“いいひと。”のスピンオフ短編集。 “いいひと。”ファンにはおすすめの一冊。それ以外の方には需要ないと思いますが。 収録作は6編で、その半分、内3篇はみっちゃんが主人公。表紙も成長したみっちゃんです。 その他3篇は主人公が異なりますが、なんでこのキャラを登用した?みたいなマニアックな人選はなく、本編の準主役といえる方々が主人公となっています。 個人的に好きな副社長や、Aqua Air開発の変態の人(名前忘れた)のスピンオフ短編とか読みたいと思うのですが、無難なキャラがメインとなっています。 各作品の感想は以下の通り。 ・さよなら、パパ。14歳~旅立ち~ 北野雄二がお世話になった下宿先の子供、みっちゃんこと城山みち子が主役のスピンオフ作品。 本作と次の“卒業”は前後編となっています。 本編最終回後から年月が経過し、14歳となったみっちゃんが、北野雄二を訪ねて単身札幌までトリップする話。 大きくなったとはいえ、中学生が一人で行けるほど北海道は近くなく、道中ろくでもない男に騙されて一緒に旅をすることになる。 その間ひどい目に逢いながらも、少し、大人に近づくという話、要約すると危ない雰囲気がしますが、そういう話ではないので、残念ながら。 少し切ない経験を経たみっちゃんの旅は後半に続く。 ・さよなら、パパ。14歳~卒業~ 後半。札幌に到着したみっちゃんが、北野雄二のお店に変装をして訪れるが、という話。 みっちゃんと妙子のオトボケな会話を楽しむ話、と見せかけて、実は、という内容でした。妙子さんはすごいなぁ。 本作を持ってみっちゃんは憧れの存在である北野雄二にお別れを告げて、また少し成長するのでした。 なお、本作品集において北野雄二は登場しません。 そこは寂しいような気もしますが、北野雄二は出てくると何もかもを大岡越前の如くまるっと解決してしまうので、スピンオフ短編としては出ないほうが正解なのかもしれません。 ・見合いでごはん 二階堂さんが主役。 城山部長の頼みでお見合いをすることになった二階堂さんが、部長のメンツを保ちつつもうまく断ろうと画策する話。 本編のキャラ通りの二階堂さんで、不器用の果にひどい別れ方をするも、なんとなくいい雰囲気で終わるストーリーとなっています。 ファンとしては、富士野大の岩館くんとはどうしちゃったの?と気になってしまうところですが、彼とは本編時以上の絡みはなかったようで、回想としてすら登場しないために少し切ないような気分になってしまいました。 ・フレデリック 本編連載時にも散々話題になった、稲葉くんの謎の本の話。 本誌を手にとった人の多くは、本作が読みたくで本書を買ったと言っても過言ではないのではないでしょうか。 スれててエロい稲葉くんの高校生時代の話となっています。 ただ、話自体は抽象的すぎてよくわからなかったというのが正直なところです。 結局の所、本編でなぜあんなに怒ったのかもわからず終いでした。 ・小雪ちゃんとあそぼう! タイトル通り、小雪ちゃんの話。 相変わらず就職浪人中でライテックスでアルバイト扱いで働いている小雪ちゃんがある日合コンに行くことになり、それを聞きつけたLCチームのメンバーが合コンに闖入する。 一番いいひと本編っぽい、ご都合主義でハッピーエンドな話でした。本短編集内では一番好きな話です。 ・さよなら、パパ。 再びみっちゃんが主役の話。ただし、本編終了からそれほど年月の経っていない、6歳のみっちゃんが主人公。 6歳の女の子が、単身札幌まで北野雄二に会いに行き、紆余曲折の末ゆーじのお店に着いて、そして。 本書一作目で14歳のみっちゃんを先に読んでいるため、その顛末を知っているので、本作はより切なく感じます。 “いいひと。”を読んだ上でないと楽しめない作品集ですが、全作品名作です。 感動したい人、面白い漫画が読みたい人には私的には“いいひと。”とあわせておすすめします。 久しぶりに押入れから引っ張り出してページを捲りましたが、年を経てもやっぱりいい作品集だと思いました。
by うにたべたい (585)世界を放浪の末、不況にあえぐ日本に戻ってきた矢作達彦。かつて“伝説の金融マン”と呼ばれた男が、世界経済を支配するアメリカに対抗し、日出づる国を甦らせるべく動き出す――!!新宿中央公園のホームレスのたまり場に、フラッとやって来た若者・矢作達彦。バブル以降のリストラに貸し剥がし…。止むに止まれぬ事情で住居を失った中年たちと暮らしながら、彼らの怒りの声を聞いた矢作は、突然「俺達で会社を興そう」と提案する。さらに戸惑うホームレスたちを高級レストランに連れて行き、超VIPのみが持つカードを提示して、堂々と入店していく。
ギャグ、コメディー、シリアス…etc.ジャンルレスに感染する“乙女ウイルス”とは何なのか!?暴走キレぎみ美少女漫画家・鈴菌カリオが送り出す、新感覚ポップファンタジー!!
