松本次郎短編集 ゆれつづける (F×comics)~目次より抜粋~ ◆ゆれつづける ◆ひるがお ◆サンポーラとクレゾーラ ◆猫祭り ◆GIVE AND TAKE ◆ハードボイルド坂田・・・など
1991年から93年ごろのいましろたかし作品を集成。気がつけばすっかりいい歳になってしまった、なさけない人々のなさけない日常が、ゆったりと描かれた短編集である。 <p> 表紙には、実になさけなくも味わい深い表情で体育座りをした男、チバちゃんが描かれているのだが、この絵のたたずまいにはいましろ漫画の魅力が凝縮されていると言っても過言ではないだろう。チバちゃんは、誰と話をしてもほとんど断言をすることなく、ただ「う~ん…」とつぶやき、あきれられる。常に困ったような表情をしていて、実際に自分の生活状況に困ったりもしているのだが、それほど切迫して焦っているわけでもない。どうにかしようにも、どうしたらいいかなかなかはっきりと決めることができない。そんな宙ぶらりんなかっこ悪さ、間延びした感覚の再現は、実にリアルかつ豊かである。 <p> だから、これといったドラマがまったくないにもかかわらず、いましろ漫画はおもしろい。登場人物が、トコトコと歩いて行った先の風景を呆然と眺め、またトコトコと帰路につく。ただそれだけでも不思議と読ませるおおらかな魅力が、情景や表情からにじみ出ているのだ。 <p> 登場人物や話のなさけなさ、無駄の多さに拒否反応の出る人もいるかもしれないが、ここには確かに、ちっぽけな人間の愛すべき本質が描かれている。(横山雅啓)
3.10
1
発刊: 2001.01.01 ~
既刊1巻
新刊通知
aギャグ漫画「バニラの招待状」(93年~94年「グランドチャンピオン」連載)、「この素晴らしき世界」(93年「コミックスコラ」連載)の2冊をまとめた『カステラショック』が発売されたのが1997年。その後出版元を変え、2001年に復刻版として発売されたのが本書である。表紙をはがすとなぜか装丁デザイナーの姿が現れるという妙案にも、作家のギャグ心が感じられる。 <p> 「あとがき」によれば著者は駄洒落ネタが多い「この素晴らしき世界」があまり好きではないらしい。だが、「バニラの招待状」でもヘタウマ系の絵と駄洒落ネタの組み合わせは健在であり、この作家の本質は案外ここにあるのかもしれない。 <p> 本書に収録された4コマに次のような作品がある。タイトルは「真剣勝負」。向き合うふたりの侍。侍Aは刀を構え真剣そのもの。だが侍Bは刀も持たず両手をあげてヘラヘラしている。怒ったAが「真面目にやれっ」と斬りつけると、Bはその切っ先を真剣白刃取り。同時に「ふまじめ白刃取り!」と叫んでこれがオチとなる。 <p> 「ハズした笑い」好きにはたまらない1冊である。(中山来太郎)
大反響のビミョー4コマ第2弾! 『ねこだらけ』中毒でお困りのあなた、大変お待たせしました。2巻目も期待に違わずビミョーにモアベター! ※読むと吹き出す可能性がありますので、授業中や会議中にはご用心を!