たとえとどかぬ糸だとしても

禁断の恋での気持ちの揺らぎが鮮明に描かれていて、とても良かったです

何か展開があるのかもしれないが、読み続けられず挫折。

主人公の女子高生ウタは、幼馴染で兄と結婚している、いわゆるノーマルで普通の人妻・薫瑠さんに片想いを続けていました。
両親とは不仲で、物語開始時点で「兄と兄の嫁と暮らしている」ウタちゃん。
決して明るい話ではなく、始めから報われる物語ではないであろうことが提示されます。

特筆すべきは、タイトル通りウタちゃんはじめ薫瑠さんたちの感情の流れが細い糸のように繊細に折り重なって綴られていく表現力。
ひとコマひとコマが美しいです。
一点注意してほしいのが、あくまで「百合漫画」であること。
薫瑠さんとウタちゃん兄の話は、メインではありません。
また、初回限定に付属の『紡いだ糸のその先に』までで１つの物語ですのでご注意を。
決して結ばれ得ないふたりの行く末をぜひ。