火葬場のない町に鐘が鳴る時

和夏弘雨碧海景

3.00

3422

発刊:2015.06.27 〜

完結・全14巻

『火葬場のない町に鐘が鳴る時(1)』巻の書影
『火葬場のない町に鐘が鳴る時(2)』巻の書影
『火葬場のない町に鐘が鳴る時(3)』巻の書影
『火葬場のない町に鐘が鳴る時(4)』巻の書影
『火葬場のない町に鐘が鳴る時(5)』巻の書影
『火葬場のない町に鐘が鳴る時(6)』巻の書影
『火葬場のない町に鐘が鳴る時(7)』巻の書影
『火葬場のない町に鐘が鳴る時(8)』巻の書影
『火葬場のない町に鐘が鳴る時(9)』巻の書影
『火葬場のない町に鐘が鳴る時(10)』巻の書影
『火葬場のない町に鐘が鳴る時(11)』巻の書影
『火葬場のない町に鐘が鳴る時(12)』巻の書影
『火葬場のない町に鐘が鳴る時(13)』巻の書影
『火葬場のない町に鐘が鳴る時(14)』巻の書影
うにたべたいさん、他2人が読んでいます

この漫画のレビュー

5.0
4.0
3.0
2.0
1.0
3.00

52件の評価

2.3

14巻まで読みました

主人公の「卯月勇人」は、両親の都合により、幼い頃に過ごしたみとず町に引っ越すことになる。
みとず町は父の故郷であり、人口6000人程度の山奥の小さな町です。
みとず町に10年ぶりに帰ってきた勇人だったが、引っ越し途中で立ち寄ったお土産店から車に戻る途中で道に迷ってしまう。
そんな中、会うのを楽しみにしていた幼なじみの「咲」と偶然出会うのだが、話の途中で18時になっていることに気づいた咲は、勇人を連れて逃げ込むように屋内へ退避する。
咲が言うには、その町では夕方6時を過ぎると町には不思議な鐘の音が鳴り、その音を聞いたら夜明けまで絶対に外に出てはならない。
出た者には"冥奴様が迎えに来る"とのことだった。

山奥の寒村を舞台に、土着的な信仰をモチーフにしたホラーのような雰囲気の作品です。
冥奴様というのは古くからの迷信などではなく、その町では18時を過ぎるとゾンビを想起させるボロボロな風体の人間が、実際に町を歩き回りだし、通行人を見ると襲い始めるという物騒な町で、18時を過ぎると町は廃墟のように静かになります。
屋内で息をひそめれば、自分から家を壊して侵入してくることはなく、平和に過ごすことができますが、警察や軍隊がそれに対処する様子はないです。
なぜかその町に関する記憶がところどころ抜け落ちているように感じる勇人は、咲、そしてもうひとりの幼なじみ「ドラゴン」と共に、冥奴様の正体や様子のおかしい父の本心を探り、やがて恐るべき町の秘密を知るという展開となります。

山奥の町を舞台にした不気味な雰囲気、ゲームの"サイレン"のような設定、次々に湧き上がる謎にワクワクしながら読み進めていたのですが、序盤の初期から展開に突っ込みどころが多々出てきて、途中から筋がよくわからなくなります。
そもそもみとず町は人口6000人程度ということなので、山奥ではあるが寒村ではなく、鉄道の駅もあるそこそこ栄えた町と思うのですが、18時から夜明けまでわけのわからない生き物が出るという理由で外出禁止になる設定自体に無理を感じました。
普通に仕事も学校も18時までに帰宅しないと最悪殺されるというめちゃくちゃな町にあえて住む意味がわからないです。
総人口2000人未満の、余所者御免の隔絶された陸の孤島が舞台というわけでもない様子なのですが、その謎の生き物を研究しようとか、駆除しようという動きが無いのも疑問に思いました。
それ以外にも、回収されない伏線や、意味もなく危険に飛び込むような行動をするキャラクター等の描写が多かったです。
よって、色々おかしい部分に突っ込みをいれながら読むのを楽しめる方向けの作品と思います。

ただ、途中からは、内容がどんどん複雑になり、話についていけなくなりました。
ラストも唐突すぎて、どうしてそうなったのかよくわからず、全話読みましたが、個人的には楽しむことができませんでした。

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