1993年から1999年に発表された11の短編を収録した黒田硫黄の第1短編集。デビュー作「蚊」、カラー作品「西遊記を読む」、漫研時代の作品「熊」「南天」、同タイトルの手塚治虫作品のカバー「メトロポリス」、よしもとよしともと原作による「あさがお」など、初期のさまざまな試みを堪能できる。そのほか描き下ろし作品「まるいもの」、あとがき、雑誌「ユリイカ」に掲載されたエッセイ「西遊記とわたし。」も収録されている。 <p> 印象的なのが、「象」をモチーフにした2作品。ひとつは、同棲相手に家財道具と共に逃げられた少女が隣の部屋に巨大な象がいることを知り、心を寄せてゆく「象夏」。もうひとつは、やはりアパートで象を飼っていた男が、散歩の途中で鯨を飼っているという少女と出会う「象の散歩」。 <p> 象という多大な重量を持った「野生」が都会の日常のなかにあることの違和感と、大きなものに圧倒される心地よい興奮が押し寄せてくる。どちらの作品でも、主人公たちは象を手放さねばならない状況に陥り悩むものの、最終的には「象は象でやってくさ」(「象の散歩」)と拍子抜けするほどにさっぱりと、象に別れを告げる。黒田作品全体に流れる、物事に拘泥せずに手放す潔さ、すがすがしさを強く感じさせる。象の荒々しく、どこかなまめかしくもある姿を最高の構図で表現する画力も見事。筆を多用し、黒々とした線で描く黒田独特の技法も、象という素材とぴたりと合っている。(門倉紫麻)
3.04
9
発刊: 2004.09.10 ~
通常版・他1作品
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a3.10
9
発刊: 2005.04.27 ~
既刊2巻
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a架空の同人誌即売会「こみっくパーティー」を舞台にした漫画作品。 原作はLeafのエロゲーで、本作はそのコミカライズ作品です。 主人公は美大に落ちて表現の場を失った学生「千堂和樹」。 彼は特にアニメや漫画が好きというわけでもなかったのですが、悪い友人「九品仏大志」に唆され、同人作家の道に引きずり込まれる。 初めて漫画を描いてみて、挫折や経験を積み、いろいろな人に出会い、成長する話となっています。 原作はエロゲーなので、ヒロインは複数おり本来は個別のルートがあるのですが、隠しキャラだった「立川郁美」以外のルート回収は一通り行われており、全5巻と短いながらもうまくまとまっています。 原作を知らなくても楽しめますが、そもそも即売会に行ったことがないという方は、一度参加してみたほうがより臨場感を感じることができると思います。 人の多さ、暑さ、異様さ、臭さを一通り知った上で読むと、漫画からよりリアルに現場の臭さが伝わってきます。 また、同人誌を作ってみたい、同人活動をしてみたいと思わせてくれるようなできになっていて、絵を描くのが好きな人は自分もやってみようという気持ちにさせてくれます。 ちなみに私も、本作に感化されたというわけではないのですが、サークル参加経験があり、参加当日の朝などはまさにこんな感じだったなーと思い出しました。 絵はきれいで、汚いオタクも可愛い女の子も上手です。また、漫画に勢いがあって、読んでいて楽しいできになっています。 なおかつ、原作の雰囲気を壊さないできになっています。原作のゲームもノリと勢いが大事な雰囲気だった気がするので、漫画家と原作の波長があったのかなと思いました。 ヒロインは、非オタの同級生、コスプレイヤー、駆け出しのアイドル声優、壁サークルの女王、中堅の関西弁同人作家などなど、業界ならではのキャラクターとなっており、それぞれの思い、信念、悩みを持っています。 即売会という、やりたいことがストレートにできる、ある意味では夢が叶う場所だからこそ真剣になれる彼らの物語は、希望に満ちて熱いです。 原作プレイ済みの方にももちろんおすすめです。 原作はフラグ立てが結構シビアなので、(18禁要素はないですが)手軽に読み返せる漫画版おすすめです。 なお、序盤で謎の男が登場するのですが、「立川郁美」ルートは無く、自分としては寂しさを感じました。 また、DC版から登場の「御影すばる」は登場します。 DC版を未だ以て未プレイなので、今更ですがDCを起動させてみようかなと思っている所存。
by うにたべたい (585)「童貞田舎者のバイブルでした!!」(松尾スズキ)山本直樹、伝説の傑作短編集!全7編!!カラー増ページでお届けする、最も美しい「BLUE」。――さてこのように俺(灰野)と九谷さんが屋上でセックスするようになったのは、特に深い理由はないのだが……。「BLUE」「ヒポクリストマトリーファズ」「なんだってんだ7days[家庭の事情の巻]」「197X」「激しい王様」「希望の友」「ずびずば」を収録。
アニメ化され大きな話題となった『砂ぼうず』のうすね正俊が放つ、スーパーバイオレンスSFホラーアクション!凶悪なエイリアンと人類のグロテスクで壮絶な戦いを、圧倒的な描写力で描く、うすね正俊の代表作!
3.55
9
発刊: ~
既刊5巻
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a鈴鹿家78代目当主の弥生は、強力な霊力を持つ霊術師。鬼族の王になるために弥生の強力な霊力を狙った温羅(うら)は、返り討ちにあって黒猫の姿に!! そして、温羅は弥生とともに戦うことになり…!? 人と妖が織りなす封魔奇譚!