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発刊: 2022.10.27 ~
既刊2巻
新刊通知
a「二度目の独身ライフ楽しみます!」。 夫の不倫が原因で35歳で離婚、バツイチとなった小野和葉。強がって職場のファッション誌編集部で「晴れてバツイチとなりました」と宣言するも、そこにたまたま居合わせたイケメン新入社員に聞かれ踏んだり蹴ったり。しかし、気まずい感じになるかと思いきや、なぜか懐かれてしまい…?
夫の不倫が原因で35歳で離婚、バツイチとなったヒロイン・小野和葉。強がって職場のファッション誌編集部で「晴れてバツイチとなりました」と宣言するも、そこにたまたま居合わせたイケメン新入社員に聞かれ踏んだり蹴ったり。しかし、気まずい感じになるかと思いきや、なぜか懐かれてしまい…? 心理描写めちゃくちゃ丁寧で、心がギュッとなる…。プレッシャーをかけられ、言いたい放題の母親と人間味あふれる口論をしていたシーンは時代のギャップが垣間見えました。母親も娘が心配だから自分が生きていた時代t比べちゃうんだけど、それが一番負担になるんだよなぁ…。30~40代世代に響くシーンが多いのがとても魅力的だと思います。 ヒロインの和葉もとっても魅力的です。ヒーローの満井くんも言ってたけどアラフォーで離婚して、不安で悲しいはずがないのに笑ってられるのって本当に強い人だと思う。昨今、ひとりでも生きていける女性像、自分からきっかけを作っていく女性ヒロインの作品がめきめきと実績を伸ばしてるけど、まさにそのヒロイン像です。そんな強い女な和葉の中に潤いを与えてくれる満井くんもまた可愛い。ピュアな反応や表情、だけどやるときはやる漢気みたいな部分はだいぶ推せます。 ふたりの関係が築いていくペースも急すぎず遅すぎず。とてもちょうどいい塩梅なのも好印象です。 和葉の前を向く姿勢に惹かれ、満井くんの若いパワーに背中を押される作品です!
by れとれとさん (956)ある日、瞬間移動の超能力<サイク>に目覚めた佐山ことね。サイズ変更のサイクを持った須谷ねむるとの出会いをきっかけに、超能力者が住むシェアハウス・サイクハウスに誘われ…!? ねむるとことねの、ふしぎでふつうな日々が始まる!!
母親と、その恋人が取り巻く家庭環境に苦悩する淀井。トラウマにより、グロテスクなものに性的興奮を覚えてしまう村瀬。ある日、村瀬が苛烈ないじめに遭っているのを目撃した淀井は、激昂し止めに入る。それをきっかけに交友をはじめたふたりは、お互いの持つ“痛み”を知り、関係を深めていく。ふたりのほの暗い青春に、光は差すのか――。
この物語は2つの軸で進行します。1つは惑星ソラリスに存在するプラズマ状の「海」との接触。2つめは「海」がステーションに送り込んできた"ゲスト"と呼ばれるものとの対話です。 海は眠っている間に人間の記憶の痕跡を探り、未解決の隠された葛藤を実体化し、送り込みます。 主人公の"ゲスト"であるハリーも彼の隠された記憶の断片が再構成されたものであり、彼らは否応なく未解決の葛藤という自らの意識に直面させられます。 再生したハリーは彼自身の後悔や良心を形象化したものであり、彼を常に責め苛み、強制的に葛藤を想起させる存在に他なりません。 惑星ソラリスでの「海」との接触は、結果として人間自身の内なる未知との出会いを齎すことになりました。ソラリスという未知を研究してきた人類は、自らの内面に存在する未知と遭遇することなった、というのがこの作品の序盤の展開となります。 そして、複製のハリーは自己犠牲という形で主人公への変わらぬ愛を貫くことになります。複製体はソラリスでしか存在することができないため、2人で一緒に暮らすということは主人公が故郷に帰ることができずに、一生良心の呵責に苦しみ続けるということを意味します。 悔恨と郷愁の狭間で苦悩し葛藤する主人公を理解した複製のハリーは自ら進んで永久に姿を消すことを決意しました。 ここまでの物語から複製のハリーは自己のアイデンティティ危機に直面し、主人公も同様にアイデンティティ危機に直面することがわかります。そもそも複製のハリーは主人公の記憶を投影された鏡像だったということがここで思い出されるという流れです。 そして物語終盤に主人公は同僚のスナウトと惑星ソラリスと神についての議論を交わします。 2人が惑星ソラリスについて結論付けたことを考えると、愛や赦しが人間にとって何ものにも代え難い貴重な価値であるとしても、宇宙はそれに無関心であり、人間の理性では捉え難い絶対的な他者として存在しているということです。 人間らしさの本質にこだわりつつ、自己の意識と向き合わされた人間の内なる旅を描いた作品でした。楽しかったです。
by 山形 (536)