花輪君がクラスの女子と音楽の話をしていたのを立ち聞きした永沢君。花輪君が口にしていた「ブートレッグ」という言葉はおろか、その日本語「海賊盤」の意味さえ分からない。もちろん、いちおう親友の藤木君も知らない。「ボクたちは言葉を知らなすぎる」と危惧したふたりは、さっそく勉強のため図書館に行き、本を借りることにする。永沢君が選んだのは『若きウェルテルの悩み』、藤木君は『車輪の下』だ。しかし、案の定すぐにふたりは読書にあきてしまうが、ふと永沢君は視線を感じる。前の机に座っているかわいい女の子が、自分を見ている!? そこで永沢君は藤木君だけを帰し、ひとり図書館に残るのだが…
陽一が郷里を想うとき、いつも決まって想い浮かぶ情景がある。早春の早い午後、幼い陽一は父の営む理髪店の床の上に座りこんで遊んでいる。ぽかぽかと心地よい陽だまりの床。それはどうやら、かなり幼い日のもっとも心なごむひとときのように思われる…。父が死んだとの連絡を受けた陽一は、郷里の鳥取に帰ることになった。十数年ぶりの郷里はすっかり街並みが変わってしまい、なかなか郷里に帰ってきたという実感が湧かない。それでも実家に近づくにつれ、記憶にある景色が目につくようになってきた──。昭和27年4月、鳥取大火の炎によって焦がされた父と子の絆は!?鬼才が「犬を飼う」「欅の木」に続き、三たび挑む人生の機微!!
ものすごく共感できる、老若男女におすすめの傑作です!四十代女性が直面する体調の変化や人間関係のあれこれに、笑ったり涙したりしつつ うなずきすぎて、私は首が太くなりました……!――三浦しをん、絶賛!!歳をとるのは怖いですか?~切実に生きる女子たちの心に寄り添い、そっと背中を押してくれる本。~20代ほどがむしゃらじゃない。30代ほどノリノリじゃない。40代で直面する、心と身体の変わり目。立ちはだかる40代の壁。突然の病気、更年期障害、取れない疲労、働き方の変化、お金の不安、これからの人生プラン……私のあしたはどうなるの!?本奈多子(ほんな・さわこ)、42歳、独身。映画宣伝会社に勤め、ハードワークをこなす日々。ある夜突然、心臓の動悸が止まらず、体が冷たくなって……。もしかして私、更年期障害かもしれない!?苛々したり、涙腺がゆるんだり、おばさんと言われて悲しくなったり。心身の変化に戸惑いながら、迷いながら、私たちは、あしたを生きる。
代表作「今日から俺は!!」は2020年実写映画化で興行収入50億円越えの大ヒット!!西森博之の最新作「カナカナ」は極悪人顔の元ヤン青年と孤独な少女との出会いから始まる、馬鹿で優しい子育て(!?)物語。
学校、放課後、誰もいない教室。アイコとユーカ。誰にも知られず2人、教室の隅でひっそりと一冊のノートを開く。それは「交換漫画」。交互に描き足されていく漫画は、世界を救ったり、次々と最強キャラが登場したり、主人公が死んだりと、2人だけの世界がすべて詰まっている。だからこのノートは他の誰にも見られてはならない。決して誰にも見られてはならないのだが…。押し寄せる「青春」がもたらす変化に戸惑うアイコと、無自覚に染まりゆくユーカの想いがノートからあふれ出す、女子高生青春ストーリー。
3.30
19
発刊: 2020.03.11 ~
完結・全4巻
新刊通知
a目立たない高校生活を送る八河柚には秘密がある。それは女優として活躍する同級生・速水瞬の熱狂的なファンであること。瞬を自身の神様と崇める柚は、同じクラスにいられるだけで幸せだった。それだけでよかったはずなのに‥‥。「あの子のそばにいたい」それだけの気持ちが、どうしてだろう、満たされるほどに渇いていく。少女が抱えるこの気持ちは恋? それとも‥‥。歪で純粋なラブストーリーの幕が今、上がる。
3.16
19
発刊: 2020.03.06 ~
完結・全5巻
新刊通知
a明治四年。特権階級「華族」の御曹司・幸之助は、「一度も勃ったことがない」という悩みをひた隠して生きてきた。そんな中、幸之助は江戸時代から続く首斬り家の当主・沙夜と出会う。彼女の首斬りを目撃した時、幸之助の中で、どす黒い何かがうめき出す!!
平凡な人生を愛する高校生・加藤凡(ぼん)は登校途中に猫たちに襲われていた妖精エックスを助けお礼に「能力 主人公補正」を与えられる。能力者の容姿や才能、環境を物語の主人公らしく面白おかしく改変していくこの力のせいで加藤は顔が変わってちょっとイケメンになる。勉強が苦手になった代わりに運動が出来るようになり女子にちやほやされる自分に戸惑う。おまけに改変を知らない両親に受け入れられず不審者扱いされ家に入れてもらえない。クラスメートの女の子に公園で拾われたてほっとするもヤンキーが絡んでくる。「加藤くん空手やってたでしょ」そんな覚えは全くない。しかし彼はヤンキーどもをあっさり撃退してしまう。「能力 主人公補正イイネ」妖精エックスが耳元でささやく。
3.30
19
発刊: 2020.07.13 ~
完結・全4巻
新刊通知
a「あなたと子育てなんて絶対ムリ」と、突然嫁に離婚を突きつけられた俺、三浦優一。次に目覚めると、なんと妊娠中の嫁の中身が俺に!? 『妊娠は病気じゃない』『俺の飯は?』『母性足りないんじゃない?』次々と突きつけられる「俺」からの言葉に、いかに自分が無神経だったかを思い知る俺…。果たして俺は、こんな「俺」と出産までたどり着けるのか? “旦那に読ませたい!”“男性にも読んで欲しい!””わかりみが深すぎる!”などなど圧倒的共感の嵐!! 夫婦のあり方を考える、新感覚マタニティ・ライフ!
