ジョジョの奇妙な冒険 第8部 ジョジョリオン カラー版

荒木飛呂彦

3.74

12277

発刊:2011.12.19 〜

完結・全27巻

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この漫画のレビュー

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3.74

370件の評価

3.5

27巻まで読みました

ジョジョの奇妙な冒険 第8部。
7部の"スティール・ボール・ラン"(SBR)から引き続きウルトラジャンプ掲載で、SBR連載終了から間を置かず連載が開始されました。
SBR終結から120年後のストーリーとなっていて、SBR完走した東方憲助の子孫と思われるキャラたちがメインで登場します。
舞台は4部と同じ名前の町である『S市杜王町』です。
ジョジョファンであれば御存知の通り、杜王町は作者・荒木飛呂彦氏の出身地である仙台市がモデルになっていて、作中、杜王町では過去に大きな震災があり、津波被害があったことが示唆されています。

震災の影響で海沿いにむき出しになった謎の地層「壁の目」で発見された記憶喪失の青年が主人公です。
彼を発見した「広瀬康穂」の手助けの元、町の名士である東方家に引き取られたその青年は、名前を仮に「東方定助」と名付けられます。
過去のジョジョ同様、スタンド能力によるバトルがメインとなっていて、彼、定助の正体と記憶を探求する展開です。

ジョジョの過去作と関連しそうな名前のキャラが登場しますが、SBR同様パラレルワードとなっていて、別物という設定です。
SBRと時系列的に連続していますが関連はなく、過去のジョジョは知らなくても問題ないです。
ただ、スタンドは当然のように登場し、特異なスタンドの能力を使った戦いが行われるので、"スタンド"は知っていたほうが入りやすいと思います。
本作でも様々なスタンドが登場するのですが、6部以降同様、スタンド能力が難解で、何がどうなって勝利したのかわかりにくいです。
杜王町が舞台ですが、4部のような明るさもなく、とにかく読みにくい作品と思いました。

また、後半では、等価交換により身体の異状を回復できる"ロカカカの実"というものが登場し、その実の争奪戦となります。
岩人間というケイ素を主体とした新人類が登場し、家政婦を含め全員がスタンド能力を持つ東方家と実の奪い合いをするのですが、岩人間がそもそも何者で、なぜロカカカの実を狙うのか、なぜ岩人間と戦うのかが読んでいてよくわかりませんでした。

ラスボスも唐突感があります。
普通の敵かと思ったらそのまま終わってしまった感じがあり、私はバトル途中になってからラスボスと気づきました。
個人的には、全体を通して微妙なジョジョ作品だったように思いました。

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