その少年の名は百音(もね)。正体は男装した美少女だった――。 「なにものにも縛られず、自由に文學(ぶんがく)を愛する」、それが文學倶楽部。 だが、その倶楽部は女人禁制であった――。 「女」の自由に制約があった時代、なにをするにも「女のくせに」と咎められていた時代。 幼い頃から読書を好み、本を愛し、文章を書く喜びを知っていた少女・百音(もね)は、 長い髪をばっさりと切り、男物の服を着て倶楽部の門を叩いた。 「頼もう、僕を文學倶楽部に入れてほしい」……。 正体を隠し、仲間を裏切りながらも、自分の夢に向かってまっすぐ進んでいく"文學ガール"! 笑顔、苦悩、喜び、不安……、思春期のくるくる変わる少女の表情を鮮やかな筆致で描き上げる、俊英・天乃タカの最新作!
「…触っても?」身体に触れている指先、全身に響く快感、自然と出る喘ぎ声。恥ずかしいのに凄くキモチイイ――… 付き合って8年目になる彼氏・太一とマンネリな葵。同棲し始めた時は、一緒にご飯を食べたり、おかえりのハグをしたり…ラブラブだった。だけど今はもう視線すら合わない。限界を感じた葵は飛び出すように家を出ていく。そして引っ越し先のお隣さん・桐島との出会い。彼は不思議なオーラを持ちながら、太一とは対照的で葵の事をよく見ている。そんな桐島に葵は惹かれていく。しかし彼には誰にも言えない過去があり――…!? 恋愛・結婚・仕事…『幸せ』を求めてがむしゃらに一生懸命今を生きていく、そんな3人のお話。【桃色日記】