3.19
7
発刊: 1998.09.01 ~
完結・全3巻
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aサムとケイトはテレビ番組の取材中、ニューヨークの地下水道でワニ人間に襲われた!謎の日本人・南光太郎が昆虫人間に変身してその危機を救う。だが、光太郎は記憶喪失中。光太郎の失われた過去を解明していくうち、一行は変身人間を操って世界制覇を企む秘密結社「ゴルゴム」の存在を知る!深き闇の力が世界の平和を侵すとき、雄々しき戦士が還ってくる!!いま、立ちて戦え、仮面ライダーBlack!!
3.04
7
発刊: ~
通常版・他2作品
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a3.38
7
発刊: 2006.09.09 ~
完結・全5巻
新刊通知
aXXXX年2月23日午後7時35分、東京をM8の直下型地震が襲った。平凡な大学生だった三島ジンが、震度7のお台場で遭遇した光景とは!?衝撃のリアル震災コミック!!
東京湾北部を震源地としたマグニチュード8.1の直下型地震が発生し、それに巻き込まれた2人の大学生が、変わり果てた東京を自宅に向けて歩くというストーリー。 実際に東京で大型地震が発生したらどうなるかというのを専門家の意見も交えてシミュレートして描かれたそうで、地震発生後の様々な予期される災害や出来事が主人公たちを襲います。 東京お台場に就職活動で訪れた大学生「三島ジン」と、偶然再開した、ビジュアルロックバンドの解散ライブのためお台場に来ていた元同級生「岡野なな子」が主人公です。 2人はお台場で被災し、液状化した地面、倒壊した建物、死体の山や助けを求める人の声が飛び交うパニックの渦中で、生き延びるため、家族の安否を確かめるために歩き出す展開となります。 テンポはよく、読みやすいと思います。 作品の性格上、死体の描写は多いですが、グロさは感じませんでした。 特に序盤は勉強になるようなシーンもあったように思いますが、中盤あたりから、震災の被害というよりも、震災のどさくさで発生する強姦被害の描写がメインになってきます。 終盤になると強姦魔の集団が集まって女性の立こもるビルにゾンビのように襲いかかる展開になり、さすがにこうはならないでしょうという気になりました。 そういった点など、後半はファンタジー色が強くなるので、震災時の対応マニュアル的なものというよりも、それを題材としたマンガと割り切って読むのがいいと思います。 "ためになる"とか、"考えさせられる"とか、そういうものでは無いですね。 SFやファンタジーとして読むと、起承転結がしっかりしていて楽しめる作品でした。 話数もそれほどなく、一気に読んでしまえます。 ラストはご都合主義的なところがあったり、悪に正当な裁きの描写がないなど気にかかる点があるものの、落ち着くところに落ち着くので、安心して読めます。 なお、作者は「ライチ☆光クラブ」などが代表作の古屋兎丸氏。 耽美な世界観の作風を描く作家さんだと思っていたので、本作のような作品は意外に感じましたね。
by うにたべたい (585)