銭と欲望が渦巻く街・大阪ミナミ。
主人公・萬田銀次郎は、このミナミでトイチ(十日で一割の利息)の銭貸しを営んでいる。
トイチという法外な利息にも関わらず、借金を申し込んでくる客は後を絶たない。
その多くが銀行・消費者金融などから相手にされない、もしくはブラックリストに載った“やっかいな客”である。銀次郎はサラリーマン・中小企業社長・ヤクザ等々、どんな相手であろうと銭を貸す。“パンク寸前”の客でも銭を貸す。
そんな海千山千の客を相手に、銀次郎の借金回収率は100%を誇る。
そのキリトリ(取り立て)は手段を選ばず、徹底的に相手を追い込むことから、銀次郎は“ミナミの鬼”と恐れられ、客は借金を返済するのである。
世界一、人情の濃い街で繰り広げられる、大阪銭貸し一代記。
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