さそう あきら(本名:佐草 晃、1961年2月9日 - )は、日本の漫画家。兵庫県宝塚市出身。男性。代表作に『神童』、『トトの世界』など。「無垢な存在」と「世界」との出会いを主題とすることが多い。また幼少期よりピアノを習っていたこともあって現代音楽やクラシック音楽に興味があり、音楽をテーマにした作品も多い。
はねっかえりだけど、可愛くて憎めない天才少女ピアニスト・うたが奏でるさよならの音、初恋の音、嫉妬の音、失恋の音……どんな音だと思います?ページをめくれば心に鳴り響く不思議で切ない物語!天賦の才能で世界のピアノ界に華々しくデビューする『神童』と呼ばれた少女の努力の過程を描いた感動の物語。手塚治虫文化賞マンガ優秀賞+文化庁メディア芸術祭優秀賞をダブル受賞!!
さそうあきら氏の代表作。 文化庁メディア芸術祭で優秀賞を受賞、また、手塚治虫文化賞 優秀賞受賞し、当時、映画も話題になりました。 名門の音楽大学を目指している浪人生の菊名和音が、ある日、野球をしていた少女・成瀬うたと知り合います。 強引に家に上がり込まれ、迷惑に感じる和音でしたが、うたが彼の部屋のピアノに触れたとたんに世界が一変します。 個人的にはさそうあきらといえばセックスがテーマのマンガが多いイメージです。 本作中でもそういう描写は無くは無いのですが、基本的には"神童"と言える少女の苦悩が描かれた作品となっており、『のりりん』を読んだときのような意外性を感じました。 うたは、明確に天性の才能を持っているのにも関わらず、その才能を一般的に認められていません。 天真爛漫な振る舞いで周囲をざわつかせ、圧倒的な技術で周囲を黙らせる展開が多く、基本的にうたの性格は最悪です。 人によっては傍若無人な振る舞いにイライラする可能性があり、そういうキャラが苦手な方にはおすすめできないです。 終盤には、そんなうたに悲劇が襲いかかり、その絶望の中で何をするのかというドラマが展開されます。 文庫版で全3巻と短く、展開はわかりやすく読みやすい作品だと思います。 菊名和音は、もう一人の主人公としてスポットがあたっています。 うたに振り回されながら、成長していくのですが、彼もまた天才と呼べるキャラで、荒唐無稽な存在として描かれるうたと対象的に全うに挫折しながら実力を認められてゆきます。 そんなうたと和音の交流が描かれていて、様々な音が作中では流れるように感じます。 ミュージックとしての音楽ではなく、いろんな"音"が中心に据えられていて、裏表紙にも書かれている通り、本作の主役は"音"なのだと思いました。
by うにたべたい (525)小学生の春菜とヒロユキは公園デビューの頃からのなかよし。春菜はブランド大好きなやんちゃな少女。ヒロユキは昆虫好きのおとなしい男の子。5年生に進級したばかりの春、2人はいつものように公園で遊んでいるうちにお互いにヒミツの部分を……。これは、愛いっぱい、友情いっぱい、モンダイいっぱいの物語である。
代表作『神童』『マエストロ』等で文化庁メディア芸術祭優秀賞、手塚治虫文化賞を受賞した巨匠さそうあきらが、 ヴィキイ・バウムの原作『バリ島物語』のコミカライズに挑みます。 物語は、約百年前の神秘の島、バリで実際に起きた王国の悲劇をベースにしています。 大地は花に満ち、男たち女たちはヒンズー教の敬虔さの世界に暮らし、踊り、農耕し、大自然の恩恵を浴びています。 そんな中、中国の商船が沖合で難破したことがきっかけで、甚大な戦火に巻き込まれていきます。 侵攻するオランダ軍、毅然と対峙するバドゥン王。王の親友であり踊りの名手、ラカ。 心優しき主人公、パック。彼らは歴史の波に翻弄され、やがて大いなる死の行進、「ププタン」へと事態はエスカレート。 果たして華やかで儚い王国の行方は…?今も観光地として絶大な人気を誇るバリに、 このような美しくて悲しみに満ちた歴史があったことにきっと読む者たちは驚かれると思います。