主人公アンヌの父は、奇病にかかって料理人の仕事からリストラされてしまいました。アンヌは父に代わって働こうと、ある寒い日の朝に面接先に向かいます。ところが彼女の乗った、面接先へ向かう海中エレベーターが大蛸に襲われてしまいます。そこにカッパの乗組員の蛸漁潜水艦が・・・。つげ義春ふうの画風で、幻想的なマンガです。
単行本未収録作品を厳選した最後の作品集。本人のキャラクター以前に、作品としての面白さが夭折の著者の非凡さを示す。
「このおもしろさが判る奴は本物だ」。かの宮崎駿監督は黒田硫黄作品をこう評したが、その魅力が凝縮された12タイトルの中短編を収録した本書を一読すれば、誰しもその評価に納得するに違いない。 <p> 18世紀を舞台とした海洋冒険譚である中編「鋼鉄クラーケン」や、江戸時代にベトナムから日本にやってきた象とその飼い主の物語である「象の股旅」は、紆余曲折のドラマがはるかなロマンを感じさせる。一転して、現代の平凡な女学生の日常風景「年の離れた男」や料理マンガ「肉じゃがやめろ!」では、ひょうひょうとしたユーモラスな展開を見せつつ生活感も感じさせる。内容は非常にバラエティーに富んでいるが、そのどれもが厚みのあるおもしろさを発揮している。 <p> 独特の筆絵調のタッチはとても絵画的である。少なくとも写実的ではない。しかし、黒田硫黄作品の登場人物には、まるですぐそこに存在しているかのごとき躍動感がある。それを生みだしているのが、登場人物の表情の豊かさだ。気をつけてみると、1カットたりとも同じ表情をしていることがないのには驚かされる。構図取りの見事さも特筆モノだ。1コマ1コマがまるでカメラマンの作品のようで、一瞬の風景をとても印象的にとらえている。本書収録の「わたしのせんせい」は、主人公の少女が自転車で走っていくシーンで終わる。ここではたった2ページの間で前後左右、上下、アップ、俯瞰の構図を巧みに使い分けており、気持ちの良い余韻を演出している。 <p> 本書収録作品は1話2ページの短編から90ページ超の中編までがそろっている。じっくり読みたい人も軽く試してみたい人も、これ1冊で黒田硫黄の魅力を存分に味わえるはずだ。(芝田隆広)
3.60
11
発刊: 2005.04.16 ~
完結・全1巻
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aこんなに食べてすいません……!! 美味しい料理に群がるちょっとヘンテコな愛すべき面々の食欲全開ライフを描いた、よしながふみの初グルメ・ショートショート。「エロティクスF」連載当初から「夜中に読むと空腹が刺激されて危険…」と話題を読んだ人気シリーズ全13話に加え、描きおろし2話収録、よしながふみオススメの東京うまい店ガイド&MAPつきの豪華版。 この本片手に紹介されたお店をたずねるもよし、読んでも見ても楽しい1冊です。
3.65
11
発刊: ~
通常版・他1作品
新刊通知
a言葉(スぺル)による戦闘が遂に開始…。 戦闘機とサクリファイス・・・。ふたりは同じ意味を持つもの。戦闘機は主人であるサクリファイスを敵の攻撃から守ることを使命とし、言葉を駆使して戦っていく。 小学6年生の青柳立夏は2年前に兄・清明を殺され、唯一の理解者を失ってしまう。そこにかつて清明を主人(サクリファイス)として戦っていた「戦闘機」だという我妻草灯が現れる。草灯は立夏に新しい主人になって欲しいと告げる。清明が「ななつの月」という組織に殺されたことを知った立夏は草灯とともに戦いに