恋と成

東谷文仁

3.14

133

発刊:2012.07.26 〜

既刊3巻

『恋と成(1)』巻の書影
『恋と成(2)』巻の書影
『恋と成(3)』巻の書影
うにたべたいさんが読んでいます

この漫画のレビュー

5.0
4.0
3.0
2.0
1.0
3.14

1件の評価

4.7

3巻まで読みました

石川県、富山県で発行されている地方紙「月刊北國アクタス」で連載されていた作品。
作者は"黒いラブレター"の東谷文仁氏。
ある小学校の生徒「原我成久」と「小松恋路」を主人公にした、甘酸っぱい恋愛マンガ、などではなく、中を開けば変態ワンダーランド。
表紙の女の子・恋路はチョイ役でしか登場せず、貧乏ゆえにパンツも買ってもらえない成久が、イカれた連中と地獄のような日々を過ごす様を描いたギャグ漫画となっています。
表紙詐欺、タイトル詐欺甚だしい内容ですが、作者が黒いラブレターの人なので、逆に安心感がありますね。

黒いラブレターとは違い、オムニバス形式ではなく、主人公の成久は基本的に全話で登場します。
成久の家族や変態率の高いクラスメイト、街の変な人々や成久にアプローチしてくる恋路のババアなどとドッタンバッタン大騒ぎする1話完結型の内容で、ストーリー性のようなものは基本的にないです。
"黒いラブレター"もですが、テンポやスピード感がすごくて、めちゃめちゃ笑えました。
下ネタやババアネタを容赦なくぶっ込んでくるので、子供には大ウケしますが、女性向けではないと思います。
もちろん、子供心を忘れないおっさんにも大ウケですね。

ラストは打ち切られたのか、最終回もなく、すっぱり終わっています。
コミックスは3巻までで、続きはコミックスにするには話数が足りなかったため、連載されていた分は全て収録されていないままになっています。
この収録から漏れた部分について、本作のファンが有志で同人誌でまとめて、東谷文仁氏の許可の元、2015年の夏コミで配布されたという経緯があります。
現在、その同人誌も含め、「マンガ図書館Z」で閲覧可能です。
地方の総合誌に連載されていた作品なので知名度は低いのですが、それにも関わらず、熱心なファンがいるのは頷ける内容でした。
下品なギャグマンガが好きな方にはおすすめの作品です。

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