榎木家にはママがいない。パパと小学生の拓也と赤ちゃんの実の3人家族。わがままいっぱいの2歳児は泣いてばかりで、お兄ちゃんはもう大変!「赤僕(あかぼく)」待望の文庫化!!
「藤村」から西新橋の料亭「桜花楼」に移った伊橋。合理主義を唱える副社長兼“立板”のやり方に戸惑いと憤りを感じつつも“起爆剤”として奮闘中。ある日のこと、仕事を終えた伊橋は、熊野の部屋に呼び出された。熊野によると、彼が修行時代に世話になった西新橋の老舗料亭「桜花楼」が、腕の立つ板前を助っ人に求めているという。先代への義理もあり、また、伊橋に頼りきりの渡辺をひとりだちさせたいとも思っていた熊野は、伊橋に“助”に行くよう持ちかける。話を聞いた伊橋は、これも修行のうち、と「桜花楼」に行くことを決意するが、その「桜花楼」の板場は、イビツな構図が支配していて……?
中小文具店に勤める会社員・辻一路。もう結婚を考えてもいい年齢だが、他人に好かれるのも他人を好きになるのも苦手で、本気の恋をしたことがない。ある日、彼はコンビニで不思議な雰囲気の女性と知り合いになる。そしてそれが、全てのはじまりだった…。恋愛の旗手が贈る、サバイバル・ラブ・サスペンス!!
イタリアのとあるアパートでは4人の中年男性がルームシェアして暮らしており、"5番目の部屋"を短期留学生向けに貸している。 4人のイタリア男、マッシモ、チェレ、ルーカ、アルを中心に、訪れる留学生と共に様々な物語が繰り広げられる話となっています。 直前に読んでいた同作者の"not simple"に比べるとかなり陽気で楽しい話です。 絵柄は"not simple"と同じなのにこうも印象が変わるものかと驚きました。 シンプルな線で、不運の連続からも光明を求めた洞穴のネズミのような"not simple"と比べると、イタリア的陽気さと恋とパーティーに彩られた本作は、月並ですが月とスッポンと形容するのに相応しいと思います。 物語としての完成度はとにかく、私的には本作のほうが好みです。 また、オノ・ナツメ作品はコーヒーとお菓子を準備して構えて読む必要がある作品が多いのですが、比較的ライトな感覚で読むことができる内容になっています。 本作は一続きの作品ではありますが一話一話で話が別れていて、途中で置いても問題ないと思いますが、似たキャラが多く、またキャラの出入りが激しいため、一度は通しで読んだほうが良いと思います。 他の作品同様、一本の映画を観るように楽しむ作品です。 本作は元々ウェブコミックで連載されていた作品に描き下ろしのエピソードを3本追加したものになっています。 追加エピソードもステキでした。 イタリアは窃盗や物乞いの多いイメージがあるのですが、本作を読むとイタリアに住んでみたくなります。 ラストはハッピーエンドですが、少し寂しさを感じます。一方で物語としてちゃんと結末があるスッキリとした作品でした。
by うにたべたい (581)父親からの暴力に耐え続けた幼い兄弟、ハルとヨキ。だが、父は入院を境に別人のようになり、今度は借金苦にあえぐ叔父夫婦が鏡島家にやってきて…。平穏を求める少年たちの戦いに“ピリオド”は訪れるのか…!?