マンガ好きが選ぶ読書記録&新刊通知サービス
五十嵐大介
3.91
3481
新刊通知
発刊:2016.02.23 〜
完結・全5巻
40件の評価
山形
4.5
これまでの全ての五十嵐大介作品が土台にあって初めて完成する作品。読む順番はディザインズが1番最後がいいと思う。これまで五十嵐大介作品で描かれた様々なものやこと。自然、超常、音、歌、進化、生命、母…、そして今作で語られる環世界は今までの全ての作品を含めた言葉でもあると思う。五十嵐大介作品そのものが環世界であり独立していない。五十嵐大介の集大成とも言うべき作品で次に五十嵐大介は何を描くのか楽しみでならない
ユーリ
4.7
「環世界… 生物それぞれの 固有の認識世界……」人間に“見えている”世界は他の生物からすると全く違うものなのだ。犬は人間を遥かに凌ぐ嗅覚で匂いの劣化具合から時間を遡ることができるし、イルカはコロケーションによって自分の考えを超音波に変換し遠く離れた仲間に意思疎通を図る。天才生物学者オクダが作り出したHA(ヒューマナイズド・アニマル」を利用しようとする様々な組織の陰謀(ディザインズ)が交錯する。カエルのHA「クーベルチュール」とイルカのHA?達との戦闘は美しく、側から見ると踊りっているようだ。本作品を読み終わった頃にはカエル娘に恋に落ちていることだろう。
きまぐれ
4.8
遺伝子操作っていう難しいテーマを独特のヒューマニズムと生命倫理感で描いた意欲作。ハイレベルすぎる見開きの描写と重厚なSFストーリーが圧巻。情報量がかなり膨大で難解ではあるけど漫画表現という点で見て極上のエンタメであることは間違いないと思う。五十嵐大介最高
せーふぁ
5.0
圧倒的バイオサイエンスフィクション。遺伝子学による人工的遺伝子組み替え・設計によってヒトの姿を獲得した動物、ヒューマナイズド・アニマル(HA)が戦争兵器として駆り出される世界が舞台。板垣巴留先生の『BEASTARS』とは似て非なる真逆のものです。五十嵐先生の素晴らしい筆致による動物たちの環世界(全ての生物は各々の感覚器官を用いて世界を知覚しているという生物学用語)、映画のような華麗なコマの間の取り方。セリフがない絵だけのページでも、情報量が凄いです。もはや絵がセリフ(?)主人公のカエルのHAとイルカのHAたちの戦闘や内面描写を通して、動物の環世界を想像できますが、その描写が秀逸。(もちろんヒトには知ることはできません)がしかし、彼らを創った科学者、オクダの環世界はもっとすごい。もはやホラーでした。本作には明確な「悪」はなく、正しいものもありません。その中で、最終巻でのオクダの台詞「病は生物の隠された可能性の発現だ」は凄く印象に残りました。そして、「今の環境では病でも、条件が変われば生存に有利な特性となり得る」と続きます。つまり、いま自分が置かれている状況は主観的に辛くても状況が変わればそれは武器にもなる。チャップリンの名言「人生はクローズアップで見ると悲劇、ロングショットで見ると喜劇」に少し通ずるものがあります。物凄く深く、考えさせられました。名作。
かわこ
圧倒的な世界観に、心打たれ、息が詰まるような感覚が何度もありました。バイオSFなのですが、生命倫理などは現在数々の起こっている問題にも通ずるものがあり、決して他人事とは思えないです。商業的な娯楽要素の高い漫画とは一線を画す作家さんかと思うので、読む人を選びそうですが、私はここ数年で1番心に刺さる漫画でした。
りんちゃん
3.3
リアルテラフォーマーズ!!
おおがらす
4.0
圧倒的な画力+SF設定+痺れる戦闘描写。面白くない筈はない。色んな生き物と融合した少年少女達だが、動物の力強さと美しさを感じるデザイン表現は流石としか。ハリウッドでカッコよく実写化してくんないかなあ。
漫画を探す
話題のニュース