2巻
高校2年生の湧田カズトは、オリンピックにも出られるといわれるほど、素質と実力を持った水泳選手だった。しかし、腰を痛めてしまったことで、精神的なダメージを受けてしまう。腰が治っても、「またけがをする」という恐怖心をぬぐいきれず、水泳をやめることを決意する。そんなある日、カズトは、水泳を始めたころの写真を見つける。水泳をやめて無気力になっていたカズトに、姉はその写真を写した場所である以佐ケ浜の「ポロポロ池」に行くことを勧める。姉のひとことで7年ぶりにやってきた以佐ケ浜は、マンションが建ち並び、ずいぶん変わっていた。カズトは、毎日のように泳いでいた「ポロポロ池」に行ってみようと思うが、町の人や交番に聞いても「ポロポロ池」の場所はわからない。もうないのかとあきらめかけた矢先に、カズトは1人の女の子と出会う。