3.34
1825
発刊: 2018.04.03 ~
完結・全6巻
新刊通知
a――これは、救えなかった「未来」の物語。 2010年11月、β世界線――そこは「彼女」を救うことを諦めてしまった世界線。もう一人の「彼女」との邂逅から、再び運命の歯車が動き出す――。「シュタインズ・ゲート」の正統続編コミカライズ始動!!
ゲーム"シュタインズ・ゲート"の2作目のコミカライズ。 まゆりは助かったが紅莉栖はいない、β世界線を選んでしまった、IFのストーリーです。 牧瀬紅莉栖は死に、岡部倫太郎は鳳凰院凶真を封印し、そして阿万音鈴羽は来る大戦を避けるべく苦悩し続けている、そんな世界が舞台です。 シュタインズ・ゲート本編は知っていることが前提となるため、本作からだと楽しめないです。 また、本編視聴済みであれば知っている通り、β世界線は悪夢のような未来が運命付られており、どんなに頑張ってもバッドエンドであることが分かっています。 ですが、シュタインズ・ゲートとは異なるこの世界線で決定的に異なるできごとに関する伏線回収があり、結果、シュタインズ・ゲートに至るまでの"0"への物語となっています。 ごく平凡な大学生としての生活をしていた岡部は、レスキネン教授のセミナーで、紅莉栖を知る研究員「比屋定 真帆」と知り合う。 彼女は、紅莉栖の記憶をベースにした人工知能「アマデウス」を研究しており、岡部はそのテスターとなる。 仮想の牧瀬紅莉栖との交流の中で、過去に諦めてしまった世界線の紅莉栖を思い、岡部は自責の念に駆られ続けるのですが、突然訪れたリーディングシュタイナーにより、何か大きな組織による世界の変革を感じ取る、という展開です。 序盤は良かったのですが、正直なところ途中から意味がよくわからなくなりました。 世界線の変動を起こしていたのは誰か、とか、作中、岡部倫太郎は一度未来へ行くのですが、なぜ未来へ行ってしまったのか、またどうやって戻ってきたのかなど。 また、ルカ子とフェイリスの存在感が薄れてきたのも残念でした。 彼女らの本作内での役割がぼやけていて、濃いキャラなのにいてもいなくてもいいような感じになってしまっています。 ラストはすごく良かった。「そう繋がるのか!」と感動しました。 それだけで読む価値はありますが、ストーリー部分は1回では把握が難しいです。 ゲームかアニメで振り返ろうと思います。
by うにたべたい (525)3.15
733
発刊: 2012.04.10 ~
完結・全3巻
新刊通知
aそれは──あったかもしれない。ラボメンたちとの物語。 大人気ゲーム『STEINS;GATE』のファンディスク『比翼恋理のだーりん』をコミカライズ! ラボメンたちのちょっぴりスイートな恋愛生活をお楽しみに!!
シュタインズ・ゲートのファンディスク"比翼恋理のだーりん"のコミカライズ。 ただし、ゲームのコミカライズは1冊目のみで、2冊め以降はオリジナルストーリーです。 作画は後に"ぼくたちは勉強ができない"を描く筒井大志氏。 "比翼恋理のだーりん"は本編、ZEROとは違い、ギャルゲー要素を前面にした作品で、女子率の高いラボメンとのIFのストーリーです。 ゲームでは一応、変動率3%のσ世界線が舞台となっていますが、マンガではそういった説明もなく、本編のストーリーとは関連しない形で、仲良しのラボメンたちが日常を過ごす展開となります。 各キャラの掘り下げはほぼ無く、紅莉栖以外のキャラは個性的な女の子で構成された岡部ハーレムのメンバーとして登場します。 鈴羽と紅莉栖も仲が良く、ラボメンとしては異質な存在だったはずの桐生萌郁も最初からデレているので、最初から違和感満載です。 本編とは独立した、お祭り的作品と見るべきだと思います。 鈴羽が未来を超えてきた理由(そもそもタイムトラベラーであることすら描かれない)も説明がなく、電話レンジ(仮)は登場するもののSERNにも狙われていません。 木手英一バリに珍妙な発明を生み出す便利キャラとなった牧瀬紅莉栖やダルが作った発明品で起きたトラブルにより、いやそうはならないだろうというご都合主義で二人は急接近するドッキリ展開となっています。 あまりの本編との乖離具合に受け付けられない声が多そうですが、私的にはこういうダメなやつ大好きなので、これはこれで良かったです。 ちょっと長めのアンソロという感じですね。 難しい話抜きで、ただきゃあきゃあするだけのシュタインズ・ゲートもありだと思います。 