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575

4.4

10巻まで読みました

ヴィクトリア朝時代の英国を舞台とした、とあるメイドとジェントリの身分を超えた恋愛物語。

主人公の「エマ」は漁村で育てられ、人買いに拐われたが辛くも逃げ出して、花売りをして日銭を稼いでいた経歴があり、その後運命が重なって、引退したガヴァネス「ケリー」のオールワークスとしてメイドに雇われていました。
「ジョーンズ」は裕福な貿易商のジェントリで、ケリーの生徒でした。
ある日、恩師であるケリーの家を訪ねたジョーンズはエマに出会い、ロマンスが始まります。

ヴィクトリア朝時代というと産業革命による経済成長や科学の発展、芸術ではミレーやターナー、文学ではディケンズにオスカー・ワイルドなど、まさに英国の絶頂期というべき時代で、一方で偏重的で厳格な階級制度が敷かれていた時期となります。
ジョーンズは貴族ではなくジェントリで、社交界の振る舞いや商売の出来によっては簡単にエリートから零落するポジションです。
そんな中、平民のメイドに恋をしてしまうことは、ここまで家を積み上げてきた父や祖先の努力を足蹴にする許されない行為であることは想像に難くない。
父の反対、エマとのすれ違い、政略的な婚約、身分の壁などの障害の果て、辿り着く話になっています。

時代考証がしっかりできていて、作者の英国愛が深さが感じられます。
歴史は学校やネットで学ぶことができますが、本作はその時代のリアルな息吹を感じることができました。
産業革命を中心とした英国史に興味があればより楽しく読めると思いますが、知らなくても楽しめると思います。

全10巻ですが、7巻で一旦完結、8から10巻は短編集となっています。
10巻ラストではエマとジェームズのその後が描かれています。
いろいろ語り尽くせていないと感じる部分もありますが、ことエマとジェームズのストーリーとしては本作で完結していると思います。
とはいえ不完全燃焼な感があることも確かなので、さらなる番外編の発表を期待しています。

エマ

レビュー(161)件

完結・全10巻

3.8

2巻まで読みました

エドワード朝時代の英国を舞台とした、カフェの女主人に住み込みで働くこととなった13歳のメイドの話。

エドワード朝時代というと、先の時代であるヴィクトリア朝時代に出現したブルジョワジーと呼ばれる中流階級により、それまでは生まれたときから決まっていた身分の違いを覆すほどの財力を持つ人々が上流階級とコネクションを持つために躍起になってたりした頃で、そんな時代のメイドの雇い主は、不労所得で遊び回っている貴族だったり、あるいは上流階級に仲間入りするためにメイドにも厳しいマナーを強いる中流階級だったりするのですが、本作の女主人は、一応上流階級の令嬢ですが、カフェを経営しており大地主というわけではなく、社交界の描写はあるものの毎日仕事をしているという、やや訳有の身分。
そのため、英国メイドをテーマとした漫画なのですが、泥臭さや苛烈さといったものはなく、日本人のイメージするメイドに合致する部分をいいとこ取りしたような内容となっています。
そこは漫画ですし、時代背景はともかく、本作から溢れる作者のメイド愛を楽しむことができれば良いのかと思います。

1話完結型で、ストーリーは無いようなレベルです。メイドと主人の平和な日常を描いたものとなります。
不定期連載のため、既刊2巻ですが、完結はしておらず、3巻は出る可能性ありです。
1巻から2巻まで10年隔たっており、2巻の存在に最近まで気づきませんでした。
年月が隔たっているため、1巻と2巻では絵柄が変わっていて、個人的には1巻の絵のほうが好みなのでそこは、仕方がないのですが残念です。
古参ぶるつもりはないですが、前の絵の方がマイナー感があって、2巻の絵柄は万人向けな感じがするので。

シャーリー

レビュー(67)件

既刊2巻

3.0

飛ばし飛ばし

エマ

レビュー(161)件

完結・全10巻

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