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藤堂裕明智憲三郎
3.14
(1件)
新刊通知
発刊:2019.12.20 〜
既刊1巻
1件の評価
うにたべたい
4.6
歴史研究家・明智 憲三郎氏の著書『本能寺の変 431年目の真実』を原案としたコミカライズ作品『信長を殺した男~本能寺の変 431年目の真実~』の外伝。本編連載中に描かれた作品のため、作中に本編のネタバレはなく、本編は読み途中であっても本作を読んで問題はないです。内容は大きく4編の短編集となっています。"本能寺の変"から一年後、「大阪城築城」を祝した茶会で羽柴秀吉に呼ばれた茶人「道薫」は、かつて信長の謀反人であった「荒木村重」であった。秀吉は村重をこき下ろすと共に、大謀反人であった「松永弾正」について回想する。"乱世の梟雄"松永弾正を下した信貴山城攻めを、羽柴秀吉視点で描いた「日輪」と、本編連載内容の再掲となる、信貴山城攻めの真実「饕餮」。そして、太田牛一によって書かれた『信長公記』のエピソードの一つをコミカライズした短編「乱世の妖術師」。明智光秀の長女、歴史上ではただ"女"とだけ記された彼女を描いた「戦国を生きた女」が収録されています。本書中メインとなるマンガは「日輪」で、「饕餮」は本編のエピソードと同じ内容を載せたもの、「乱世の妖術師」と「戦国を生きた女」は非常に短い話になっています。「日輪」は、信貴山城の戦いを歴史上の定説を交えて紹介したものとなっており、非常に勉強になります。ただ、本編しかり、一般に流布されている歴史もしかりですが、登場人物は多少誇張されていたり、内容は明智憲三郎氏の一説である部分もあるので、その点は注意が必要と思います。本書記載の内容はそれとして、歴史の真実は、自分で調べるなりすることが重要と思います。ただ、本作自体はストーリー漫画として面白く、歴史の授業はそれすなわち睡眠学習の時間であった私が読んで十分楽しめる内容でした。"本能寺の変"という言葉は知っているが、それがどういうものであるかピンとこなかった頃に比べると、ありがたいことに本作と本編でかなり基礎的な知識がついた気がします。本作を足がかりに、この時代の時代小説や時代劇も触れてみたいと思いました。
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