欲を言えば、もっと女の子が積極的で、岡部がギャルゲーの主人公らしく節操のない無自覚プレイボーイならよかったと思います。 どうせ全体的にキャラ崩壊してるんだから、岡部も盛大に崩して別キャラにして読者に寄せれば妄想も捗ると感じました。 それはそれで忌避感が出そうですが。 ラストはまさかのカップル誕生で終わります。 アトラクタフィールドは超えているとしてもこの展開は驚きました。 世界線が異なっているとはいえどうかとも思いましたが、ご都合主義の甘々な展開からのベタなハッピーエンドというのが大好物なので、個人的にはかなり好きなシリーズとなりました。 なお、3作とも登場するラボメンは"シュタインズ・ゲート"のメンバーで、"ゼロ"の追加ラボメンは登場しないです。 フルメンバーでの続編が読みたいなと思いました。
by うにたべたい (525)3.48
711
発刊: 2010.06.19 ~
完結・全3巻
新刊通知
a岡部倫太郎――通称オカリンは、いまだ厨二病から抜け出せない大学生。「未来ガシェット研究所」というメンバーわずか3人のサークルで、ヘンテコ発明品を作る日々を送っていた。しかし、偶然にも過去へメールを送る「タイムマシン」を作ってしまった事で、世界を巻き込む「大事件」が起こってしまう――!!「感動の大作」として各所で話題沸騰の大人気科学アドベンチャーゲームのメインルートを、実力派さらちよみが堂々コミカライズ!
シュタインズ・ゲートの10周年記念として、シュタインズ・ゲートのマンガ版がいくつか無料公開中なので読んでみました。 ちなみに私は、シュタインズ・ゲートは最初のものだけPCでプレイ済み、アニメ版も視聴済みです。 "脅威のマッドサイエンティストで、とある機関に狙われている"という設定の厨二病拗らせた大学生・鳳凰院凶真こと「岡部倫太郎」が本作の主人公です。 ある日、彼はタイムマシンの開発に成功したという発表を聴講するのですが、その内容は2000年にネット上に現れた"ジョン・タイター"の記載をパクったものだったため、岡部は壇上の博士を糾弾します。 その帰り、不振な音を聞いて駆けつけた岡部は血まみれで倒れている女性を発見します。 震える手で友人にメールを送ったところ、その瞬間、世界は歪んで変わり、岡部は1人、無人の秋葉原に立たずんでいた、という展開です。 実際は人は消えておらず、"いつの間にか宇宙からビルに落下していた人工物"のために避難していただけだったのですが、その後、死んでいたはずの女性「牧瀬紅莉栖」が傷一つなく現れるなど、彼にとって不可解な事象が発生します。 そして岡部が友人に送ったはずのメールは、想定よりずっと過去に届いており、この"時を超えたメール"が発端となって、厨二病の設定ではない、本当の"組織の陰謀に狙われる"ことになるというストーリー。 アニメもゲームもリアルタイムで楽しんだたため、随分昔なのでうろ覚えなところもありますが、マンガ版の内容は原作にとても忠実だったと思います。 原作はストレートにやっても何日もかかるほどの文章量ですが、コミックス3冊でキレイに収まっていて、各話読む度に非常に懐かしい思いがしたのと、改めて、シュタゲおもしろい!となりました。 ただ、長編をコミックス全3巻で収めているため、色々端折っている感じはありましたね。 設定的なところだと、岡部のドクペ好き設定や椎名まゆりの口癖などが作中ほぼ描かれなかったり、牧瀬紅莉栖がリアルで2ちゃん用語を連発する痛い子設定もなかったように思います。 また、"ゲルまゆ"やタイムリープを繰り返し精神がすり減る展開、有名な「失敗した失敗した」などがさらっと流されていて、原作に比較するとインパクトにかけていると思いました。 ゲームでいうところのスタッフロール後の展開も含めてコミカライズしているので、ゲームもアニメも長いという方には、サクッと読めて良いと思います。 ただ、マンガ版は端折ってる感じがあるので、私的にはマンガ版より、アニメかゲームの方がオススメです。
by うにたべたい (525)3.07
477
発刊: 2013.04.25 ~
完結・全2巻
新刊通知
a自称「狂気のマッドサイエンティスト」の岡部倫太郎。悲劇のない「世界線」へと辿り着いた彼の身に起こる新たな悲劇とは…!?2013年4月公開、劇場版シュタインズ・ゲートが早くもコミック化!
