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こうの史代
4.05
7026
新刊通知
発刊:2008.01.12 〜
完結・全3巻
190件の評価
ぽんぽん
4.5
忘れること。忘れないこと。贅沢に。どこにでも宿る愛。あなたの一部になる。例えば、こんな風に。
ゆき
4.0
映画も良かった。
アトキンソン
3.0
あんま
うにたべたい
5.0
太平洋戦争真っ只中の広島で、普通に生きる女性「北條すず(旧姓:浦野)」を主役にしたマンガ。太平洋戦争開戦前に生まれ昭和18年12月広島市から呉に嫁ぎ、いろいろな理不尽を我慢しながら、それでも生活して生きるすずを中心とした、ありふれたとある一家のドラマが描かれています。太平洋戦争で広島なので原爆投下の描写は不可避ですが、爆心地で人や町がドロドロ溶けるようなおどろおどろしい描写はほぼないです。世界情勢に揺れ動かされながら、ただ、そんな時代を過ごしてきた物語です。物語はすずの幼少期から始まります。ぼんやりとしたところもあるが、絵が上手で想像力豊かな少女・すずは、海苔屋の家業を手伝いながら成長します。やがて、太平洋戦争が開戦し、戦争が激化する中、すずの元に呉から縁談の話がきます。流されるまま見知らぬ青年「北條周作」と祝言をあげたすずは、北條に入って、呉で新しい生活を始めます。戦争マンガですが、作風はのどかで、空襲や親類が戦地に向かう描写はあり今の我々からすれば冗談じゃない日々が続くのに、毎話オチがあり、こういってはなんですが楽しく読めます。堅苦しい教養マンガめいた戦争マンガとは違って、もっとライトに、だけどきちんと学べる作品だと思います。大本営の会合や鉄砲を持った兵隊ではなく、描かれているのは非戦闘員から見た戦争の姿であり、思想めいたものは感じられず、当時の人々の生き方、あったであろう姿が描かれていると感じました。時代考証がかなりしっかりしていると思いました。当時起きていた事件や出来事、呉にあったであろう戦艦が描かれていたり、家庭で作られていた雑草や芋雑穀を主体とした食事、弾薬の種類や仕組み、傘問答、隣組など、毎ページ感心しきりでした。当時の暮らしを知るための教科書として使えるんじゃないかと思えるほどの内容が充実していると思いました。なお、本作は劇場版アニメも話題になりましたが、私的には断然原作マンガの方がおすすめです。劇場版アニメもできはよかったのですが、当時の暮らしに関する小ネタは、アニメもがんばって盛り込んではいましたがやはりいくつかはカットされています。枠外に小ネタとして書かれている情勢や戦艦の情報が読んでいて楽しかったです。また、ラストは、アニメよりもマンガのほうが涙腺にきました。アニメも良かったのですが、マンガの最後のシーンはアニメの比ではないくらい心揺さぶられました。戦争如何を問わず、素晴らしい作品でした。
まちゃるんと
戦時の軍港・呉。当時、すずとほぼ同じ立場で、ほぼ同じ場所に住んで居た祖母に全巻渡したら、友達内で回覧していた。ちなみにまだ返ってこない。
ズハー
すずさん、という奇跡のようなキャラクター。これまでWW2を学ぶ時に感じてきた他人事感やペッタリとした悲壮さ、もっと言えば貧しさ、を乗り越えさせてくれた作品。特に3.11以降の私にとっては。
たこやき
ドラマで見たオモロイ
ふろしき
ささやかに見える毎日の生活の中で、実は起承転結いろんなことが起こってる。それをないがしろにしなければ今はどうにも出来なくても、いつか越えられるかもしれない。すずさんは呉に来て随分と大人になったような、ずっと前からそうだったような。
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