むるそー
4.2
漫画家を目指す小学生・藤野と同級生・京本の話。とにかく読後の余韻が凄かった…!この人は余白で語るのが本当に上手い。藤野は、京本の死は自分が漫画の道に誘ってしまったせいだ、「(漫画なんて)書いても何の役にも立たないのに」と嘆く。でも、誘ってなかった世界線の自分は漫画を描いていないはずなのに、最終的に漫画家になった自分しか想像できない。「だいたい漫画ってさあ、私描くのはまったく好きじゃないんだよね」「じゃあ藤野ちゃんはなんで描いてるの?」自分の漫画で人を笑わせたい、尊敬されたい、仲良くなりたい。京本の存在は自分にはかけがえのないものだったと藤野は気づく。読者それぞれの解釈がある作品で、とても好きでした。
ルックバック
レビュー(1410)件
完結・全1巻