シュタインズ・ゲート劇場版のコミカライズ。 シュタインズ・ゲートは元々ゲームですが、そのアニメが好評だったため、原作陣の監修の元、完全オリジナルストーリーとして作られた劇場版アニメがあり、本作はそのコミカライズですね。 シュタインズ・ゲート本編のトゥルーエンド後、まゆりも紅莉栖も死ななかった世界線での、その続きとなります。 アメリカに戻った紅莉栖は、1年ぶりに秋葉原に戻ってくる。 久しぶりに岡部倫太郎やラボメンとあった紅莉栖だが、岡部は過去繰り返したタイムリープの記憶により、頭痛と、イメージのフラッシュバックに悩まされていた。 そして、紅莉栖と岡部の会話中、岡部は唐突にその存在を消してしまう。 "岡部"という存在を今の世界線に取り戻すべく、紅莉栖は岡部の観測を画策する。 主役は牧瀬紅莉栖で、岡部は基本的に消失された状態となります。 "岡部"を今、この世界線に結びつけるために、紅莉栖が1人奮闘する展開で、いつものラボメンも登場しますが端役程度で、ストーリーにはそれほど深く関わらないです。 全2巻で、ゲームのコミカライズとは違い、決まったストーリーをなぞっているため、物語の分岐や未回収のまま切り捨てられる伏線はないと思います。 原作は未視聴ですが、忠実な内容だったんじゃないかと思います。 ただ、前作でも感じた、"端折った感じ"があり、キャラクターの焦りや事件のインパクト等が薄いと感じました。 世界的な巨大企業が秘密裏に行っている実験を見てしまったという前作のような、日常が非日常に裏返ってしまうような感じも受けず、元のターゲットがライトに楽しみたい層が比較的多いアニメファンである故か、SF的な練り込み、衒学趣味的な部分が浅い気がしました。 それよりもストーリーの見せ場に重きを置いている感じがして、逆に言えば、深く考えず楽しみたい方にはいいのかもしれないです。 面白かったですが、動いている方が楽しめる感じを受けました。アニメの方も機会を見て視聴したいと思います。
by うにたべたい (525)3.14
256
発刊: 2015.02.14 ~
既刊1巻
新刊通知
a未来ガジェット研究所から足を遠ざけている岡部倫太郎は、大学でのゼミ活動に集中していた。そんななか、ATF(秋葉原テクノフォーラム)でのセミナーで、比屋定真帆に出会う。彼女は紅莉栖と同じ大学の、しかも同じ研究室に所属している人物だった―― 彼女たち研究チームが、紅莉栖の論文を土台にして作った「Amadeus(アマデウス)システム」のなかに残されていたものとは!? 〈巻末には、底本のカバーや表紙などに掲載されていたイラストなどを「電子版オマケ」として特別収録!!〉
シュタインズ・ゲートの外伝小説3部作の二作目のコミカライズ。 Web連載されていたのですが、更新が停止し、未完のままとなっています。 本作の内容は"Steins Gate 0"の序盤と同じで、また、前作"閉時曲線のエピグラフ"と内容が半分被っています。 未完の上、内容は他作品の繰り返しのため、あえて本作で読むことは無いと思いますが、作画担当は"エピグラフ"とはまた別の方が担当していて、前作の雰囲気も好きでしたが、本作はよりかわいらしくて読みやすい絵柄になってます。 ストーリーは、駐車場で謎の男に襲われたその一週間後からスタート、最後は紅莉栖のラップトップPCと中鉢論文との関連性に気づいた岡部がダルの元に向かうという中途半端なところで終わっています。 本作の続きと、三部作の最後"無限遠点のアルタイル"まで描かれないと、前作も含めて完結しないため、この三部作はノベルで読む方がいいと思います。 また、ストーリー半ばで始まるため、キャラクター紹介などはなく、各キャラクターやそれまでのあらすじは知っていることが前提となります。 タイトルは違いますが、実質続きなので、前作から読む必要ありです。 読みやすいし面白いのですが、やはり途中で休載となっているのが残念です。続刊は難しいと思いますが、心待ちにしています。
by うにたべたい (525)3.19
223
発刊: 2013.07.13 ~
既刊2巻
新刊通知