俺こと三浦優一は出産したばかりの妻・華に離婚を切り出された。次目覚めると、中身は自分、身体は妊婦の華になっていた。いかに自分が無神経だったかを思い知らされながら、妊娠のあれこれを知っていく…新感覚なマタニティ体験漫画。 全人間に読んで、出産について知って欲しいと思った。参考書として売り出して良いレベル。自分が体験しないことは、その人の立場になって考えてみるのはたしかになかなか難しいけど、その難しさを乗り越えてお互い相手を大切にできたらいいよね。 ラスト出産間近は「俺」も見違えるように変わって円満エンドになって良かった。男性も育休取れたり、子育てのために定時退社できたり、そんな世界になってほしい。
by れとれとさん (956)「私っ 神様やめたいんです!」その日、女子高生の姿をした神様はそう言った。三千年も土地を守り続けて、もうこの仕事には飽き飽き。いい加減恋とか色々したいのに、やめるには人間と結婚するしか方法はない!そんなワナビー自由な神様に、巻き込まれちゃった十蔵は一目惚れ。勢いで一緒に婚姻届を出しに行くも、なぜか不思議な街へと連れていかれてしまい‥‥!?神様ミタマと十蔵の、摩訶不思議な恋路が始まる!
3.35
19
発刊: 2021.08.23 ~
完結・全6巻
新刊通知
aシェークスピアより昔に世阿弥がいた。「わびさび」の走り、世阿弥がいた。庶民の代表者である芸能者が、国を、社会を変える! 世阿弥こと鬼夜叉は、父親・観阿弥の命令でとりあえず舞っている美少年。観阿弥が頭をつとめる人気の一座・観世座に所属しているが、何故舞う必要があるのか常に疑問に思っている。そんななか、ある小屋で、貧弱な体と枯れた声、下手な動きで舞う女を見かけた。いいはずないのに、その姿に鬼夜叉は「よさ」を強く感じたのであった…。「身体」を武器にした中世ダンスレボリューション、開幕!!
原作は累計部数60万部をほこる超人気作品 『僕僕先生』(新潮文庫刊)。 時は中国・唐の時代。 裕福な家に生まれた王弁は、 働きもせず、ぐうたらな生活を送る日々。 そんな息子を見かねた父親は、 ある日、王弁に近くの山に住みついたという 仙人のもとへ、捧げものを持っていくよう申し付けた。 いやいや登った山の上で王弁が出会ったのは、 仙人も敬うといわれる大仙人・僕僕だった。 しかも驚くほどの美少女だったから、さあ大変! 摩訶不思議だらけの チャイニーズ・ロードストーリー、開幕!
舞台は1966年の東京。夢と希望を胸に抱き、早稲田大学法学部に入学した島耕作。東京で芽生える新たな友情、刺激的な人々との交流、そして心惹かれる女性との出会い――。学生運動まっさかりの激動の時代に、多くの邂逅や経験を経て一人の青年がどう成長していくのか、後に大企業のトップに立つ男の「原点」となる青春時代、開幕!!
連載順としては『係長島耕作』の次に描かれた、島耕作・学生編。 戦後のベビーブーム期に生まれた島耕作ら団塊の世代の大学生生活はいかなるものであったかが描かれています。 単独のタイトルで書籍化されている島耕作シリーズでは、現時点で一番時系列的に古い作品のため、島耕作シリーズを読み始める場合、本作からというのもありだと思います。 本作時点では初芝電産は一企業としてしか登場しないため、初芝のクセの強い面々は登場しません。 初芝入社以降、ライバル兼友人として登場する「樫村健三」、そして今後、伴侶となる「岩田怜子」、探偵の「木暮久作」は本作からの登場ですね。 初芝入社以降のサラリーマン島耕作とは舞台が全然異なるため、基本的に役職が変わるだけの連続シリーズであるヤング以降と比較すると、独立しています。 ただ、大学4年の1年間は『学生島耕作 就活編』とタイトルを変えています。 本作と就活編はタイトルだけ変えたひと続きで、本作ラストもストーリーに区切りは特についていないので、本作と就活編2作で一作品として読むべきだと思います。 ストーリーは、山口から大学受験のため上京するところから始まります。 入学試験、大学入学からバブル期の大学生のリアルな日常が描かれていて、その頃新宿の赤線地帯で流行っていたヌードスタジオ、大学生主催のダンスパーティー、恋人とのセックス、酒、麻雀、バイト、そして学生運動と、当事者は本気ながらも、傍から見ると思わず「勉強しろよ」と思ってしまいます。 特にマルクス主義に被れた学生たちの紛争は象徴的で、島耕作の友人が反ブルジョワ運動の中心までのめり込んでしまいます。 (本人もブルジョワ層にも関わらず) ベトナム戦争反対を持ち出して羽田空港などで蜂起した学生がゲバルト棒なる角材を持って機動隊と戦うシーンなどがあり、非常に興味深く読めました。 当時の大学生がみんな学生運動に関わっていたわけでも無いと思いますが、本作で描かれる学生たちの姿も一つのドラマだと思いました。
by うにたべたい (581)