賭博堕天録カイジ ワン・ポーカー編

福本伸行

3.45

5412

発刊:2013.11.06 〜

既刊16巻

『賭博堕天録カイジ ワン・ポーカー編(1)』巻の書影
『賭博堕天録カイジ ワン・ポーカー編(2)』巻の書影
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『賭博堕天録カイジ ワン・ポーカー編(16)』巻の書影
まさやさん、他2人が読んでいます

この漫画のレビュー

5.0
4.0
3.0
2.0
1.0
3.45

185件の評価

4.4

16巻まで読みました

カイジシリーズ 5作目。前作"和也編"の直接の続編です。
前作ラストで本作"ワン・ポーカー編"のルール説明が行われており、タイトルだけ変わった続きとなっています。

タイトルの通り、"ワン・ポーカー"というオリジナルのゲームでカイジと和也が戦う話です。
行われるギャンブルはワン・ポーカーのみで、ワン・ポーカーの決着をもって、次回の"24億脱出編"に続きます。
巻数は過去作に比較すると長めですが、見開きのセリフや、カイジらしい「ざわ‥ ざわ‥」した場面が多く、スイスイと読めます。
駆け引きや読み合いが多く発生するギャンブルですが、内容は難しくなく、状況がよくわからなくなることはなかったです。
過去のカイジを読んできた方であれば、本作も楽しんで読めると思います。

"ワン・ポーカー"は名前通り、一枚だけのカードで勝負するポーカーで、最大人数2人までの勝負です。
役もチェンジもなく、最弱の2がAに勝利する以外は数の大小でのみ競います。
各々2枚ずつカードが配られ、勝負したいカードを場に伏せて出し、コールかレイズ、あるいはドロップを宣言します。
また、配られたカードがUpのカードかDownのカードかのみ、相手に知られてしまうのが肝で、それによって驚くほどの心理戦が繰り広げられるものとなります。

歴代カイジシリーズを読んできましたが、ゲームシステムとしては17歩の次くらいに面白かったです。
よくこんなシンプルなのに心理が伴うゲームを考えられるなと感心します。
読み合いも理にかなっていて、結局の所、絶対の確信はないのですが、張れるギャンブルに張ったという感じがあり、納得な内容でした。

ただ、以前から一手一手が遅く、「でも」、「いや」、が続いてなかなか前に進まない感じはあったのですが、本作はそれが顕著に感じました。
一回の勝負に何話も使うような回が続きます。
その分、カードがめくられた際のカタルシス、あるいは絶望感はすごいのですが、テンポが若干悪いかなと思いました。
ラストも次回にそのまま続く終わり方で、一区切りはつくのですが、終わった感は薄いです。
ですが、カイジシリーズは安定しておもしろいので、続きも楽しみにしたいと思います。

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