a椎名まゆりが世界に残り、牧瀬紅莉栖がいなくなる世界線。――アトラクターフィールドβ。紅莉栖のことで苦悩する岡部。その岡部に未来を変えてもらいたい鈴羽。そしてダルの前に現れる、将来の…嫁!?牧瀬紅莉栖が残した「論文」が、岡部たちを巻き込んでいく…。〈巻末には、底本のカバーや表紙などに掲載されていたイラスト、漫画を「電子版オマケ」として特別収録!!〉
シュタインズ・ゲートの外伝小説3部作の一作目"閉時曲線のエピグラフ"のコミカライズ。 この三部作とドラマCDの"無限遠点のアークライト"は、紅莉栖を救うことが叶わなかったβ世界線が舞台になっていて、罪悪感と、絶望の未来への物語となっています。 また、三部作とドラマCDのストーリーは、後に発売されるゲーム"Steins Gate 0"で内包されています。 私はそれを知らずに読み進めていたので、内容が"0"と丸かぶりなので驚きました。 ひょっとして私もリーディングシュタイナーに目覚めたのではないかと。 ストーリーは"0"の序盤までそのままです レスキネン教授のセミナーで「比屋定 真帆」と知り合った岡部倫太郎は、紅莉栖の記憶をベースにした人工知能「アマデウス」のテスターとなる。 以降、"0"でいうところのクリスマスパーティあたりまでの展開がえがかれています。 年明けの武装集団の乱入などまでいかないため、内容としては崩壊しない、穏やかな日々を過ごしているところまでとなっています。 序盤に比屋定ベースの人工知能が登場したところだけ知らない展開と思いましたが、それ以外は気づいた差異はなかったように思いました。 とはいえ、"0"はマンガのみで、ゲームは未プレイなので、知らない差異が他にもあるかもしれないです。 絵柄は、ダークな重い雰囲気で、独特です。 読みにくいというわけではないのですが、人を選ぶ作風と思います。 内容とはマッチしていて、私的にはとても楽しめました。
by うにたべたい (525)"シュタインズ・ゲート"の阿万音鈴羽を主役に吸えたスピンオフ。 α世界線 - SERNがタイムマシンを発明し、牧瀬紅莉栖がタイムマシンの母と呼ばれ、世界はSERNによる支配でディストピア化した世界で、阿万音鈴羽はSERNに抵抗するレジスタンス組織・ワルキューレに所属し、戦士として任についているところからスタート。 2010年へのタイムトラベルと、未来ガジェット研究所メンバーとの出会い、そしてIBN5100を手に入れるためさらに過去へ移動し、そしてそれからを描いた作品です。 序盤と終盤以外は、シュタインズ・ゲート本編をなぞっています。 また、視点は阿万音鈴羽のため、アトラクタフィールドを脱したかまでは描かれず、本作ではα世界線での彼女の役割のみが描かれています。 最後は岡部に託す終わり方になっているため、前提としてシュタインズ・ゲート本編は知っている必要があります。 序盤で2010年にタイムトラベルして以降は知っている展開でしたが、普通に面白かったです。 リーディングシュタイナーを持たない、阿万音鈴羽視点でのシュタインズ・ゲートを読むことができ、世界線を超えて戦ってきた岡部倫太郎の変貌ぶりなど、新鮮な感覚で楽しめました。 絵柄が、序盤はギャグのノリも含め微妙に感じていましたが、途中から描きなれてきたのか不自然さがなくなってきます。 序盤で合わないと感じても中盤頃までは読んでみるといいと思います。 ただ、本作ではオリジナルキャラクターとして、阿万音鈴羽を追って未来から来た伽夜乃というラウンダーが登場しますが、これがウーパの仮面をつけた制服の女子高生なんですね。 世界的な研究機関であるSERNの特殊組織であるラウンダーのヒットマンが若いJKでナイフ一本で暴れるって、作品によってはいいかもしてないですがシュタインズ・ゲートの世界観では違和感が凄いです。 急にマンガ的というか、普通に考えてナイフ一本じゃ銃に立ち向かえないので、こんなJKが戦場でフラフラしてたら即拘束だと思うのですが。 シュタインズ・ゲートのスピンオフとして読むと賛否があると思います。 ただ、私的にはシュタインズ・ゲートのヒロインでは阿万音鈴羽がお気に入りなので、そういった意味では、読めてよかったと思いました。
by うにたべたい (525)