOYMEETSBOYSTORY!
恋とも友情とも、 憧れとも執着とも、 嫉妬とも恐れとも、 言葉にできない、大切なきもち。 舞台に立つことを夢みて歌劇学校に通う少女たちの心を、鮮やかに切り取った青春群像シリーズ。 淡島(あわじま)歌劇学校合宿所――通称“寄宿舎”には、 舞台に立つことを夢みる少女たちが全国から集まってくる。 ミュージカルスターに憧れて入学した若菜。 親友の思いを背負って学び続ける寮長の絹枝。 周囲の視線を集める美しき特待生の絵美。 かけがえのない季節をともに生きる少女たちの青春グラフィティ。
3.39
1440
発刊: 2008.04.24 ~
完結・全1巻
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a少女の毒は蜜の味 究極に妖しく、最高に甘美な、中村明日美子の世界。 ばら色の頬のころ番外編ほか全4作収録の傑作短編集! “モーガン”主人公の描き下ろしショート&大人気「トースト考」つき。 『Jの総て』、『ばら色の頬のころ』で私たちを虜にした、 中村明日美子の待望の短編集が発売!! 林間学校でおませな少女・ローズと同室になったアンジェ。 わがままな少女にうんざりした彼女がしたこととは……。 子どもと大人で揺れる少女を毒気たっぷりに描いたシリーズ「2週間のアバンチュール」、 「ばら色の頬のころ」番外編「彼の左目」など、 初期の短編から最新作まで全4作を収録した傑作短編集。