石川県、富山県で発行されている地方紙「月刊北國アクタス」で連載されていた作品。 作者は"黒いラブレター"の東谷文仁氏。 ある小学校の生徒「原我成久」と「小松恋路」を主人公にした、甘酸っぱい恋愛マンガ、などではなく、中を開けば変態ワンダーランド。 表紙の女の子・恋路はチョイ役でしか登場せず、貧乏ゆえにパンツも買ってもらえない成久が、イカれた連中と地獄のような日々を過ごす様を描いたギャグ漫画となっています。 表紙詐欺、タイトル詐欺甚だしい内容ですが、作者が黒いラブレターの人なので、逆に安心感がありますね。 黒いラブレターとは違い、オムニバス形式ではなく、主人公の成久は基本的に全話で登場します。 成久の家族や変態率の高いクラスメイト、街の変な人々や成久にアプローチしてくる恋路のババアなどとドッタンバッタン大騒ぎする1話完結型の内容で、ストーリー性のようなものは基本的にないです。 "黒いラブレター"もですが、テンポやスピード感がすごくて、めちゃめちゃ笑えました。 下ネタやババアネタを容赦なくぶっ込んでくるので、子供には大ウケしますが、女性向けではないと思います。 もちろん、子供心を忘れないおっさんにも大ウケですね。 ラストは打ち切られたのか、最終回もなく、すっぱり終わっています。 コミックスは3巻までで、続きはコミックスにするには話数が足りなかったため、連載されていた分は全て収録されていないままになっています。 この収録から漏れた部分について、本作のファンが有志で同人誌でまとめて、東谷文仁氏の許可の元、2015年の夏コミで配布されたという経緯があります。 現在、その同人誌も含め、「マンガ図書館Z」で閲覧可能です。 地方の総合誌に連載されていた作品なので知名度は低いのですが、それにも関わらず、熱心なファンがいるのは頷ける内容でした。 下品なギャグマンガが好きな方にはおすすめの作品です。
by うにたべたい (581)3.10
8
発刊: 2011.04.23 ~
完結・全5巻
新刊通知
a莫大な借金の返済に迫れて、危険なミッションを引き受けては死ぬ思いで戦い続けるマイト。冒険の途中で、ドラゴンの娘・シアと知り合い、道連れとなってからストーリーは天空にまで広がることになるのだが、マイトの借金は減らない……。「ローンナイト」は「孤高の騎士」ではなく「借金騎士」。吉富先生の描く美少女の原点的作品。
「運べねェのは地球だけだ」。豪語するのはALICE(国際貨物輸送航空)12号機のパイロットモーガン機長。彼を支える副機長ロクスケとディンキー。彼らは、世界中の空港管制の指示を無視してでも、飛びたい時に飛び、降りたい時に降りる。「不良747(ジャンボ)」と呼ばれようと、誉め言葉にしか聞こえない。マニュアルではなく、生きる術を知る男たちだからこそ運べる、品物とそこに込められた想い。ALICE12は、今日も蒼穹を翔ける!
3.34
8
発刊: 2013.12.20 ~
既刊1巻
新刊通知
a時は昭和中期。田舎から、東京郊外の本屋の旦那様の所に嫁いできた“奥さん"。 しかし旦那さんはすぐに亡くなり、奥さんは本屋を一人で切り盛りすることに。 商店街の人々をまきこみながら、独自の書店商売を繰り広げる奥さんの「恋物語」。
終戦から10云年後、東京にある一軒の小さな本屋さんのはなし。 主人公はその本屋さんに、半ば口減らしのような形で田舎から嫁いできた、何も知らない奥さんです。 ただし、物語スタート時点ですでに旦那さんは他界しており、未亡人となっています。 辛うじて読み書きはできるが、仕入れや販売は疎か、米の炊き方も知らない奥さんはお向かいの八百屋の長男に本を読み、自分で生きるための努力をしろと叱られます。 何も知らない奥さんは本を読み、様々なことを学んで、死んでしまった旦那さんに近づくため"本屋"となる決心をするというお話。 高橋しんさんは"最終兵器彼女"以降、世界系SF作品が中心だったのですが、本作は終戦後の東京という舞台で、潰れかけた本屋が息を吹き返すという話なので、氏の作品としては珍しいといえます。 氏のデビュー作の"いいひと"に近いものを感じました。 普通に考えてありえない手法で成功を得るのも"いいひと"の高橋しんらしいです。 ただ、本作は一冊で完結しており(関連の短編集がありますが)、駆け足な内容になっているため、成功もトントン拍子で、色々唐突な印象を受けました。 できれば同じ内容を4,5冊かけてじっくり読みたかったかなと思います。 特にどんでん返しや伏線はないのですが、ほっこりと感動できる名作です。
by うにたべたい (581)3.10
8
発刊: 2015.01.10 ~
完結・全3巻
新刊通知
aとある街にあるボロアパート、もののけ荘。漫画家志望の妖狐・高野はそこで、ひきこもりの天使・萌、ムッツリな座敷童子・真弓、アパート唯一の人間・甘粕らとともに、ステキなニートライフを満喫していて……? 「いや、満喫してないですから! 私はニートでもないですから!」「でも高野は無職だよね」「ウチは別にムッツリじゃなかと……」「それはないだろ」 ひとつ屋根の下で日々をゆるゆると暮らすもののけ達による、明るいニート生活のススメ。