3.13
254
発刊: 2014.09.11 ~
既刊2巻
新刊通知
a美しい海に静かに進行する邪悪な陰謀をうち砕け!! イルカと人間の心を持つ少年、川平速度(カビラソクド)の冒険が今始まる!!
東京都の離島・南未島はリゾートパーク化していて、多くの人が観光やダイビング目的で訪れていた。 近代化した島では、若者がモーターボートを使って舟を襲う、海賊が海を謳歌していた。 そんな海で特に危険と一目置かれる海賊・モーターシャークの若いヘッド「川平速度」が本作の主人公。 ソクドは、本日も天気晴朗の中、ダイビングに楽しむ観光客を襲って荒稼ぎをしていたが、マナというガイドをやっている女に諭され、同時に彼女に惚れてしまう。 マナに自分を認めさせるため、船が消える海域・カンビキに乗り込んだソクドは、そこで恐ろしい光景を目の当たりにし、その後高スピードでイルカに衝突、そのまま消息不明となってしまう。 ある日、カンビキで謎の船に襲われ、絶体絶命のマナの前に現れたソクドは、イルカの脳を移植された姿となっていた。 山田玲司のガイア理論、地球システムへの傾倒が全面に出された作品です。 全2巻完結となってしまっていますが、2冊は第1部で、あとがきなどに続けようとしていた形跡が見られます。 1部完とはいえ、“続く”という終わり方ではなく、2冊でも十分完結しています。 また、宇宙船地球号の意識の高い搭乗員でなくても楽しめる作品となっているので、山田玲司の泥だらけのアドベンチャーが好きなだけの方にもおすすめします。 主人公がかっちょいいです。 非リアドーテーカメオタクなどではなく、頭は悪いがモータースポーツで選手だった男で、海賊のヘッドなんぞを務めている優秀な人物です。 山田玲司作品は主人公がヘタレだったり、コンプレックスの強い人物だったりするのですが、本作の主人公は元から高スペックです。 そんなやつがイルカの能力を手に入れたので、知能指数600のスポーツ万能な科学者がバッタの能力を手に入れたようなもので、アメコミヒーローのように立ち回り敵組織を壊滅させます。 特定のヴィランはいないですが、環境を破壊する組織に対してイルカの力を借りて戦うドルフィン・ブレインは、山田玲司が描きたかったガイアの戦士なのかと思います。 続編読みたいです。もう難しいでしょうけど。
by うにたべたい (581)3.00
254
発刊: 2012.03.26 ~
完結・全2巻
新刊通知
a超しっかりものの委員長・野子。クラスで野子のいらっとポイントをがっつり突いてくる勇士。絶対に関わることはないと思っていたのに…!?なんと、「勇士の子どもです」と、お手紙の添えられた赤ちゃんを拾ってしまった。しかも、「勇士は自分に託された子なら、この子を護りたい!」といいだした!面倒くさがりで何でも適当!超嫌なやつと思っていたのに、なぜかときめいてしまって思わず「私も、育児を手伝うよ!」と言ってしまった野子。赤ちゃんも勇士もこうなったら、まとめて愛を注いじゃうんだから!
「ぼくのすんでいるところは―/山と海しかない しずかな町で―/はしに行くとどんどん貧乏になる。/そのいちばん はしっこが/ぼくの家だ―」。腹違いの兄、一太。突然現れた、美しくてやさしい年の離れた姉、神子(かのこ)。そして「ぼく」、二太。クスリを売る。体を売る。金を貸す。とりたてる。この町の多くの大人たちは、そんなふうにして生きている。 神子ねえちゃんは言う。「泣いたらハラがふくれるかあ。泣いてるヒマがあったら、笑ええ!!」。ヤク中の父を亡くしたばかりの少女は、うまく泣くことさえできずに、不思議そうにこう言う。「息するたびにな、ノドの奥に小石みたいのがたまるんよ。食い物の味わからへん」。むき出しの現実を見ながら、幼い心にいくつもの決意を刻んで「ぼく」は成長していく。 <p> 映画化(2003年)にあわせて、オールカラー全3巻だったものを白黒の普及版として1冊にまとめたもの。見開き2ページのショートストーリー114話で構成。巻頭には、描きおろしのカラー漫画が4ページ収録されている。日々の出来事を2ページで描きつつ、一太が家を出るあたりからは全体を通して話に流れが出てくる。彼らはいつも、あきらめたような、悲しいような笑みを顔に貼り付けて、痛いほどにただただ求めている。自分の家で、家族そろって暮らすことを。ともに食卓を囲むことを。ラストシーンで二太が見せる笑顔は、痛ましさと同時に少しの希望を感じさせ、いつまでも胸に残る。(門倉紫麻)
3.14
253
発刊: 2010.07.30 ~
完結・全2巻
新刊通知
aちゃおDXで大反響、牧原若菜氏の最新ホラー作品「戦慄!フラワーマーケット」を収録。主人公・蝶子様は、なんでも願いがかなうというフラワーマーケットの主。毎回様々な欲望の持ち主が、蝶子様の元を訪れ、願いを叶えてもらおうとするが、その深すぎる欲望の行く先は…。ただ怖いだけではないどこかユーモアも感じさせる独特の牧原ホラーワールドの集大成です。その他、読み切り「朝顔観察日記」短編「呪いのウォーキング」「いっしょにあそぼ」を収録。