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松本次郎
3.53
1643
新刊通知
発刊:2003.07.30 〜
完結・全12巻
34件の評価
山形
4.5
このレビューにはネタバレを含みます。
5巻まで:猫インフルエンザのせいで猫ちゃんの大量殺処分が行われてるようでとても悲しい6巻:どういう終わりかたすんだろ8巻:この巻のヒグチのうふふ顔があまりにも醜悪で最高ケイコがなぜかずっと3-4の体操服着てるの意味わからんくて好き10巻:ラスト付近の慶太とYOKOの散歩シーンめちゃくちゃいいな11巻:叶の時計が再び動き出したのいいな、山田の見た目がだんだん溝口に寄っていくのもいいはあーーーー、凄まじいものを読んだな。敵討ち執行を土台として"会話"と"問い"を軸に話が進められていき、登場人物たちはみな問いの答えを探している感じかな"会話"には自分と他人の他にも自分と自分、自分と夢や幻覚、妄想といったあらゆる会話の形態がある。その形態の多様さと内容の煩雑さがキャラクターが何を考えているのか、何を探しているのかなどを見えづらくしている。
ふかえり
バイオレンスアクションを軸にした人間ドラマです。精神的に不安定であるのが主人公のスタンダードで、その不安定さの中で安定していた精神状態が徐々に不安定になっていき、その不安定さが最高潮に達したときからラストシーンにかけての一連の流れが美しかった。
産の光
3.4
仇討ち執行法の発想は面白かったし、印象的なキャラクターも数多いのだが、主人公・叶やヒグチの精神的なあれこれにあまり興味が持てず、結局どういう物語なのか掴めずに終わったという印象。
ヴァッハ
他殺による死。その被害者遺族の依頼により、加害者を法の下殺害する敵討執行官。主人公の叶は、自分の生を本当の意味で生きるために執行官となる。彼を含め執行官の言動や行動は、誰から見ても異常。しかし彼らは、純真で無垢で、自分の人生にとても真摯に向き合っている。叶は世間を知ることで、背いているのか寄り添っているのかまでもが不安定になっていき、答えに近づいていると勘違いする。溝口は常時見えない恐怖と対峙している。それが明らかになった胡乱である叶に出会って目を背けられなくなってしまった。山田は世間の常識に染まりきっている。そして次は執行官の常識に染まっていく。何にせよ、常識に振り回され頭を抱えている。作品は「お前に言っているんだぞ」か「俺を確認しているんだ」が同居して、それをストーリーで包み隠す事が大抵だけど、今作は剥き出しだった。作中のキャラクターが何を言っているのか理解するのは困難どころの問題じゃないけど、その自分勝手・自己完結こそがフリージアのテーマなのかもしれない。世間の風が悪風とは言わないが、常識を吟味せず、与えられたまま疑問も持たずに生きるのは本当に自分を生きていると言えるのか。その答えを今作はあっさりと、残酷に見せている。安定しない常識から逃れようとする主要人物達は、世間に迎合するその他大勢に飲み込まれて消えていく。誰にも知られず、あっけなく。何故世間に迎合するのか、何故世間に背くのか。どちらも結局、常識に縛られている。
kayjay
5.0
最高だった。『女子攻兵』にもある、無常感というか、世界の別レイヤーを見ている気分がすごく楽しい。
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