「ふわふわ」、「もぐもぐ」、「あんよ」。転校生の神崎凛々はスケバンの南雲あつ子に〈かわいい言葉〉を言わせたくてしょうがない! 80年代を舞台に女の子同士の友情や恋を描く、キュートすぎるスクール・ラブコメディ!! コミックス描き下ろしエピソードも収録。
こういう、80~90年代風のアートスタイルを採用したマンガがかなりいろいろと出ているけど、舞台までその年代に設定しているのは珍しい気がする。 そしてそういったマンガの中でもこの作品はかなり芸が細かいように思う。たとえばちびキャラのデフォルメとか、効果音の言葉選びからフォントに至るまで、単に「絵」でなく、マンガの文法までコピーしているような。 そして大事なことは、この一巻の後半に行くにつれて、単なる日常系からわずかに浮き上がるような展開が生まれていくこと。この展開自体はそこまで特殊なことではないんだけど、ただ、80年代という時代設定を考えると話が変わってくる。 大澤真幸の『革命が過去を救うと猫が言う』を思い出す。 その人たちは、確かにそこにいたのだ。 そのとき、いないものにされていたとしても。 そこに生きて、そこで笑い、そこで恋をしていたのだ。 このことを描くためにあえてこの設定を採用しているのだとしたら、それはとても意味のあることだと思う。
by 鈴木 (34)話題のニュース
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